オウンドメディア作りに興味がある人は、きっと多いはずです。
なぜかといえば、数多くの企業がオウンドメディアを構築して、ビジネスを成長させているからです。
しかしその構築ノウハウが外部に流出する機会は少ないので、どうすればいいのかわかりませんよね。
そこで今回は、営業シークの運営責任者として陣頭指揮を取っている「さの編集長」が、オウンドメディア作り方、ブログメディアの構築ノウハウをお伝えしたいと思います。
オウンドメディアをゼロ構築~約5年間(2023年9月現在)、SEOだけで月間15万UU、月間30万PV、今なお急成長中のサイトをマネジメントしている「オウンドメディア運営のプロフェッショナル」が門外不出のノウハウを晒していきます!
これからオウンドメディアを立ち上げたい&オウンドメディアを強化したい人はぜひ参考にしてください。
目次
そもそもオウンドメディアとは?
オウンドメディア(Owned Media)とは、ペイドメディアやアーンドメディアと一緒にまとめられて「トリプルメディア」と呼ばれています。
- オウンドメディア
- ペイドメディア
- アーンドメディア
ペイドメディアはリスティング広告やポータルサイトなど、料金を支払えば利用できるメディアのことで、アーンドメディアは拡散性のある、いわゆる「ソーシャルメディア」のことを指しています。
それと比較して、オウンドメディアは自社が保有するメディアのことなので、100%コントロールできることが特徴です。
このように聞くと「なんだ、コーポレートサイトのことか…」と勘違いする人は多いですが、自分から情報発信できるのがオウンドメディアなので、単なるコーポレートサイトでは役不足ということになります。
一般的なコーポレートサイトは企業に関する情報を発信することが目的なので、基本的には静的なサイト(更新頻度の少ないサイト)で、サイト訪問者に見てもらうことを目的にしています。
しかしオウンドメディアは「自己発信する」ことが目的になっているので、その役割が大きく異なります。
具体的なオウンドメディアの定義とは、以下のようなものです。
企業が主体となって顧客との直接的な関係性を築き、顧客に対して一方的(または双方向)かつ継続的な情報を発信し、企業の売上に寄与する自社保有のメディア。
オウンドメディアを運営していて感じるのは、とにかく「継続性が大切」ということです。
例えば毎日記事をアップしたり、過去の記事をリライトして、毎日ブラッシュアップしていくのです。
これをやり続ける限りトラフィックが伸び続けるので、どんどんWebサイトは大きくなってきます。
さらに「企業の売り上げに寄与する」という部分も見逃せません。
企業は何らかの製品サービスを販売していると思いますが、オウンドメディアを活用して、そのターゲットとなるペルソナ(見込み顧客)へ情報発信して、最終的な購買へとつなげているのです。
この辺りについては次の項目で詳しく解説したいと思います。
オウンドメディアのビジネスモデル
オウンドメディアを作るには何かしらの理由があると思いますが、最も多いのが事業の認知を広げたり、PRをするためだと思います。
そのための土台になるのがオウンドメディアだと言えますが、その収益源は大きく2種類に分けられます。
- 主力事業に集客して、購買などマネタイズにつなげること。
- アフィリエイト収入や広告収入を得ること。
1番目については、様々なシチュエーションで利用できると思います。
例えばSEO対策を提供しているWebマーケティング会社であれば、オウンドメディアを上位表示させた方がブランディング(実力誇示)になりますよね。
それだけでも広告宣伝効果は高まるはずなので、きっとお問い合わせが増えるでしょう。
それは店舗ビジネスでも同じです。
例えばアロマを販売している専門店であれば、アロマに関する記事を大量にアップしておけば、そのサイトにはアロマ好きの人が集まってきます。
その人たちに対して、必然的に「アロマ専門店○○」というブランドが認知されていくので、それが徐々にボディブローのように効いてくるはずです。
弊社(WEBX Inc.)の事例紹介
オウンドメディアのビジネスモデルを理解する上で、ざっくりとしたイメージをお伝えするよりも、具体的な事例をご紹介をした方が早いと思います。
例えば、今ご覧になっている営業シークは、弊社(WEBX Inc.)が2018年から運営するオウンドメディアです。
このサイトの母体となっているのは営業フリーランス特化型の人材データベース「side bizz(サイドビズ)」なのですが、元々はこのサイトの認知を広げるために構築したのが「営業シーク」です。
side bizz(サイドビズ)というサイトは、営業フリーランスを集めたいので、とにかくセールスパーソンへの認知拡大が不可欠でした。
よって、営業に関するテクニックや代理店展開のコツ、独立起業のノウハウなど、大量のコンテンツを投下してSEOで上位表示させるマーケティング施策を行ったのです。
それによって、弊社が想定しているペルソナが大量に獲得できて、その中の一定数がside bizz(サイドビズ)に登録してくれるという”流れ”が出来上がりました。
2023年9月現在、営業シークの月間UUは約15万人ですが、そのうちside bizz(サイドビズ)の会員登録に至るのは月300人ほどです。
このうちアクティブユーザーになるのは2割ほどなので、約60人くらいだと想定しています。
この60人が生み出してくれる弊社の利益は、おおよそ1人@10万円以上なので、ざっくり計算式では「60人×10万円=600万円」という数字になります。
つまり弊社は、営業シークというオウンドメディアを活用して、毎月600万円ほどの利益を稼いでいるという計算ができます。
もちろんこの数字は将来的なLTVなので、すぐに儲かる訳ではありませんが、会社の運営コストさえ賄えればこの数字がどんどん蓄積されていくので、将来的にかなり儲かることが容易に想像できるはずです。
一見すると、オウンドメディアは情報を無料提供するので「ボランティアなのか?」と疑問になる人もいると思いますが、ビジネスモデルによってはメチャクチャ利益率の良い事業になっているのです。
それにプラスして、アフィリエイト収益や広告収入が入ってくるため、やればやるだけ儲かるのがオウンドメディア戦略だと言えるでしょう。
このように「ビジネスモデルを全体設計する」のがコツなので、これからオウンドメディアを作る人は、その辺りを考慮しながら進めていきましょう!
