営業マンであれば誰でも、雑談ネタや世間話を仕込む大切について理解していることでしょう。
しかし良いネタを探すのは一苦労ですよね…
そこで今回は営業ネタの探し方、その活用方法についてご紹介していきたいと思います。
トップセールスが営業ネタを活用する方法、営業成績に結びつけるやり方まで解説するので、トップ営業マンを目指す方はぜひ参考にしてください!
目次
営業に『話のネタ』は必要なの?
営業活動に”雑談ネタ”など必要なのでしょうか?
その答えはズバリ「必要」だと言えます。
新規開拓営業の場合、まずお客様のフトコロに飛び込む必要があるため、雑談ネタを持っていたほうが有利に働きます。
もちろん既存のお客様を対応する場合にも、より親密な関係を築くために雑談ネタは役に立ちます。
その相手に合ったネタであればベストですが、全然普通の雑談ネタでもOKで、最初は自分の得意分野のネタだけでも良いのです。
まずは自分の得意分野である雑談ネタで、商談を盛り上げましょう!
会話が弾めば、必然的に良好な関係性を築けるだけでなく、受注にも近づくことでしょう。
雑談ネタを使って自分を売り込む
「営業とは商品やサービスを売り込むことではない。自分を売り込むのが営業だ」
営業現場ではよくこのような格言が口にされています。
果たして、「自分を売り込むこと」とはどんな意味なのでしょうか。
例えば、ある商品を購入したいと考えているお客様のところに、同じような商品ラインナップの営業マンが2人来たとします。
一方の営業マンAは淡々と商品の説明をしました。
もう一方の営業マンBは、商品を説明する前に得意のネタで会話を弾ませて、その場を楽しい雰囲気にした後に商品説明をしました。
同じ商品の説明をしたとしても、お客様は後者の営業マンに好印象を持つことでしょう。
なぜかといえば、その営業マンの人となりがわかり、好感を持つ可能性が高いからです。
このようなメリットがあるのに、雑談ネタを有効活用しない手などありませんよね。
営業ネタの探し方
「営業に使えるネタをもっていないから雑談できない!」
そう思っている営業マンは、どのようにネタ探しをすれば良いでしょうか?
実は話題作りに使えるネタはそこら中に転がっているのですが、ただ「見えていないだけ」だと言えます。
ここでは営業ネタの探し方について解説したいと思っています。
新聞や書籍から情報収集する
最近は新聞を読まない人が増えているようですが、なんだかんだ言っても新聞はネタの宝庫です。
やはり王道の雑談ネタは「新聞にある」と言っても過言ではないでしょう。
というのも、情報通のお客様や学歴が高くビジネスに精通しているようなお客様の場合、ほとんどのケースで新聞を読んでいるので、当たり前の話ですがその記事が話のネタになるのです。
そしてその新聞の中でも、やはり日本経済新聞がおすすめとなります。
本当はその新聞を読み込むのが理想的ですが、なかなか時間がないと思うので、隅から隅まで読まなくても、見出しだけ読んでおくだけでもOKです。
「どの見出しの記事がお客様の業界に関係しそうか?」という部分だけ理解できていれば、あとはそれをお客様に投げかけるだけです。
例えば「今日の日経の3面に○○の記事がありましたけど、実際のところどうなんでしょうね?」などと切り出せば、きっとお客様が勝手に喋り始めてくれることでしょう。
お客様の業界についてあまり知らない”無知な人物”を演じれば、顧客は色々と説明してくれて、それに興味を持って前のめりで話を聞けば、「この営業マンはやる気があるな!」と勘違いしてくれるのです。
このように『極力顧客に話させる』ことがコツなので、決して自分から雑談をベラベラ話すことを目的にしないでください。
もちろん日経新聞以外でも、同様の切り口でお客様が興味を持ちそうな記事があればネタにしていけば良いのです。
営業ネタはインターネットで探す
新聞以外では、ネットニュースでもいいですし、スマホアプリで探せるものもあります。
例えば、
- 笑える話
- 2ちゃんねる
- トリビア
- スグに使える雑学
- ムダな雑学
- 豆知識
などと探せばいくらでもネタは出てきます。
自分で楽そうだと思うネタをいくつか用意しておけば、営業中の沈黙も怖くありません。
もちろんお客様が好きなことを理解しておく必要はありますが、例えば「釣りが趣味」とか「バイクでツーリングしている」「ラーメンが好き」などの事前情報さえあれば、あとはそれに合わせたネタを放り込むだけです。
つまり「そういえば○○駅に美味しいラーメン屋ができたみたいで…」と雑談ネタを話せば、きっとお客様は食いついてきます。
仕事に関する話ばかりでは退屈してしまうので、たまにはお客様が喜ぶような趣味の話をするのも良いでしょう。
営業マンはネタ帳をつけるべし
人にもよると思いますが、一般的にお笑い芸人は”ネタ帳”を持っていると聞きます。
何か良いネタを思いついたときに、忘れないようにその場でメモしているようです。
プロのエンターテイナーである芸人ですらネタ帳をつけているので、営業マンもぜひその習慣を見習って「営業ノート」を作成してみましょう。
営業ノートはコンパクトなタイプがおすすめで、まとめやすいノートを1冊購入するのが良いと思います。
そのノートはネタ帳にもなりますが、商談内容を記録するノートにもなるので、一石二鳥だと思います。
商談時にメモを取るのと、メモを取らない営業マンでは、相手(顧客)の受ける印象が全く変わってきます。
当たり前の話ですが「自分の話を一生懸命メモしていた」という姿をお客様が見れば、その営業マンに対する好感が少なからず湧くはずです。
それも営業現場における”演出”の一種なので、色々小難しいことを考えずに実践してみましょう!
