
中村天風(なかむらてんぷう)という名前を聞いたことがあるかもしれませんが、「何を成した人なのか?」と聞かれると、なかなか答えられませんよね。
そこで今回は、中村天風の名言集をご紹介したいと思います。
この記事を見れば、
- 中村天風はどのような考え方だったのか?
- どのような人生を歩んだのか?
- 何が凄いのか?
という部分がクリアになると思います。
ぜひ最後までご覧ください!
中村天風(なかむらてんぷう)とは?
1876年~1968年、享年92歳。
中村天風の本名は『中村三郎』と言います。
つまり改名しているということですね。
中村三郎は佐賀柳川藩の出身だったのですが、柳川藩に伝わる居合術『随変流(ずいへんりゅう)』の奥義『天つ風』を会得したことから、その極意にちなんで「中村天風」へと改名しました。
その後、日清戦争や日露戦争などが勃発した激動の時代を生きたのですが、働き盛りの頃に『ギャロップ性肺結核』という不治の病に侵されてしまいます。
その救いを求める過程で、様々な哲学書や宗教書を読み漁り、ヨガの聖人『カリアッパ師』と出会います。
そこで出会ったヨガに没頭し、厳しい修行をしたところ不治の病が完治した為、自分の経験や哲学を伝える思想家となったのです。
その影響力は凄まじく、内閣総理大臣を務めた原敬、東郷平八郎(海軍元帥)、北村西望(彫刻家)、松下幸之助(パナソニック創業者)、宇野千代(小説家)、双葉山(大相撲力士)、稲盛和夫(京セラ創業者)、広岡達朗(元プロ野球選手)などが中村天風から薫陶を受けたと言われています。
天風哲学と呼ばれる「心身統一法」は、今でも多くの人が実践しているそうです。
中村天風の名言集まとめ
幸せというのはね、自分が幸せと思わなきゃあ、幸せは来ないんだよ。
ネガティブはネガティブを引き寄せてしまうので、常にポジティブな思考で生きなければいけません。
まずはそこが『幸せの出発点』ということですね。
色々あるのが人生だ。
常に順風満帆な人生というのはあり得ないので、人生は「山あり谷あり」が当たり前です。
「ま~、人生色々だよね」と気楽に構えるぐらいが丁度いいのだと思います。
生きている限り死んでない、死んでない限り生きている。
箕輪厚介さんの著書に「死ぬこと以外かすり傷」というのがありますよね。
それに通じる名言だと思います。

心の奴隷になるな。
心の主人となれ。
心の変化に振り回されるのではなく、人間は自分の感情をコントロールしなければいけません。
そのために重要なことは、「自分という存在を認めること」と「自分主体の人生にすること」だと思います。
思考は人生を創る。
- 積極的
- 消極的
このどちらかによって、その人の一生は大きく変化します。
もちろん「積極的に生きる」ことが正解なので、何事もポジティブに考えましょう!
「楽しい、嬉しい、面白い」という観念は、いかなる名医、名薬にも勝る。
中村天風はドクターでもあったので、そのようなバックボーンを基にした名言だと思います。
心に犬小屋を描いて、宏大な邸宅は建たない。
高い目標を掲げることは、偉業を成し遂げるために必要不可欠ですよね。
低い目標を掲げてしまうと、それ相応の着地にしかならないので、絶対に高い目標を達成することはできません。
そのことを揶揄した名言だと思います。
錆びついた車に、油を注いでも回らない。
まず錆を取ること。
あなたにとっての”錆”は何でしょうか?
多くの場合「先入観や思い込み」などが錆に該当しますが、『錆と個性は違う』ので混同しないように注意しましょう。
人間の本来の面目は、創造の生活である。
創造とは、人真似をするのではなく、新しいものを自分から作り出すことを指します。
創造の生活こそが前向きな生き方であり、それこそが人生を豊かにするのです。
笑顔をしてごらん。
嘘でもいいから笑ってみな。
なんとなく、相田みつをっぽい名言ですよね。
相田みつをの名言集は下の記事をご覧ください。
「ああそうだ」と気のついた時が、あなたのバースデーです。
気づきは重要ですよね。
気づきはナレッジに繋がりますが、実は「知識」と「知恵」全く異なる言葉として認識されています。
- 知識:学んで得た情報
- 知恵:学んで得た情報を実践して理解すること
つまり「知恵」には「実践=行動」が伴うので、それを会得した時だけ『本当の理解(経験)』に繋がるということです。
いいかい、安っぽい見切りを、自分につけないこと。
- 私なんて…
- 自分の能力じゃ…
- やったことがないから…
できない理由を並べるのは簡単ですが、それでは何も進展しません。
やらずに後悔するくらいなら、やって後悔しましょう。
仕事をするなら、一流を目指せ、プロに徹せよ。
本当にこの金言の通りだと思います。
これからの時代はプロフェッショナルが求められるはずなので、「私は○○のプロフェッショナルです!」と言える人間になりましょう。
心が体を動かしているのだ。
この名言の通りであれば、心の健康こそが身体の健康につながるはずです。
まずは心を豊かにしましょう!