オウンドメディアを作るメリットとは?
オウンドメディアを作れば、先ほどお伝えしたような「広告宣伝が実質無料(0円)」となります。
これは長期的に見た場合、大きなアドバンテージになるでしょう。
なぜかといえば、競合他社と戦うのが”営利企業の宿命”だと言えるので、そのような観点ではかなり大きなメリットになるからです。
当たり前の話ですが、同じような商品を販売している場合、コストの安い方が価格も下げられるので、絶対的な強さがあります。
マーケティングコストは大きくなりがちなので、オウンドメディアを活用しながら、できるだけコスト削減した方が良いですよね。
つまりオウンドメディアを作るメリットには、実質的な広告費の削減、将来への事業投資、広告収入などが入る即時メリットなどがあるのだと思います。
デメリットもあるので要注意!
たくさんのメリットがあるオウンドメディアなので、「よし、早速やってみよう!」と安易に考えるのは要注意です。
もちろんデメリットもあるので、その辺りを天秤にかけながら検討しなければいけません。
まず代表的なデメリットが”初期コスト”です。
オウンドメディアはwebメディアなので、比較的初期投資は少なくて済みますが、それでも費用ゼロ(0円)というわけにはいきません。
具体的には、ドメインを取得して、Webサーバーを契約&設定し、ウェブサイトを作り、大量のコンテンツを投入し、それをリライトする、という作業が必要になります。
この中でお金がかかるのは、ウェブサイトを作ることと、大量のコンテンツを投下する部分です。
ウェブサイトをスクラッチ開発すると、おおよそ300万円ぐらいの予算感になると思いますが、WordPress(CMS)で構築すれば2万円程度(有料テンプレート)で済みます。
この時、絶対に無料テンプレートを使ってはいけません。
オウンドメディアは長期運用が前提なので、使い勝手の良さが重要になります。
なので、もしWordPressのテンプレートを使う場合には、自分の要望にあった有料テンプレートを購入しましょう。
そして大量のコンテンツを投下するコストですが、1記事あたり@2万円~3万円ほどで考えるのが無難だと思います。
とにかく最初は100記事ほど投入しなければいけないので、「3万円×100記事=300万円」ほどの予算感になるでしょう。
しかし、全ての記事を自分一人で作成するのであれば、これらのコストは0円にできます。
先程の予算は、あくまでもアウトソーシングする前提なので、取り組み方によっては全然お金がかからない”低コストモデル”にできるはずです。
例えば、ドメインを取得して、Webサーバーを契約&設定し、ウェブサイトを作り、大量のコンテンツを投入し、それをリライトする、という作業を全て自分一人でやった場合、とりあえず必要な目先のコストは5万円程度で済むはずです。
この辺りは予算との相談になるはずなので、色々と検討してみましょう。
採算を合わせるのが難しい
オウンドメディアという性質上、基本的には広告宣伝の為に立ち上げるはずですが、その収益の回収は少し先延ばしになるはずです。
つまりキャッシュアウトとキャッシュインが合わないということです。
もちろん広告収入が多少入るのですが、それだけで運営費を賄うのは至難の技だと思います。
なので、基本的にオウンドメディアは先行投資型だと思った方が無難です。
そう考えた場合、ある程度キャッシュ(現金)があったり、人的リソース(最低でも専任が1人)がなければ、オウンドメディアを立ち上げることはできないでしょう。
これはあくまでも個人的な感覚ですが、立ち上げから3ヶ月~6ヶ月頃までは、とにかくオウンドメディアにリソースを取られてしまいます。
しかも一度走り出したら、更新を止めることもできません。
オウンドメディア運営では、あくまでも永続的な仕組みを目指していくので、どうしてもリソースが足りない場合には、運用担当者を採用する羽目になると思います。
ただでさえ「収益先延ばし」のオウンドメディアに対して、追加の人件費が発生すると、さらに採算は悪化するでしょう。
この辺りのイメージができずに、とりあえず勢いでオウンドメディアを作ってしまうと、手痛いしっぺ返しを食らうことになるので、これからオウンドメディアを作る場合には十分注意しましょう。
オウンドメディアはアイデア次第
ここまでオウンドメディアの作り方や運用方法について解説してきました。
オウンドメディアは100%コントロールできる自社メディアなので、使い方次第ではとんでもない効果を発揮するケースがあります。
つまり「オウンドメディアを生かすも殺すもアイデア次第」ということです。
オウンドメディアを運営して思うことは、「マーケティング担当者のセンスが重要」だということです。
マーケティングに正解はないので、その担当者の力量によって、オウンドメディアの成果は180度変わってきます。
これは経営者にとって”属人化リスク”なのですが、ある程度成果を平準化するアプローチ方法もあります。
それは毎日(デイリー)PDCAを回しながら、常にグロースハックするやり方です。
この考え方はシステム開発で言えば「アジャイル」になるので、リスクコントロールするのに役立ちます。
そしてオウンドメディアには「完成」という概念がないので、ビジネス環境の変化に合わせながら、常に進化させていかなければいけません。
これを愚直に、かつ誠実に実行できるマーケティング担当者さえいれば、きっとオウンドメディア戦略は成功するはずです。
もちろん成功までの道のりは長いと思いますが、努力した分の見返りはあるので、ぜひチャレンジしてみてください!