
アポイントメールは新規営業や既存営業の場面で必ずと言っていいほど出てきますが、営業メールには独特のコツがあり、書き方やテクニックもあります。
そこで今回は効果的なアポメールの送り方や、返信率を高めるコツについて解説していきたいと思います。
目次
アポイントメールの送り方
会社訪問や表敬訪問など、ビジネスマンの仕事には商談アポイントメントを取る機会が数多くあります。
その連絡方法はたくさんありますが、相手の時間を奪わず、いつでも返信できる「電子メール(Eメール)」が多く使われていると思います。
しかし、先方もあなたのメールばかりを待っているわけではないので、対応を後回しにされたり、最悪のケースでは他のメールに埋もれてしまうことすらあり得ます。
そんな忙しい相手とアポイントメントを取りつける為にはコツがあります。
要件を端的に伝える
まず、アポイントメールを送る時に必要となるのは、内容の分かりやすさです。
- 相手は誰か?
- 何の要件か?
- 緊急性はあるのか?
などの情報が件名や本文の最初数行で分かるようなメールが理想的です。
「アポイントの件」などの件名で送ることが多いアポイントメールですが、このような件名では「どこからの連絡なのか?」が一目で分かりづらく、スパムメールと勘違いされる可能性もあります。
なので、メールを開かずとも、大切な内容であることが理解できる情報を盛り込むようにしましょう。
例えば「●株式会社|アポイント日程の件」という件名にするだけでも、内容が伝わりやすくなります。
アポイント日時を必ず提示する
アポイントメールでは日程を提示すると思いますが、適当にやってはいけません。
相手を尊重するつもりで「日時はお任せします」と連絡してしまう営業マンを見かけますが、これは絶対に止めましょう。
アポ取りは営業活動なので、お客様が「Yes」「No」で回答できるようにすることが理想的です。
その為には、
- 1/10(月)14:00@渋谷
- 1/11(火)11:00@新宿
- 1/12(水)17:00@池袋
と具体的に指定することが大切です。
日時の指定は3つくらい用意して、相手に選択肢を提示するのがビジネスマナーだと言えるでしょう。
日時を具体的に提示しないと、連絡を後回しにされてしまうリスクが高まりますし、「日程調整中」という名目を与えかねません。
その結果、とんでもない日時と場所を指定される可能性も出てくるのです。
営業職であれば、自分から日時&場所の提案を行い、それに承諾して貰うようにしましょう。
アポメールに返信がない場合
ビジネスでは様々な相手と日程調整していきますが、いつまで経っても返信が来ない場合、先方に催促のメールを打つことになります。
相手はメール返信を忘れているだけかも知れませんし、もし日程調整をしているのに催促メールなんて送ると、思わずムッとされるかもしれません。
そんな時のために、催促のメールは可能な限り丁寧な文面で送るようにしましょう。
基本的には「日程調整中だと思いますが、早めに返信が欲しい」というような内容にすればOKだと思います。
このような面倒なやり取りを避けたい場合には「日程調整ツール」を活用しましょう。
自分から都合の良い日程を3つほど提示して、お客様の都合が悪ければまた日程を3つほど提示して…、というやり取りはもはや原始人です。
弊社(WEBX Inc.)も日程調整ツールをフル活用していますが、このツールを使うことによってアポイント獲得率が300%UPになりました。
営業職であれば日程調整は毎日行うはずですが、その業務効率が飛躍的に伸びるので、使わないという判断はないと思います。
無料(0円)でも使えるので、早速登録してみてください。
キラーフレーズを活用する
メールの件名は、メールボックスの一覧画面だけで要件が伝わるので、絶対に有効活用するべきです。
件名にぜひ盛り込みたい文言としては、「至急」「再送」「要確認」「要注意」といったものが挙げられます。
このようなフレーズは焦っていることが伝わるので、強めの催促を促すことができます。
件名に【至急】といった形で盛り込めば、否が応でも目に入るでしょう。
目立つやり方としては「※」を活用する方法もあります。
その場合には【※至急】としたりします。
例えば以下のようなイメージです。
【※至急】先日お打ち合わせした●●について
こうしてすぐにでも連絡が欲しいことを伝えるのが賢い催促の方法だと思います。
相手に気を遣うことも大切
しかし、件名で強く催促した場合、そのメール本文は丁寧な文言をチョイスしなければ「失礼な人」と思われるかもしれません。
そのためは、まずきちんとアポイントメールが届いているかを確認することが大切です。
「迷惑メールフォルダに紛れているかもしれないので…」といった言い回しで相手を気遣うような文言を盛り込むと、好感が持てると思います。
大切なことは、アポイントを取って商談などのビジネスを円滑に進めることであり、メールの返信だけが目的ではありません。
その後もビジネスパートナーとしての良好な関係を継続していくことを念頭に置きながら対応しなくてはいけません。
お客様相手にイライラしたり、怒ってはいけません。
怒りの感情が上手くコントロールできない場合には、アンガーマネジメントについての本を読んでみてください。

ご無沙汰相手にアポメールを送るコツ
ご無沙汰している相手に連絡する場合は、相手の近況などを気遣う必要があります。
以前に商談をしたり交流があった人でも、しばらく間が空いてしまえば、前とは異なる状況に置かれていることもあります。
