
デール・カーネギーといえば、自己啓発系の元祖と言われている人物ですよね。
たくさんの書物を残した偉人なのですが、その中でも「人を動かす」は超有名な名著だと言われています。
”人を動かす”には「人間関係の原則が書かれている」と言われており、もはやビジネスパーソンの必読書と言えるでしょう。
しかし、それなりに分厚い書籍なので、忙しいビジネスパーソンは読む時間がないかもしれません。
そこで今回は「人を動かす」に書かれている言葉を抜粋しながら、それを”名言集”としてまとめてみました。
その言葉を見るだけでも、ある程度ポイントが理解できるはずなので、ビジネスリーダーを目指す人はぜひご覧ください。
「人を動かす」とは?

「人を動かす」は、人類史上初めて書かれた”人間関係の技術書”だと言われています。
人間関係は、私たちにとって最大の課題であり、多くの悩みの種になっています。
有名な心理学者であるアルフレッド・アドラーは「世の中のトラブルの99%は人間関係に起因する」と言ったほどです。
この本には「相手の同意を得る方法」「相手の考え方を変える方法」など、人間関係の原則について書かれているので、これまで80年以上世界中で読み継がれてきた名著となります。
なぜこれほどのニーズがあるのかといえば、対人関係や人間関係が重要なのは誰もが理解しているのですが、そのやり方は学校で教えてくれず、自ら経験したり、独学で身に付ける方法しかないからです。
基本的には「人を動かす」に書かれていることをその通り実践するだけで、”人生に革命が起こる”と評価されているほどなので、誰もが一度は読んでみるべきだと思います。
これを見るだけでも”本の概要”が理解できるはずなので、ある意味では要約にもなるはずです。
その上でこの本を読めば、きっと時間短縮になりますし、理解度も高まるはずです。
「ビジネスパーソンは必見!」と言われている名著なので、この機会に理解しておきましょう!
デール・カーネギー「人を動かす」の名言まとめ
人間は自分以外の誰かのせいにしたがる。
何かアクシデントが起こった場合、ほとんどの人は「自分以外の誰かが悪い」と思いがちです。
- 仕事で失敗した時⇒クライアントがわがまますぎる
- 試合で負けた時⇒対戦相手が強すぎる
- 貧乏から抜け出せない時⇒会社の給料が低すぎる
このように考えるのが「人間の性」なので、それを「どうコントロールするか?」が重要なのだと思います。
つまり他人を変えることは難しいので、自分が変わるしかないということです。
バカな人ほど、他人を批判する。
デール・カーネギーは「批判や非難、文句を言うことはバカでもできます」と言っています。
そしてそのようなことを言う人は、それを言ったとしても「何も変わらない」ことを知らないのです。
人を思い通りに動かすたった一つの方法は、相手が欲しいものを与えることなのです。
これが「人を動かす最大の秘訣であり、極意だ」とデール・カーネギーは語っています。
これは「相手に自分から○○したい!」と思わせる唯一の方法であり、他の方法はないと断言しています。
人から最大の力を引き出す方法は、感謝と激励だ。
批判とは、相手のモチベーションを下げて、相手の足を引っ張って、粗探しをする”ネガティブ”な行動です。
特に上司からの批判ほど、部下のモチベーションを下げる行動はありません。
ビジネスリーダーは理解しておきましょう!
お世辞は口先から出ますが、相手への尊重は、心の中から出てきます。
心の中から出てくる本当の気持ちは、相手の心を動かします。
小手先で対応するのはやめましょう!
