
「サイドビジネス」という言葉の意味は意外と幅広いです。
例えば、あなたは「サイドビジネス、副業、複業、兼業、内職の違い」をきちんと説明できるでしょうか?
これを正確に答えられる人は、ほとんどいないでしょう。
そこで今回は、大注目されている副業解禁や働き方改革に合わせて、サイドビジネスの意味や、副業、複業、兼業、内職との違いについて詳しく解説していきたいと思います。
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目次
副業解禁が始まった!
これまで多くの企業では原則的に「副業禁止」とされていました。
しかし一方で、日本国憲法に明記されている「職業選択の自由」に反しているという考え方もあるので、一律で「副業禁止」にするのは法令違反という認識があったことも事実です。
ただし、労働者が副業することで、
- 本業の遂行に支障が生じる場合
- 会社の秩序・対外的信用や体面を傷つける場合
- 就業先が経済的な不利益を被る場合
などは副業制限できるという裁判判決も出ているので、それを裏付けとして原則禁止になっていたのです。
しかし、その潮目が安倍政権が進めた「働き方改革」によって変わってきました。
そして、ついに2017年度末に厚生労働省が就業規則の雛形を変えたことを契機に、日本全体として副業推進する方向に舵を切ることになりました。
なので、2018年は「副業解禁元年」とも呼ばれ、サラリーマンなどの正社員、主婦なども副業に取り組み始めたのです。
副業解禁された理由とは?
副業解禁によってサイドワークを始めた人は多いと思いますが、「なぜ副業が解禁されたのか?」という理由を正確に理解している人は少ないかも知れません。
そもそも、副業解禁されたのには明確な理由があります。
それは労働人口(就業人口)を増やす為です。
マクロ経済という観点で見た場合、労働人口が多いことは、非常に重要な意味を持ちます。
労働者は働いた結果、賃金を得るので、その給料を今度は消費にまわしていきます。
このようにお金が循環することで、経済全体にとってプラスの影響をもたらすのです。
日本は世界的にも稀な「少子高齢化社会」になっているので、労働力確保という側面でも、副業解禁が重要な役割を担っていることを理解できるはずです。
サイドビジネス(サイドワーク)の意味とは?
「サイドビジネス」とは和製英語の言葉で、本業のかたわらに収入を得るために行う仕事のことをいいます。
世間一般的には「副業」と同義に捉えられているケースが多いですが、広義では内職や複業、兼業も含まれる場合があります。
なんとなく「サイドビジネス」と聞くと、情報商材や裏稼業みたいな印象を受ける人がいるかも知れませんが、それはあくまでもイメージ先行でしかありません。
サイドビジネスもれっきとしたサイドワークなので、決して変な仕事ではなく、副業的な仕事全般を指します。
このようなダブル(W)ワークで働くスタイルが、今後は主流になっていく可能性があります。
副業とは?
サイドビジネスの類語に「副業」があります。
この副業については、法律で明確な定義がされている訳ではありません。
最も広義の意味では「本業のほかに収入源をもつ」ということなので、どういった手段であるかは特に問われません。
そのため、
- 内職
- 株式投資&FX投資
- ネットオークションなどのECサイト運営
- インターネットの転売やせどり
- クラウドソーシングのデータ入力や記事作成
- イラストなどの作成
- アルバイト
- マイクロ起業
- 別会社で勤務するダブルワーク
までが副業の定義に当てはまります。
しかし、まだまだ副業OKにする会社は意外と少なくて、全面的に禁止にしている企業がほとんどだと思います。
このようになっている理由は、
- 本業の業務に支障が出るかも知れない
- 会社に損害を及ぼす可能性がある
- 会社の信用を落とすかも知れない
などが考えられます。
つまり会社側がリスク管理しきれないので、全面解禁することを嫌がっているということです。
副業はどれくらい稼げる?
副業は本業以外の収入を得る行為なので、正社員の給料以上も稼げるというケースは極めて稀です。
例えば、平日はサラリーマンとして働いていて、休日に副業した場合、稼働時間は週末に限られてしまいます。
そのような限定された時間の中で、本業以上に稼ぐことはそもそも無理があります。
一般的には、副業で稼げる金額は月1万円~5万円くらいが普通と言われていますが、中には月50万円、100万円を稼ぐような猛者もいます。
ちなみに、副業で年間20万円以上の所得があった場合、本業の収入と副業の収入を合わせた額から決められた税率によって所得税を納める義務が発生します。
また、社会保険や扶養家族の有無によっても所得税額が変わりますので、事前に税理士などに相談したり、本を読んで勉強しておくことをオススメします。

内職との違いは?
