営業代行サービスを検討する場合、「完全成功報酬型はないのか?」と思いますよね。
結論から言ってしまうと『完全成功報酬型』は全然ある話です。
しかしその内容には制約があったり、色々なスキームがあったりするので、「意外と都合良い仕組みにはなってない」という現実もあります。
そこで今回は、営業代行サービスの料金形態について触れていきたいと思います。
これから営業をアウトソーシングしたい方や、営業代行サービスを検討している場合には、ぜひご覧ください。
目次
営業代行サービスの料金体系
営業活動は大変なので、極力アウトソーシングしたいですよね。
しかし気になるのは料金だと思います。
営業代行サービスには色々な料金形態がありますが、代表的なのは以下のパターンだと思います。
- 固定報酬
- 成果報酬
- 固定報酬+成果報酬
固定報酬とは『毎月支払う定額料金』のことを指して、成果報酬とは『所定の成果へ達した場合に支払う報酬』のことを指します。
この「所定の成果」とは、商談成立や受注(契約成立)などを指すことが多いです。
そしてこの二つを組み合わせたハイブリッド型が「固定報酬+成果報酬」だと思います。
料金はどうやって決まる?
営業代行サービスの料金体系は、『リスク&リターン』の割合によって設計されています。
つまり営業代行業者がリスクを取るのであれば、そのリターンは大きく設定され、営業代行業者がリスクを取らなくてOKなら、そのリターンは低く設定されるのです。
例えば月額固定料金を100万円支払う場合、営業代行業者のリスクは低くなりますよね。
ここで言う”リスク”とは、『成果の有無が問われずに収入が入ってくるかどうか』ということです。
正確に言うと「もちろん仕事なので成果は問われる」のですが、もし成果が出せなかったとしても固定報酬は支払われるので、そういった意味で”低リスク”ということです。
仮に1ヶ月で3件の受注が見込まれる商材だった場合、「100万円÷3受注=33万円」という計算になるので、それで費用対効果が合えばクライアントはOKという判断になりますよね。
それとは逆に、月額固定料金はゼロだった場合、営業代行会社のリスクは大きくなっていきます。
そうなった場合には成果報酬を設定するのですが、商談成立で報酬がもらえない場合、受注(成約)しなければ収入が得られないという状態になります。
これはつまり「フルコミッション」になる為、リスクが最大化しているのです。
そうなった場合、リスク&リターンのバランスが悪いので、月額固定100万円よりも高くなければ割に合いませんよね。
なぜかといえば、全く売れない月が出てくる可能性がある(=リスク)からです。
そうなったら収入ゼロなので、フルコミッションの場合には、仮に1ヶ月で3件受注できる商材だった場合、「75万円×3受注=225万円」くらい稼げなければ割に合わないのです。
このような働き方(=フルコミッション)は、ハイリスク&ハイリターンだと言われているので、クライアントとしても同じ状態になります。
よって、クライアントとしては同じ仕事なのに支出だけが2倍、3倍と大きくなってしまう為、基本的には月額固定で支払った方がお得になると思います。
平均相場はいくら?
