
ルートセールスという営業職があります。特定の業界で活用されている営業職で、最近ではカスタマーサクセスと言い換えられているケースもあります。
そこで今回は、ルート営業にフォーカスして、その仕事内容を解説していきたいと思います。
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概要
ルートセールスは営業職なの?
ルートセールスは、別名ラウンダーとも呼ばれ、顧客との強い信頼関係を構築するのを目的とする仕事になります。
一定の周期(週一回など)で既存の顧客をめぐり、自社のサービスや商材を使っている顧客に対し、補充や保守などを目的に訪ねて廻るのがルートセールスの仕事です。
一般的に営業職と呼ばれるものは、法人向け営業や個人営業など、新規顧客開拓を実践するものが多いのですが、ルートセールスは既存の顧客を廻る形になるので、新規開拓のストレスが少ないと言われています。
一般的なルートセールスでは、法人営業と比較すると重いノルマが無いケースが多いですが、きつい側面もあるのが事実です。
インターネット上の求人サイトを見ていくと、多数のルートセールスの募集を見かけます。求人が出るということは、その反面、離職者が多いことも意味します。
転職を考える方の中には、ルートセールスに興味があっても、実際にどのような仕事かが分からず悩んでいる人も多いことでしょう。
営業職の中では一見して楽そうに見えるルートセールスの仕事ですが、既存の顧客が抱える不満点をピックアップし、どのような改善を施すかを提案営業するという難しい側面もあります。
新しく顧客を探すよりも、既存の顧客を維持しながら、案件の掘り起こしを実施していくのは、意外と難しいものでもあるのです。
相手に気を使いながら、良好な関係を継続させ、売上の向上を目指す点がルート営業の難しさと言えます。
関連記事:ルート営業は未経験者でも簡単?一般営業とはどう違う?
ルートセールスと法人営業の違い
ルートセールスと法人営業の違いは、新規顧客の開拓があるかどうかです。
求人サイトの募集広告を眺めていると、法人営業の求人内容のほうが、ルートセールス職よりも給与が高い旨の記載が多かったりもします。
その理由は明確で、法人営業の場合には、新しく顧客を開拓する飛び込み営業などが業務内容に含まれており、仕事で感じるストレスも収入に応じて高くなっていくのです。
法人営業のつらい部分には、会社組織を相手にすることにより、商談が円滑に進まない点があります。
業種や業態によっても異なりますが、会社組織を相手にする商談なので、相手の社内規定(稟議など)に従って商談を進める必要が生じてしまい、成約に結びつけるまで時間や労力が掛かってしまうことがあるのです。
ルート営業のやりがい
ルートセールスの場合には、新規で顧客を開拓することもなく、既存の得意先を巡っていく形式での営業スタイルを取っていきますので、アポイントを取らずに訪問をするなどの新規開拓のテクニックやノウハウが必要とならず、新規取引先開拓に奔走することも無くなっていきます。
新規開拓以外にも、ルートセールスの場合には、既存顧客との長期に渡る取引継続が主な業務になりますから、法人向け営業よりも長く働きやすいというメリットもあります。
顧客との信頼関係を長期的に構築できるという点はルート営業のやりがいであり、ウリと言えるでしょう。
大きな収入を得ることよりも、長きに渡って、落ち着いた働きを考える方には、法人営業よりもルートセールスのほうが向いているかも知れません。
関連記事:営業セミナーを活用するススメ|法人営業の売上アップさせる営業研修
ルートセールスは楽orきつい
ルートセールスによるBtoB営業の場合には、一般的に楽なイメージを持たれる方が多かったりもします。
しかし、楽すぎるというイメージで働くと、就業してからそのギャップに出会い、辛くてしんどい思いをするケースが多いです。
ルート営業は訪問先が決まっているため、新規顧客の開拓をする必要が原則的に無いですが、既存顧客との良好な関係を保ちながら、売上を見込める案件の掘り起こしを実施する必要があります。
よって、相手が自分の苦手とするタイプの顧客の場合には、接待などの際に強いストレスを感じることもあるのです。
法人営業に比べると、きついノルマが無いこともあり、マイペースでも大丈夫な部分があります。
そんなルートセールスでもきついと言われる部分には、既存顧客との関係を継続させる部分以外にも、相手が求める提案を実施しなくてはけない部分があります。
既存の得意先を訪問するにあたっては、営業マンとして手ぶらで伺う訳にはいきません。
得意先が抱える経営上の課題を一緒になって考えて、どのような形で解決していけば良いかを提案して回るスタンスが無くては、客先を訪問する本質的な意味は無いのです。
自分で新しい企画を考えるのが好きで、人とのコミュニケーションが苦にならない方には、既存顧客を巡る提案営業のルートセールスは向いている仕事と言えるでしょう。
関連記事:営業がきついなら辞めればいい|辛い営業ランキング1位~5位
ルートセールスに向いている人
ルートセールスの仕事に就くには、男性よりも女性が向いているとも言われます。
その理由は、女性の方が良い意味でお節介で、気が利くからです。
既存顧客を巡りながら、経営上の課題を一緒に探り、解決案を提示していくルートセールスの仕事は、相手の気持ちを察知する能力に長けた女性のほうが適性があると言われています。
関連記事:女性が活躍できる営業職とは?女性が営業する際のメリットと注意点
ルートセールスの魅力
ルートセールスの魅力には、同じ顧客と長期的な付き合いができる部分があります。
法人営業のように新規開拓を繰り返していくのではなく、同じ顧客との長い付き合いを通じ、お互いの信頼関係を強めていくためには、細かな気配りができる女性のほうが向いている側面があるものです。
一般的に、男性よりも女性のほうが気配りができるので、小さな成果をコツコツと積み上げていくことには向いていると言われます。
ルートセールスの仕事を希望する方の志望動機の多くに、お客様との信頼関係を大切にできる仕事だからという理由も多かったりします。
同じ顧客と長い付き合いになりますから、相手の担当者とも良好な関係を維持しなくてはいけないのです。
お客様の機嫌を損ねることなく、長い期間に渡って良好な関係を維持するためには、当たりが柔らかな感じの女性的感性が必要にもなっていくのです。
長い付き合いの中では、時につらい思いをする場合もありますが、女性特有の切り替えの早さで切り抜けることもできるのです。
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ルート営業の求人内容
ルート営業の求人内容には、土日休みや、未経験でもOKなどの記載を多く見かけます。
営業が初めての女性や、新人営業の方でもコツを掴むことで、すぐに上手く営業できるのもルート営業の魅力です。
飛び込み訪問などで、いきなり面識の無い相手に対して接触するスタイルではありませんので、新規開拓にともない精神的なストレスやノルマが無い分、法人営業とは違って採用条件が悪かったりもします。
ノルマの無い営業とは言っても、売上目標は設けられていますので、それなりな努力が必要になっていくのも事実ではあります。
ルート営業の仕事が募集されている業界は多岐に渡り、建築系からIT系、物流業界など、幅広い業界で常時募集が行われてもいます。
法人営業のように歩合制のコミッションやインセンティブは無いことが普通ですが、長期に渡って関係を継続していくことで、次第に昇給していくケースが殆どです。
販売した商品やサービスに問題が無いかを常に伺い、売上げアップに結びつけられる追加受注の見込みを掘り起こすのも、ルートセールスの重要な仕事です。
長きに渡って相手が抱える課題や問題点の解決に関わっていきますので、常に業界のトレンドを肌で感じることができるのもルートセールスという仕事の魅力と言えます。