
営業スタッフの仕事内容は業種・業態によって異なりますが、営業マンが仕事を楽しむ為のコツや心得はほとんど同じです。
そこで今回は営業スタッフの仕事内容や、セールスの仕事を楽しむコツについて解説していきます。
すでに活躍している営業パーソンや、営業職への転職を考えている人はぜひご覧ください。
目次
営業スタッフの仕事内容とは?
営業職は商品・サービスなどをセールスする仕事ですよね。
しかし営業活動とは、単に商品やサービスを売ったり、顧客の新規開拓をすることだけが目的ではありません。
この「営業の本質」を誤って認識すると、本来の目的からズレていくので注意が必要だと思います。
世の中にいる「トップセールス」と呼ばれる人達はこの本質を理解して、それを現場に立つ営業スタッフの心得としています。
営業の本質を理解する
これは一般論ですが、「営業」と「セールス」は同じ言葉だと理解されています。
確かに「営業」を英語にすると「Sales」ですが、日本語的な解釈をすると一概にそうとは言いません。
まずはこの違いを正しく理解することが、トップ営業マンへの近道になります。
世の中では「セールス=販売」と理解されていますが、営業とは大きく異なる実態があります。
営業と販売の大きな違いは「営業活動とはソリューション型である」という点です。
つまり営業活動においては、顧客の課題解決が前提になっているのです。
そう考えた場合、営業スタッフの仕事とは「顧客が抱えている課題や問題を把握して、それを解決できる提案をする」ということになります。
それと比較してセールス(販売職)とは、お客様が欲しい商品を持ってきてくれるので、それを提供して対価を回収することがメイン業務となります。
つまりソリューションはお店側(会社側)が仕掛けてくれるので、セールスパーソンがソリューションを提供する必要がないのです。
ここで考えるべきことは「主体性がどちらにあるのか?」ということです。
営業では顧客の課題解決が目的になっているので、顧客主体で物事が進んでいきます。
それに対して、セールスの場合には自分たちが売りたい商材を提案するだけなので、営業マン主体で物事が進んでいきます。
営業パーソンはこの違いを正しく理解するべきだと思います。
会社の売り上げに貢献できる
営業職やセールス職は、所属している会社の売上に直接貢献できる仕事なので、会社経営においては重要な人材だと言えます。
営業スタッフがもたらした売上は、社員の給料になったり、原材料を仕入れたり、会社が設備投資する資金源になっていくからです。
つまり営業職とは、自社製品やサービスを通して顧客のニーズや悩みを解決するだけでなく、経営に直接貢献できる素晴らしい仕事なのです。
有名な近江商人の商売哲学を引用すると、営業は買い手にとっても売り手にとってもwin-winの関係を築くことができ、さらに地域社会へ貢献できるまさに「三方よし」を体現する職業になります。
営業職に適正はある?
営業職として働く場合、気になるのは「どんな人が営業マンに向いているか?」ということだと思います。
これはあくまでも一般論ですが、営業スタッフに向いている人には、以下のような特徴があると言われています。
- 前向きで明るい
- 人と話すのが好き
- ガッツがある
- 気合い&根性論が好き
- 体育会系
- 飲み会が好き
- 陽キャ
営業職にはさまざまな種類がありますが、その中でも飛び込み営業やテレアポ営業などは、アプローチする件数が多い分、断られる回数も多くなっています。
電話をガチャ切りされたり、顧客に怪訝な顔をされることもあるでしょう。
話を聞いてもらえなかったり、時には罵声を浴びせられることもあります。
そんな時でも「次こそは!」という前向きな気持ちで挑戦し続けられる人は営業マンに向いていると思います。
営業職に必要なスキル
営業職として成功する為には様々なスキルが必要ですが、そんな中でも「コミュニケーション能力」は必要不可欠と言えるでしょう。
営業職としての本質でもある「顧客の課題解決」をする為には、相手のニーズや問題を聞き出すことが何よりも大切です。
とはいえ、初対面の相手に対して全幅の信頼を置いて、自分の悩みや問題をベラベラ話す人はあまり多くありません。
つまり営業スタッフとして働く場合には、何気ない会話から相手との信頼関係を築き、自社商品やサービスを活かせるポイントを見つけ出して、提案できるコミュニケーション能力が必要なのです。
例えば、あまり親しくない人からいきなり「家族構成を教えてください。」なんて聞かれると、なんとなく身構えてしまいますよね。
自分のプライベートや抱えている問題を「あまり親しくない人には知られたくない…」と思うのが本音だと思います。
そのような前提に立った場合、見ず知らずの相手からこのような情報を聞き出すには、それなりの営業テクニックが必要なのだと分かるはずです。
なので、相手の反応や表情に気付ける細やかな気配りも重要になってきます。
トップセールスと呼ばれる人たちは、顧客の細かい情報を記憶していて、単純に商品やサービスの話だけでなく、世間話を交えながら自然に顧客情報を収集しているのです。
営業職の仕事内容&種類
営業職と一括りにしても、さまざまな仕事があるのです。
まず代表的なのが既存営業です。
近年では「カスタマーサクセス」と呼ばれることも多くて、とても重要な営業スタッフと言われています。
すでに取引をしている顧客に対する営業活動なので、一見するとルート営業みたいですが、その実態はもう少し複雑です。