他人に影響を与える世界で一つだけの方法とは、相手の欲しいものについて話し、それを手に入れる方法を教えることなのです。
これは子育てにも通じる話だと思います。
例えば「プロ野球選手になりたい!」という子供がいた場合、その子供に「もっと練習しなさい!」と命令したり、「タバコは吸っちゃだめだ!」と説教するのはNG行為です。
そうではなく「プロ野球選手になりたいなら、もっと練習しないとダメだね。ライバルはみんなキミより練習してるよ。」と教えてあげたり、「タバコを吸うと肺が汚れて走れなくなるから、プロ野球選手になれないかもね。」と伝えて、自分で気づくように仕向けるのです。
「どうすれば欲しいものが手に入るのか?」ということを伝えれば、その人は動き始めるはずです。
行動とは、私たちの基本的欲求が飛び出したものである。
- ○○したい!
- ××が欲しい!
このような基本的欲求を実現させるためには、自ら行動するしかありません。
つまり「行動しなければ手に入らない」ということを教えてあげれば、人間は動き出すということです。
今日もたくさんのセールスマンやセールスウーマンが、儲からず、疲れ、がっかりしながら、道を歩いています。
相手が欲しいものを与えず、一方的に売り込むことを「押し売り」と呼んでいます。
一般的なセールスマンは、自分が売りたい商材ばかりを売りつけています。
つまり顧客主体ではなく、自分主体のセールスばかりしているということです。
お客様は「売りつけられたい」のではなく「買いたい」ので、営業職の人はこのニュアンスの違いを理解しておきましょう。
相手に強い欲求を生じさせること。
これができれば世界が味方になる。
できなければ孤独な道を歩く。
相手のニーズを的確にヒアリングして、そのニーズに合ったソリューションが提供できれば、理想的な営業だと言えます。
これは日常生活全般に言える話なので、”人生の格言”として覚えておきましょう。
あなたは自分の入った集合写真を見るとき、最初に誰を探しますか?
一般的な人間は、自分自身のことにしか関心がありません。
「人を動かす」ためには、その関心を他者へ向けなければいけないのです。
人に関心がある人は成功する。
他人への関心は「人を動かす」だけでなく、自分自身の成功へも繋がっていきます。
これは絶対的な真理なので必ず押さえておきましょう!
人は自分を称賛してくれる人を好む。
人間は「自分大好き!」なので、自分のことを褒めてくれる相手を無下にすることはありません。
この特性を覚えておきましょう!
世界中の誰もが幸せを求めていますが、それを確実に見つける方法が一つあります。
それは、あなたの考えをコントロールすることです。
物事には良い悪いなどなく、基本的には自分の考え方次第ということです。
たとえば仕事で失敗したとしても、「成功しないやり方を発見した!これはラッキーだ!」と思えれば、それは明日以降の糧になります。
このように考え方をコントロールするのが大切ということです。
笑顔は、お金がかからず、多くを生みます。
笑顔で挨拶しましょう!
笑顔は一人でやっても意味がありません。
つまり笑顔は「誰かに与えなければ意味がない」のです。
相手に対して無限にGiveできる資産であり、Giveすることによるデメリットが一つもないのが”笑顔”だと言われています。
相手の名前を覚えてさりげなく呼ぶということは、非常に効果的な賛辞を述べたことになります。
営業のセオリーには「商談で3回以上相手の名前を呼ぶ」というのがあります。
人間は自分の名前を呼ばれると、承認欲求が満たされるので心地良くなるのです。
それと同時に相手のことも好きになるので、「名前を呼ぶこと」は効果的なGiveだと言えます。
もし人から避けられたり、陰で笑われたり、軽蔑されたいのであれば、コツを教えます。
人の話を長く聞かない、ひたすら自分について語る、人が話している時に自分の考えを思いついたら途中で遮る、ことです。
これは「人から嫌われる極意」なのですが、それと逆のことをやれば人から好かれるということです。
受けるより、与える方が素晴らしい。
- 受けること=Take
- 与えること=Give
何かを求めるのではなくGiver(与える人)になりましょう!