中には「もう退職してしまった…」なんてこともあり得ます。
しかし、既存顧客の掘り起こしや、新規開拓営業をしたいのであれば、名刺交換したリストは積極的に活用すべきです。
新商品の売り込みなど、コネクションを活用して売り上げを伸ばす方法はいくらでもあります。
そのような場面では、疎遠になっている相手と久しぶりに連絡を取ることをおすすめします。
メール件名を工夫する
「ご無沙汰しております。」という挨拶を件名に入れることは、ご無沙汰営業では有効的だと思います。
全く知らない相手からそのようなメールが来ることはありませんし、知人であることを暗示させることもできるからです。
最近はスパムメールがとても多くなっているので、メールの開封率が下がる傾向にあります。
そんな状況でも、自分が知ってる人からのメールであれば開封してくれる可能性が高まります。
そして本文には近況について気遣う一文を差し挟むと、さらに心証が良くなるでしょう。
もしプライベートの付き合いがあれば、相手家族のことを気遣うことも忘れてはいけません。
そして、違和感のないように本題へと移りましょう。
このようにすると、いきなり本題に入るのと比べて印象がマイルドになり、アポイントを取った際にも昔話で会話が弾むことでしょう。
このような布石を打っておくことで、営業活動もしやすくなるのです。
長文にし過ぎない
ご無沙汰の挨拶から入るメールには注意点があります。
それは、冗長になり過ぎないように気を付けることです。
お互い知っている間柄だからこそ、新規メールとは違った独特なメール内容になってしまうことがあります。
しかしメール本来の使い方は「端的に要件だけを伝えること」なので、長ったらしい文章にならないように注意しなければいけません。
相手は旧知の中ではありますが、あくまで「ビジネスの話」ということを念頭に、本題がぼやけてしまうような冗長な文章は避けるようにしましょう。
アポイントメールの書き方
アポイントメールの効率的な書き方は、メール文を「起承転結」にまとめることです。
ここで起承転結の定義についておさらいしておきましょう。
起:物事の導入部分
承:物事を進める部分
転:クライマックス部分
結:結びの部分
起は物事の導入部分を指すので、アポイントメールの場合はあいさつ部分に当たります。
承は転に向かって物事を進める部分、転はクライマックス部分ということで、実際にアポイントを取りたい日時の提示に該当します。
結は結びの挨拶、と言った具合に分けて考えると、メールの文章にリズムがでてきますし、要素の書き忘れも少なくなりミスも減ります。
以下で実際のアポイントメールの例文を提示しますので、それぞれどの部分が起承転結にあたるのか確認してみてください。
株式会社●●
××様
平素よりお世話になっております。
お忙しいところ恐縮ですが、この度は弊社の○○についてご案内させていただきたく、連絡いたしました。
現在お得なキャンペーンを実施しておりますので、もし宜しければ○○について、その特徴やメリットなどをご説明する機会をいただければ幸いです。
以下の日時であれば、貴社(渋谷本社)にお伺いできますが、△△様のご都合はいかがでしょうか?
- 1/10(月)14:00
- 1/11(火)11:00
- 1/12(水)17:00
ご多忙かと存じますが、何卒宜しくお願い致します。
上記の例文は商品のセールスを念頭において作られたものですが、骨子はどんな要件であっても変わりません。
親しい間柄であれば、冒頭で少し雑談や近況報告を行うこともあります。
しかし、連絡の目的がビジネスである以上、ビジネスに関係の無い文言については極力省いてしまうのがベターだと思います。
短すぎても「簡素なメール」と受け取られかねませんし、あまり長くても「読むのが面倒」と思われてしまいます。
バランスは難しいですが、読みやすく伝わりやすい、感じの良いメール文を目指しましょう。
アポメールも営業の一環
アポイントメールは一見すると「相手の予定や都合を聞くだけ」の作業という捉え方をされがちです。
そのため、一斉送信やコピー&ペーストを繰り返して文面を作成することもあるかと思います。
しかし誤送信などのミスで、そういった手抜きが明らかになった際、大きなデメリットを受けることになります。
営業に慣れている取引先であれば、コピー&ペーストの雛形メールは「何となく味気ない」「一斉送信だな」と雰囲気で察する人もいるようです。
そういった印象を持たれてしまった場合、あまり良い結果には繋がりません。
その後の商談がスムーズに進むかどうかを考えてみれば、そのリスクが理解できるでしょう。
営業テクニックを磨く必要がある
アポイントメールとは「インターホンを押して、家に入れてもらうようにお願いをしている」ようなものです。
扉一枚の向こうに相手がいるものだと考え、丁寧に心を尽くした内容を送る必要があります。
件名から丁寧に作られたアポイントメールは先方の心を動かし、必ずや良い商談に繋がるはずです。
そのためには素敵なメールを書くコツを学び、営業テクニックを磨く必要があります。
「たかがメール一通」と思わず、心配りをすることがアポイントメールを送る際に必要なことであり、出来る営業マンとして欠かせないテクニックの一つなのです。
セールスの一環として、アポイントメールを魅力的で分かりやすいものにするテクニックを磨いていきましょう。
アポイント獲得に関する書籍をご紹介しておくので、もし興味があればぜひご覧ください。