顧客が抱えている問題やニーズを正確に把握して、現在契約している商品サービスを用いた解決策を提案していくのです。
また、契約した商品サービスの利用状況や課題感を聞くことで、顧客との更なる信頼関係を深めるとともに、新たな契約のチャンスを探っていきます。
新規顧客の獲得がミッション
営業という職業を聞いて思い浮かべるキーワードは、「きつい」「辛い」「しんどい」などのマイナスイメージだと思います。
そのようなマイナスイメージが生じる元凶になっているのが「新規開拓営業」だと思います。
新規開拓ではこれまで取引してない見込顧客を相手にするので、訪問営業したり、電話営業しますが、先ほど解説したようにとにかく断られ続けます。
新規開拓営業で受注できる確率は「テレアポ1000件⇒訪問10件⇒受注1件」くらいなので、おおよそ0.1%ほどの数字になると思います。
つまりアタックした999件は断られるので、その結果心が折れてしまうのです。
そのような経験をした営業スタッフは総じて、セールスという仕事を「きつい」とか「辛い」とか「しんどい」と表現します。
しかし、このような新規開拓営業こそが企業成長するための原動力となり得るのです。
なので、新規開拓営業を怠ったり、新規開拓をやらないわけにはいきません。
そのためにwebマーケティングで見込み客を集めるインバウンド営業が実施されたり、人脈を使ったリファラル営業が実施されているのです。
なので、これからの新規開拓営業は「いかに合理的に見込み顧客を集めるか?」という話になってくるはずです。
Webマーケティングもリファラル営業もその方法の一つに過ぎません。
そのためのやり方はたくさんあるので、自分なりに考えてみましょう。
営業職は楽しい仕事
営業職といえば「きつい」「大変」「つらい」というイメージが定着していますが、ストレスが溜まるばかりでもありません。
お客様と取引した結果、その顧客が喜んでくれて「ありがとう!」と言ってもらえることもあるのです。
これこそが営業スタッフの醍醐味であり、一番の喜びだと思います。
営業職は自分の力量次第で、顧客の悩みやニーズを解決することができる上に、人の役に立てたという実感(成功体験)を持つこともできます。
それは自分の自信にもつながっていきます。
また、頑張った成果が具体的な数字(=営業成績)として見えるので、大きな達成感も得られるはずです。
それらをネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えられれば、きっと営業職は楽しい仕事になるはずです。
結局「営業は辛い」とか「営業はやめたほうがいい」と言う人は、結果が出せていない人なのだと思います。
毎月簡単にノルマを達成していて、それに伴う高い給料を貰っている人であれば、当たり前ですが「営業職は最高!」という感想になりますよね。
自分一人の実力だけで現状を打破できるのが営業職の特徴です。
そのように考えた場合、営業職はとてもやりがいのある仕事だと理解できるはずです。
営業職に転職するメリット
ここまで営業スタッフの仕事や役割について解説してきましたが、営業職が転職市場で人気になっている大きな要因は、やはり収入面の良さだと思います。
営業は特別な資格を必要としないうえに、一般的にサービス業や事務職より収入が多い傾向にあります。
そのようになる理由はインセンティブ制度(歩合給)にあります。
営業職の基本給はそこまで高くないのですが、成果に応じてインセンティブが支給される仕組みが一般的になっています。
なので、トップセールスの人は基本給よりも歩合給の方が多いというのが当たり前で、トップ営業マンであれば年収1,000万円を超えるのが普通だと思います。
特に「稼げる!」と言われている外資系金融の営業マンでは、年収1億円を超えるのが珍しくありません。
しかも年齢やキャリアに関係なく、単純に仕事の成果(売上などの数字)を評価してもらえるため、全ての人に平等なチャンスが与えられているのです。
ここでは営業職のお仕事情報を掲載している求人サイトを紹介しておくので、もし興味があればチェックしてみてください。
メリットもあればデメリットもある
営業職では、営業成績が良いとインセンティブがもらえる企業も多いので、それがモチベーションアップに繋がったりします。
一方で、営業スタッフとして働くデメリット(短所)と言われているのは、残業が常態化していることです。
外回り営業をしていたり、相手との商談が長引いてしまうと、当たり前ですが帰宅時間が遅くなります。
直行直帰することもあるので、そういった意味で言えば、他の職種よりも実稼働時間が多くなるはずです。
また、お客様から休日に電話がかかってきたり、就業時間外に緊急の連絡がくるケースもあります。
そのような時はサービス残業のような対応になるので、そもそも残業が発生しやすい職種だと言えます。
また、クライアントの業界によってはアポイントが遅い時間や休日にしかとれないケースもあります。
なので、もし営業職として働く場合には、クライアントや残業の実態も聞いておいた方が良いでしょう。

まとめ
営業スタッフとして働く上で、メリットと言えるような良い面もあれば、もちろんデメリットもあります。
それでも営業する上で培った人脈は、自分にとって大きな財産となり、これから独立起業を考えている人にとって魅力的に映るはずです。
その辺りをポジティブに考えた場合、営業職として働くのはとても良い選択な気がしてきます。
表面上で考えるのではなく、今後の自分のキャリアを考えながら、自分に合った働き方を選んでみてください。