誰でも自分の方が優れていると考えている。
あなたが出会うすべての人は、「何らかの点で自分の方が優れている」と考えています。
なので、さりげなくその部分を認めてあげれば、相手の自尊心を刺激できるのでおすすめです。
議論で最善の結果を得たいなら、議論自体を避ける。
相手を論破したとしても、その相手から好意を得ることはできず、空虚な勝利に終わります。
もし勝利を譲ることができるなら、無理して戦わず、譲歩した方が良いと思います。
論理的に考えれる人は、ほとんどいません。
これは絶望的な言葉ですが、実は「ほとんどの人は偏った考え方を持っている」とデール・カーネギーは語っています。
ほとんどの人が先入観や知識不足に陥っているので、正しい判断ができる人は少ないということです。
もちろんそれは自分も同じなので、この言葉が伝えたいのは「他人の誤りを指摘するのはやめよう!」ということです。
自分自身の悪口を言ってみましょう。
本気で自己批判をすると、面白いことに”相手の敵意”は消えていきます。
これが相手の敵意を最小化し、味方に変える方法だとデール・カーネギーは語っています。
人と意見が違うところから、話を始めてはいけません。
意見が同じことを強調しながら話を始めましょう。
これが相手から同意をもらう秘訣です。
相手に質問して、会話を引き出すのです。
これは営業でも同じですよね。
熱心なセールスマンは、とにかく製品サービスのメリットをベラベラと喋り続けますが、顧客が本当に知りたいのは、商材のデメリットだったり、「自分の課題が解決できるか?」という点だったりするので、「お客様は何を望んでいるのか?」というのを丁寧にヒアリングしましょう。
何かを売りつけられているとか、何かを強制されているという気分は、誰も好みません。
私たちは、自分の意志で買っているとか、自分の考えで動いていると感じることを好みます。
これは人間心理の本質なので覚えておきましょう!
成果を上げるには、競争心を刺激することだ。
お金やインセンティブを飴玉にするやり方は、二流のマネジメントです。
一流のマネジメントは「人よりも優れていたい」という願望である”競争心”を刺激するやり方です。
ビジネスリーダーは覚えておきましょう!
完全には満足してないことがいくつかある。
これは部下の仕事を指摘する時、とても便利な言い回しです。
頭ごなしに「ちゃんと仕事しろ!」と叱るのではなく、「基本的には満足しているが、まだ足りない部分があるよ」という伝え方をすれば、部下の自尊心を傷つけず、仕事のクオリティも上がるはずです。
便利な言い回しなので覚えておきましょう!
心にもない言葉を欲しがる人はいませんし、わざとらしいお世辞を欲しがる人もいません。
時にお世辞も必要ですが、決して上辺だけの付き合いが本質的ではありません。
その部分は履き違えないようにしましょう。
愛を壊すための確実で非道な方法の中でも、口やかましさは特に破壊力があります。
相手に不平不満を言ったり、あら探しをしたりするのは、確実に”愛情”を仕留めます。
これは夫婦や子供との間だけでなく、友人、取引先など全てに当てはまる話です。
理詰めで押し通さない。
「契約書には××と書かれているので…」とか、「さっき○○って言ったのに…」など、揚げ足を取るような理詰めを人間は激しく嫌います。
もし自分が間違っていると気づいたとしても、すぐに人は正直になれないので、結果的に人を動かせなくなるでしょう。
結婚で成功するのは、良い相手を見つけるより大変だ。
良い相手でいることが大変なのだ。
これはリーランド・フォスター・ウッドの言葉を引用したものですが、結婚生活について語った名言です。
結婚している人であれば、誰もが同意する金言ですよね。
まとめ
ここまで「人を動かす」の名言をご紹介してきました。
「人を動かす」には姉妹本と言われている「道は開ける」という名著があります。
「道は開ける」には人間が抱える悩みを解決する方法が記されています。
これはつまり「幸せに生きる為の道しるべ」となり得るので、ぜひ”道は開ける”もご覧ください。

まずは「”道は開ける”に書かれている内容を知りたい」という人は、下の記事をご覧ください。