内職は基本的に在宅で行う労働、特に手作業で製造加工を行う軽作業により賃金を得ることを指します。
副業の中でも、このように「手作業で作ったものを納品して稼ぐ」というのが内職のポイントになっています。
内職の従事者は、雇用主である企業と雇用契約を結びます。
内職従事者は家内労働法によって保護されており、工賃の最低額や安全面・衛生面といった労働環境が保障されているのです。
内職者には、提携先の工場やメーカーなどから必要な部品などが送られてくるので、それらを在宅環境で組み立てて、納品物として返送します。
このような働き方が一般的な内職になります。
内職はどれくらい稼げる?
「内職は稼げない」と聞きますが、一体どれほど稼げるのでしょうか?
内職で作る納品物の単価は1個あたり1円~10円ほどが相場なので、例えば1個あたり5円だったと仮定します。
1個5円のキーホルダーを組み立てたとして、1日あたり200個制作すると「5円×200個=1,000円」になります。
これを20日間した場合、「1,000円×20日間=20,000円」となります。
このように、本当に小銭稼ぎくらいの収入にしかならないのが内職なのです。
内職者の税金はどうなる?
では、税率の面ではどうなのでしょうか?
内職者は雇用主と労働契約を結んでいますが、給与所得ではなく雑所得という扱いになります。
もし、内職を本業にしている場合は、個人事業主なので事業所得という扱いになります。
これが所得金額に大きな影響を与えています。
パートタイマーなどで配偶者控除を使おうと思えば、年間所得103万円が一般的な額になりますので、節税という観点では大きなインパクトがあります。
以前はこのパートと内職で必要経費が異なるという考え方であったため、必要経費が少ないと年間所得が103万円以下であっても配偶者控除を受けられませんでした。
そこで、内職であっても最低65万円が必要経費であるという家内労働者等の必要経費の特例が設けられ、パート労働者と同じように配偶者控除や配偶者特別控除が受けられるようになったのです。
複業(パラレルワーク)との違いとは?
複業は「パラレルキャリア」や「パラレルワーク」とも呼ばれるもので、複数の異なる企業に同時期に勤める、または複数の異なる職種で勤めるといった働き方をいいます。
なので、少し副業ともニュアンスが違っていて、「どっちも本業!」くらいの感覚で働くやり方だと言えます。
副業ではメイン収入源になる「本業」のほかに、補助的に収入を得る仕事(サイドビジネス)を持っているというのが一般的な考え方ですが、複業の場合はその全てが本業とみなされます。
なので、「複業家」という言葉が出てくるほど、特殊な働き方と言われていますが、今後はこの複業がメインストリームになっていくと想定されています。
複業の特徴や魅力とは?
企業によっては複業することを推奨している会社もあります。
その理由は、従業員のスキル向上や、人脈形成に役立つと言われているからです。
複業を通じて従業員が成長し、結果的に生産性の向上につながるという考え方もあります。
複業には、1日ごとに勤める会社を変える場合や、同一の日でも「午前はA会社、午後はB会社」などといったフレックスタイム制の働き方もあります。
もちろん仕事の詰め込みすぎによる過労や、時間管理の難しさなどはありますが、自分の能力とうまく相談しながら働ければ、収入の増加やスキルアップなどが期待できます。
また、医学の発展による長寿化も、老後資金確保を後押ししていて「少しでも多く稼ぎたい!」というニーズが複業増加の一翼を担っているのです。
- 転職するよりもリスクが少ない
- 収入源の分散による収入の安定化
- ワークライフバランスの実現
など柔軟な働き方をできるのが「複業」の魅力といえます。
兼業との違いとは?
兼業とは、本業のかたわらで他の仕事をすることです。
あくまでも「本業」があるのでサイドビジネスの一つと言われています。
このような定義では、兼業と副業に大きな違いはないように思えますが、実は大きな違いがあります。
それは、兼業が「本業と同程度の時間&労力をかけて取り込む仕事」だということです。
副業との明確な違いは、「事業(又は正社員)として本格的に行っているか否か?」という点にあります。
よって、どちらかといえば、副業よりも複業に近いのが兼業なのです。
兼業にはどんな働き方がある?
兼業という言葉が使われている働き方には「兼業農家」がありますが、まさしくこのような仕事が兼業だといえます。
基本的には農家として野菜を育てていますが、収穫期を終えると、サラリーマンとして働くような働き方などを指します。
他にも、昼間は私立高校の教師ですが、夜間は非常勤講師もしくは夜間高校などで教鞭をとるというのも兼業の働き方です。
その他にも、専業主婦の反対語として「兼業主婦」という言葉があったりします。
これは、主婦業も行いつつ、同程度の労力をかけて外部で仕事をすることを指しています。
もちろん明確な定義はないので、人によって使い分けは異なります。
しかし、複業の方が兼業よりも広義の意味で使われているケースが多いのです。
まとめ
ここまでサイドビジネス、副業、内職、複業、兼業の違いなどを解説してきました。
最後まで読んだ人は、その違いが明確になったと思います。
これからは全ての人がパラレルワークする時代だと言われています。
ぜひ自分のスタイルにあったサイドビジネスを探してみてください。