営業代行サービスにも、ある程度の平均相場が存在しています。
まず「アポイント代行サービス」と呼ばれる営業代行の場合、多くのケースは”商談成立”を成果報酬にしています。
その場合には、「1商談成立につき●円」という金額になりますが、難易度によってその金額は大きく変動していきます。
- 担当者とのアポイント成立:1商談につき15,000円~25,000円
- 部長職とのアポイント成立:1商談につき30,000円~40,000円
- 経営者とのアポイント成立:1商談につき50,000円~
おおよそこのような料金設定となりますが、これはあくまでも目安でしかありません。
例えばドクター(医者)との商談成立は5万円以上だったり、上場企業役員との商談セッティングは一件当たり10万円を超えるケースもあるのです。
つまり、アポイント報酬は難易度に比例するということです。
そして受注(成約)時の成果報酬は、売上金額の20%~50%が一般的です。
しかしこれは粗利金額にも関係するため、基本的には営業代行会社へ粗利金額を教えることになるはずです。
もし固定報酬を設定しなかった場合、その粗利金額の50%以上を要求されることになるでしょう。
強気な業者の場合には、粗利金額の90%を要求されるケースも聞いたことがあります。
そして固定報酬は、営業マンを一人アサインしてもらった場合、月額100万円程度が相場となります。
営業の仕組みづくりまで依頼される場合には、月額200万円~300万円を請求されてもおかしくありません。
これから営業代行サービスを依頼する場合には、これぐらいの予算は用意しておきましょう。
ストック商材が人気
営業代行サービスは、良くも悪くも「アウトソーシング」なので、一定の役目を終えてしまうと契約終了となります。
これは仕方のないことですが、営業代行会社にとってはとても不都合に映ります。
よって、ほとんどの営業代行会社は「労働集約型のビジネスから脱却したい」と考えており、毎月の不労所得が得られるストックビジネスを求めています。
ストックビジネスとは、月額報酬がもらえる仕事のことを指しており、代表的なものには光回線や携帯電話、webマーケティング、ウォーターサーバー、サブスクリプションサービスも含まれます。
サブスクは一度販売してしまえば、解約されない限り永続収入が続いていくため、販売した営業代行会社にもストック収益をキックバックできるのです。
なので、ストック商材を持っている場合、営業代行会社は販売に興味を示してくれるはずです。
格安料金が存在している理由
営業代行会社の中には「なんでこんなに安いの?」と不思議になる業者が一定数存在しています。
営業代行サービスは実際に人が動くので、基本的に安くすることは難しいはずです。
もちろんある程度安くすることはできますが、値段を下げるのにも限界があるということです。
よって、異常なほど格安料金になっている営業代行会社は注意するべきでしょう。
そもそも、そのような業者が格安料金を提示しているのには理由があります。
- 取引実績を作りたいため
- 集客力を高めるため
格安料金を提示している営業代行会社は、往々にして『設立間もない会社』だと思います。
そのような会社には取引実績がないため、実績を作るために格安料金を提示するケースがあるのです。
先ほど、固定報酬100万円が相場だとお伝えしましたが、格安料金の業者は固定報酬10万円を提示したりします。
これだけ見るととても安くて魅力的なのですが、その実態は稼働が1/10以下になっているだけなので、実質的には固定報酬100万円と変わりないのです。
しかしパッと見は安くて魅力的なので、結果的にそれが集客力へと繋がっていきます。
実績のない営業代行会社は、そのような案件を5件、10件と積み上げていき、一人当たり50万円~100万円の粗利を稼ぐのです。
しかしほとんどのクライアントにとっては実績に繋がらないコストなので、ほぼ無駄な投資となります。
とはいえ金額的にも大して期待しておらず格安なので、「まー、こんなもんか」と思う程度で、クレームにもならないのです。
完全成功報酬型はありえるの?
冒頭解説した通り、完全成功報酬型の営業代行サービスは存在します。
しかしここまで読み進めた人は、「格安の営業代行会社は質も悪いだろう」と思いますよね。
実は一概にそう言うこともできないのです。
というのも、販売代理店やフルコミッションという仕組みが存在しているからです。
販売代理店とは、完売した実績に応じて代理店マージンを受け取るビジネススキームのことをいいます。
継続取引を前提とするため、スポットで業務委託契約する『フルコミッション制度』とは若干違いますが、両方とも完全成功報酬なのは変わりありません。
なので『法人として営業代行サービスを提供している会社』に完全成果報酬をオファーするのは難しいと思いますが、販売代理店やフルコミッションとして活動している『営業フリーランス』であれば現実的な話だと思います。
営業フリーランスはどこで探す?
完全成功報酬で依頼したい場合、前述したように営業フリーランスを探すのが手っ取り早いと思います。
そのような人はSNSで自分のことを「営業フリーランス」と名乗っているので、webを検索すればある程度はヒットするはずです。
しかし、同じように「完全成功報酬でオファーしたい!」と考える企業は多いため、そのフリーランスにオファーを出したところで「今は手一杯なのでまた今度…」と断られるだけでしょう。
なので、営業フリーランスを取りまとめているプラットフォームを使った方が早いかもしれません。
代表的なのは、14,000人以上の営業フリーランスを会員として抱えているside bizz(サイドビズ)などですが、基本的にはイニシャルゼロ円で利用できるため、導入リスクは少ないはずです。
もし営業フリーランスを求めているなら、一度問い合わせしてみてください。