お客様と世間話ができない!
「世間話ができない!」と思っている人の多くは、自分の話しはつまらないのではないかと自虐的に考えている人が多いようです。
- 面白い話をしなければいといけないのではないか?
- 真面目な話をしないといけないのではないか?
このように、勝手に自分でハードルを上げてしまっている人が多いと聞きます。
でも一度立ち止まって、自分がセールスされる立場(=お客様)になって考えてみてください。
突然仕事の話をされるよりも、つまらない話でも、そう天気の話であっても、何か会話してくれた方がリラックスできますよね。
シンプルに”会話”とはそういう役割のものなのです。
相手に話してもらおう
また、世間話がどうしても苦手なのであれば、「お客様に話してもらう」という考え方に切り替えた方が良いかもしれません。
先ほどもお客様に話してもらうことをお伝えしましたが、営業現場においては「お客様:営業マン=8:2」くらいの割合で話すのが理想的だと言われています。
なのでまずはお客様に興味を持ちましょう!
お客様に興味を持つことで、相手の趣味や趣向、家族構成などが理解できていきます。
それによって話のネタが増えていくのですが、それだけではなく、人間とは『自分に興味を持ってくれる人』を嫌いにはなりません。
これは”共感”というキーワードにもなっていますが、共感力の強い人は他人から好かれる傾向があります。
無駄もし「話ができない」考えているのであれば、自分から面白い話をしようとはせず、素直にお客様のことを好きになる努力だけしてみてください。
お客様のことを聞いていく中で、もしネタ帳に書いたことが出てきたらラッキーです。
ここぞとばかりにそれを切り出してみましょう!
それで失敗しても問題ありません。
その失敗がまた次のネタになるはずです。
雑談ネタをセールスに活かす
ここまで、営業現場における雑談ネタについて解説してきましたが、もちろん雑談しているだけでは受注が取れませんよね。
つまり雑談ネタとは『受注を取るためのステップである』と考える必要があるのです。
例えば、あなたはアイスクリームを販売する営業職で、スーパーマーケットの担当者と商談する機会があったとします。
<シチュエーション:何気ない天気を話を振った場合>
このような雑談は典型的なダメパターンなので、絶対やってはいけません。
前述した通り、雑談とは『受注を取るためのステップである』と考える必要があるので、雑談を積み重ねた結果【受注に至る】というのが理想的です。
そう考えた場合、雑談とは『受注を取るためのマイルストーン』と考えることもできるので、雑談(点)を繋げて商談(線)にするイメージが良いと考えています。
具体的には以下のような会話イメージです。
上記のようなセールストークは、「季節の変わり目⇒アイスが売れる⇒だから新製品を買いましょう」というシナリオを提示していることになります。
これによってお客様は「なぜ今新製品のアイスを提案されているのか?」という部分が腑に落ちるので、そもそも話を聞く体制になってくれます。
入り口のアイスブレイク(雑談ネタ)はこのような体制作りに活用して、その後のセールスへと繋げるのが理想的だと思っています。
まとめ
最後まで読み進めた人は理解できたと思いますが、実は雑談ネタとは『単なる世間話』ではなく、【セールスするための種まき】の役割があるのです。
これを意識的に行っているセールスパーソンは少ないと思いますが、トップセールスと呼ばれている人たちは『営業におけるストーリー』を重視しているので、このような動きをすべからく実践しているはずです。
実は、商談において無駄な言動や行動、無駄な時間は一切ないという状態が『最も美しい営業活動』だと言われているので、今後はこのような営業スタイルを実践してみましょう。