要らないことはどんどん忘れて、要ることだけをどんどん覚えなさい。
現在は「情報過多」と言われているので、ある程度は情報の整理整頓をしなければいけません。
その時のポイントは、情報に触れた瞬間「私にとって必要な情報か否か?」という視点で見て、「必要」と感じれば覚えて、「不必要」であればすぐに忘れるというのがおすすめです。
悪く悪く考え込まないように。
ネガティブな思考が人生を豊かにしてくれることはありません。
それでもネガティブに考えがちな人は、考えるべき項目を2つに分けるべきだと思います。
- 自分の力で解決できること
- 自分の力で解決できないこと
「自分の力で解決できないこと」は、例えば地球温暖化問題や少子高齢化問題などです。
このような問題は、自分一人が頑張れば解決できるレベルの話ではないので、もはや考えるだけ無駄だと言えます。
もちろん問題解決に向けて取り組む必要はあると思いますが、それについて真剣に考える必要ないということです。
それよりも「自分の力で解決できること」に全集中した方が、きっと人生は豊かになるはずです。
泣くんじゃないよ、怒るんじゃないよ、恐れるんじゃないよ。
これは額縁に入れて掲げたい名言No.1ですね。
この言葉を毎日目にすれば、きっと心は広くなり、人生も充実するはずです。
他人の落ち度は許すより忘れてしまえ。
何か嫌なことがあった場合、そのことにグチグチ言っても仕方がありません。
そのようなネガティブな行動はあなたを不幸せにするだけなので、できれば許して終わりたいところですが、なかなか許せないのが心情ですよね。
なので中村天風は「そんなもの許すのではなく忘れてしまえ!」と言っています。
確かに、嫌いな相手を許すより、その出来事を忘れる(気にしない)方が簡単ですよね。
頑張らなくてどうする、甘えちゃダメだよ。
乗り越えるんだ。
苦難を乗り越えた先に、素晴らしい景色が広がっています。
それはつまり、苦難を乗り越えることで自分自身の成長につながり、それによって新しい世界が見え始めるということです。
だからこそ逆境を楽しむ必要があるのだと思います。
たとえ事業がうまくいかない場合でも、それは天が教えてくれていると考えなさい。
「天」といえば、「敬天愛人」という言葉を遺した西郷隆盛ですよね。
西郷どんの名言集は下の記事をご覧ください。
積極的に生きるとは、競い合うことではなく、肯定的に生きること。
「肯定的に生きる」というのは「自分のことを認める」ということです。
つまり「何が得意」とか「どこが勝っている」というのは置いといて、自分という個性をまず認めてあげるのです。
自分という個性を認めた上で、自分らしく生きるためには勇気が必要なので、その様子を「積極的に生きる」と表現しているのです。
感謝に値するものがないのではない。
感謝に値するものに、気がつかないでいるのだ。
これはとても奥行きのある名言ですよね。
誰に対しても「感謝」という気持ちが持てれば、絶対に人生は充実するはずです。
「相手の嫌なところを探す」のではなく「相手の良い部分」だけにフォーカスしましょう。
家族とは、神が定めた修行の場だという。
たとえ家族といえども、その価値観はバラバラで、定義的には”他人”となります。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉もありますが、そのような人たちが一つにまとまる場所が”家庭”なので、その関係性は難しくて当然ですよね。
だからこそ「修行の場」と言われているのだと思います。
日々私は新しく生まれ出て、朝ごとに蘇っている。
これは言葉の通りというよりは、「毎日を生きている」という含みを持たせた名言だと思います。
つまり「人間の一生を生きている」というよりは「今日一日を生きている」という感覚なのだと思います。
この考え方は私も実践しているのでおすすめです。
他人との約束を破ることよりも、自分自身との約束を破ることくらい大きな罪悪はない。
人間は自分に甘いので、一度決めたことでも「また明日でいいか…」と引き伸ばしてしまいます。
これは『時間の浪費』と言えるので、自分が意思決定したことはきちんと実行しましょう。
言葉は、心の姿を現す。
これはドキッとさせられる名言ですよね。
この言葉は人生格言として覚えておきましょう。
反省は素晴らしい心の浄化薬。
一日の終わりに、必ず今日一日の出来事について反省しましょう。
その中には辛かったことや悔しかったこと、イライラしたことなどもあると思いますが、それらを引きずってはいけません。
そこから学んだことを活かして改善へと繋げ、明日は綺麗さっぱり忘れるのがおすすめです。
それらを綺麗さっぱり忘れるために、今日一日の反省があるのだと思います。
時が来れば必ず道は開かれる。
これは『前進する勇気』をくれる名言だと思います。
今日一日は”点”ですが、それが繋がって”線”となります。
そこには連続性があり、因果関係もあるので、毎日の積み重ねがあなたの人生となるのです。
中村天風が伝えたいのは、そういうことだと思います。
世のため人のために役立ってこそ、人間は本当の幸福を手に入れることができる。
これは幸せについて語った名言です。
「幸せとは何ですか?」という質問に回答するのはとても簡単です。
その答えとは「自分以外の人を幸せにすること」です。
そのことを伝えている名言だと思います。
神や仏というものは、宇宙心理の代名詞なんだから、これは崇め尊ぶべきものなのだ。
この言葉は宗教っぽくに聞こえますが、禅の考え方に近いかもしれません。
Apple創業者のスティーブ・ジョブズも禅に惚れ込んでいたみたいですが、禅について知りたい人は下の記事をご覧ください。