フレーミング効果で商品を売る

フレーミング効果はビジネスの現場でも活用することができます。

特に営業職は宣伝やセールストークをする際に意識することで、フレーミング効果の恩恵を享受することができるはずです。

なので、営業パーソンは絶対身に付けるべき知識だと言えるでしょう。

営業でフレーミング効果を活用したいときは、商品や状況にもよりますが、基本的にはポジティブなワードを使用するようにしましょう。

  • 95%の利用者が、この商品に満足しています。
  • この商品に満足していない利用者は、わずか5%です。

という伝え方は両方とも同じ事を言っていますが、前者の方が相手に与える印象が良くなります。

つまり「満足している or 満足していない」のどちらを使うかによって、相手に与える印象が大きく変わってくるのです。

この時の選定ポイントは、先ほどお伝えした通りポジティブなキーワードを選択することです。

数字の見せ方を工夫する

ビジネスパーソンが覚えておきたいポイントに「数字の見せ方」があります。

数字は誤魔化しが利かず、なおかつ説得力のある重要な要素ですが、「単位」と「桁」にフレーミング効果を活かすことで印象操作ができます。

同じ量や長さであっても、単位を変えることで印象は大きく変わるのです。

例えば「答えはCMのあと(2分)」よりも「答えはCMのあと(120秒)」の方が短く感じますし、「タウリン2グラム」より「タウリン2,000ミリグラム」の方が多く感じますよね?

また、桁によっても数字の印象は大きく変わります。

「賞金:1千万円」より「賞金:10,000,000円」の方が多く感じ、「8割引き」より「80%OFF」の方がお得感が増すのです。

このように見せ方を変えるだけで、相手に伝わる印象は180度変わる可能性があるのです。

売れすぎて中毒になる 営業の心理学
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心理学や行動経済学を学ぶ

フレーミング効果は心理学の一つですが、経済学の一つである「行動経済学」の中でも取り上げられています。

大学で学ぶ経済学、一般的なミクロ経済学やマクロ経済学が常に合理的な判断を行いそれに従って行動する「完璧な人間」を念頭に置いているのに対して、行動経済学では心理学と経済学を組み合わせ、現実的な経済活動についての研究を行っています。

と言っても小難しいので、簡単にまとめると以下のようになります。

経済学=合理性を研究する

行動経済学=不合理性を研究する

人間は常に合理的な判断をする訳ではありません。

  • 価格は高いけれどインスタ映えしそうなコーヒーを注文する
  • 体に悪いと分かっていても酒を飲む
  • 見栄をはるため高額なブランド服を買う

など人間は決して合理的とは言えない行動を日常的にしているのです。

そうした人間行動に目を向けているのが行動心理学という学問です。

現実的な経済活動についての研究である行動経済学の知識は、ビジネスの場でも十分活用することができます。

実例は日常生活の中にいくらでも転がっています。

例えば普段目にする「先着10名様限定」は早く行かなければせっかくのチャンスを逃してしまう、という心理を利用したプロスペクト理論によるものですし、「10%ポイント還元」はフレーミング効果を利用したものです。

このように考えた場合、フレーミング効果もプロスペクト理論も日常的に触れていることが理解できるはずです。

これらを理解するためには経済学はもちろんですが、行動経済学についても学ばなければいけません。

行動経済学の第一任者はデューク大学のダン・アリエリー教授と言われています。

もし気になる場合には下の本を読んでみてください。

予想どおりに不合理
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フレーミング効果の事例紹介

フレーミング効果を活用した事例は多種多様です。

特に効果が大きいと言われているのが「無料」を活用したものです。

IT業界では「フリーミアム戦略」という手法が確立されているほどで、クラウド型のSaaSサービスでは当たり前のように「30日間の無料トライアル」が実施されています。

「無料」という言葉が持つインパクトは凄まじく、消費者にとって魅力的に映るワードなので、活用できる場面では積極的に活用すべきだと思います。

よくあるのがアパレルショップや大手紳士服店などでよく見られる「1Buy 1Free」、つまり「1点購入で2点目無料」という販売手法です。

これは要するに「5割引」のことなのですが、単に「5割引」とか「50%OFF」と表示するよりも、圧倒的に売り上げが伸びると言われています。

分割払いによる表記も、フレーミング効果を活用した方法です。

例えばコーヒーマシンなどの宣伝文句では、「1年36,500円でお店の味」よりも「1日100円でお店の味」の方が消費者を惹き付けると言われています。

最終的に支払う金額は同じであるにも関わらず、金額を小さく表示することで、支払うことへの精神的負担を減らしているのです。

まとめ

企業はセールスすることで成り立っています。

なので、この記事の中でもお伝えしましたが、フレーミング効果やプロスペクト理論は絶対に押さえるべき知識だと思います。

それは、営業職はもちろんですが、ビジネスパーソン全般的に言える話です。

ぜひこの記事をきっかけにして、色々な知識を吸収してみてください。




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