
ハワード・シュルツといえば、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたことがある実業家です。
スターバックスの創業者であり元・会長兼CEOですが、ハワード・シュルツの経歴は1982年にスターバックスのマーケティング責任者として入社したところから始まりました。
世界一のコーヒーチェーンを作り上げた経営者なので、きっと多くの学びがあるはずです。
そこで今回は、スターバックス創業者のハワード・シュルツCEOが残した名言集をご紹介したいと思います。
ハワード・シュルツの名言集まとめ
アメリカに一流のコーヒーとイタリアのエスプレッソバーのロマンを持ち込もうと決意した。
ハワード・シュルツは、1982年にスターバックスのマーケティング責任者として入社しました。
しかし、当時のスターバックスは飲み物を提供せず、コーヒー豆を一般家庭向けに売っているだけの会社だったのです。
展示会に行く為に訪れたイタリアで経験したエスプレッソバーが忘れられず、それをスターバックスでも提供しようと創立者(ハワード・シュルツの上司)に提案しましたが、それは拒否されてしまいます。
なのでハワード・シュルツは、一旦スターバックスから離れて、1986年に自ら「イル・ジョルナーレ」という会社を設立します。
自分の会社でシアトルに2店舗、カナダのバンクーバーに1店舗のコーヒーショップを開いて、一流のコーヒーとエスプレッソの提供を始めたのですが、ひょんなことから退職したスターバックスを買い取ることになり、イル・ジョルナーレと合併させて「スターバックス・コーヒー・カンパニー」としました。

企業リーダーとして私が求めるのは、金儲けだけではない。
ハワード・シュルツは、「利益と社会的良心を両立させる」ことを目指していると語りました。
これは「優れた永続的な企業」を築くために必要不可欠だそうです。
エスプレッソを作るのは芸術だ。
素晴らしいエスプレッソを作るためには、熟練した技術が必要みたいです。
店舗にいるバリスタはスターバックスの研修を受けて、一流のエスプレッソが淹れられるようにしています。
ちなみに、理想的なエスプレッソは「スプーンからはちみつが落ちる速さでゆっくりと抽出した、濃くてキャラメルのように甘い飲み物」だそうです。
スターバックスはコーヒーを売るだけの企業ではない。
スターバックスは、コーヒーを通じた社会的コミュニティを目指しています。
つまりお店に来たお客様がワクワクしたり、気持ちが明るくなることが「スターバックスの存在意義」であり、「スターバックスの創業精神」なのです。
この事をハワード・シュルツは「スターバックス・エクスペリエンス(体験)を提供する」と言いました。
人生には決断しなければならない時がある。
経営者は決断の連続ですよね。
しかもその決断には「不確実性」が伴います。
リスクを負うからリターンが得られるのですが、間違った決断をしないように日々努力しましょう。
優れたブランドは様々な無形資産が集まって確立される。
従業員、世界観、店舗デザイン、居心地、エクスペリエンス(体験)など、様々な要素が重なり合ってブランドは構築されるのだと思います。
成功とは当然の権利ではなく、日々の努力の結果だと考えています。
成功するための近道などありません。
成功を掴み取るためには、地道に着実に一歩一歩前進するしかないのです。
創業者の強みは、会社の基礎となるブロックの一つ一つを知っていることだ。
創業者とサラリーマン社長の違いについて語った名言です。
ハワード・シュルツは「創業者には独特の視点がある」と語っていますが、これはとても同意できる言葉だと思います。
会社の創業者はある特定のビジョンを掲げて、そこに向けて猪突猛進していきます。
その作業は一つ一つブロックを積み上げるイメージなので、一つ一つは「点」なのですが、実は全て繋がっている「線」なのです。
このビジョンを社員に共有するのが社長の務めだと思います。
やらなければならないことはなんでもやった。
綺麗にビジネスを立ち上げることなどできません。
地べたを這いつくばりながら、泥水をすすった結果が、現在のスターバックスなのだと思います。
自信がなければ良い仕事はできない。
ハワード・シュルツは「未来に対して強い自信を持つことが重要」だと語っています。
何千店舗という店は何百万人というお客様の数でスターバックスを定義してほしくない。
規模ではなく、コーヒーの質や価値で定義して欲しい。
ハワード・シュルツは、創業から一貫して「コーヒーは人々を結びつける」と語っています。
美味しいコーヒーがあれば人は集まり、そこがコミュニティになるそうです。
最も誠実で、持続力がある人間関係は、スクリーンを介してではなく、直接会って目を合わせることだと私は信じている。
オンライン商談が主流となっていますが、やっぱり対面営業の方が勝りますよね。
ビジネスは「人対人」なので、やはり信頼関係が重要なのだと思います。
景気をコントロールすることはできないが、それに合わせてどう業務を行うかを決めることはできる。
外部環境は常に変化しています。
環境変化に適応できなければ、いづれその企業は衰退することになるでしょう。
取締役会の役割は会社を経営することではない。
会社の経営が確実にうまくいくようにすることだ。
取締役会は会社の意思決定機関なので、透明性が求められます。
特に創業者のいるオーナー企業であれば、取締役会が機能しないとガバナンスも効きません。
私は常にスターバックスが期待を超えたものを追い求めていることを誇りに思ってきた。
プロダクトを提供する会社は、お客様の期待値を超えなければいけません。
なぜかといえば、期待値を超えたところに”お客様の感動”があるからです。
最も大切なのは、プロジェクトの目標と目的を一心に信じることだ。
「これは絶対に成功させる!」と思わなければ、成功を掴み取ることはできません。
マインドセットは成否を分ける重要な要素だと理解しておきましょう。
完璧ではないが、間違いなく前進している。
毎日少しずつでも前進することが大切です。
停滞することは、相対的に見た場合「衰退」を意味するので注意しましょう。
最良のイノベーションとは、存在することさえ認識する前からニーズを感じ取り、満たし、新しい考え方を作ることだ。
お客様が自分のニーズに気付いていることは稀です。
それらは「潜在ニーズ」と呼ばれており、これを的確に読みきった人だけがビジネスで大成功できるのです。
潜在ニーズについて知りたい人は下の記事をご覧ください。
細部に至るまで全てが完璧でなければならない。
これはプロダクトを開発する時の心構えについて語った名言です。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズも「キチガイ」と呼ばれるくらい、細かい部分までこだわる人でした。
やはり偉業を成し遂げる人は似ている部分があるんですね。
ジョブズの名言集は下の記事をご覧ください。
どんな企業でも逆境にあれば、すぐに痛みを解消してくれるアイデアに飛びつきたくなるものだ。
目先の対処療法に飛びついてはいけません。
あくまでも「中長期的にメリットがあるのか?」という視点で考えるべきです。
この時のポイントは「中長期的に株価は上がっていくのか?」という部分に集約していきます。
経営者は理解しておきましょう。

創業者の言葉には学びがある
ビジネスを興す人のことを「起業家」と呼んでおり、その生みの親を「創業者」と呼んでいます。
あえて極端な言い方をすると「誰でも創業することはできる」のですが、ビジネスを軌道に乗せるのは至難の業だと思います。
ある限られた人だけがビジネスを軌道に乗せられる、本当の「起業家」になれるのです。
これから独立起業を目指す人は、ぜひ有名経営者の名言もご覧ください。