営業マンのモチベーションが上がらなくて悩んでいる経営者は多いと聞きます。
営業職という仕事は多くの場面で「押し売り」することになるので、モチベーションが高くなければ続きませんよね。
ストレスばかり多くなって、最悪のケースでは鬱病を発症することもあります。
そこで今回は、営業マンのモチベーションアップに使える「SMART目標の原則」について解説したいと思います。
営業ノルマを達成するための指南書となり得るので、セールスパーソンはぜひご覧ください。
目次
営業マンのモチベーションを上げよう!
営業マンのモチベーションをアップさせるやり方にはいくつかアプローチ方法があります。
例えば、評価制度を見直したり、上司から結果のフィードバックを行うことも一つでしょう。
やはり正しい評価をされることで、自信やモチベーションアップに繋がりやすくなります。
営業という仕事は、良くも悪くも「孤独な戦い」なので、営業部がチーム一丸となって課題の共有を行なったり、成功事例の共有をすることも大切だと思います。
一人では開拓できないと顧客だったとしても、会社組織や他社員と一緒になって取り組めば開拓できるかもしれません。
このような「チーム感」は良い仕事をするための重要な要素だと言えるので、そのようなバックアップ体制を作ることも経営者の仕事だと思います。
そのようなバックアップ体制の中には、研修やセミナーも含まれます。
「座学は意味ない」と言われることもありますが、営業マンにとって、新しい知識やスキルを身につけることはモチベーションの向上につながるはずです。
著名な営業パーソンをゲストに招いたり、トップセールスとして活躍している人にノウハウ共有してもらえば、きっと営業マンのスキルアップにつながるはずです。
しかし「営業ノルマ」を抱えている営業パーソンにとって、最も大切なのは「目標の明確化」でしょう。
目標を明確化することで、営業という仕事についての達成感・やりがいを感じることができるので、この記事では「目標を明確化し、目標を達成する」という部分にフォーカスしていきたいと思います。
営業目標を明確化し、必達する方法
目標を明確化し、目標を達成するためには、具体的な施策が必要です。
- SMART目標の設定する
- 設定した目標を共有する
- 目標達成のプロセスを考える
これらについて詳しく解説していきたいと思います。
SMART目標の法則とは?
SMART目標は、目標設定するための原則の1つとして有名ですが、以下の5つの要素を備えた目標を指します。
- Specific(具体的)
- Measurable(測定可能)
- Achievable(実現可能)
- Relevant(関連性がある)
- Time-bound(期限がある)
これは5つの頭文字を取って「SMARTの法則」と呼ばれていますが、ここから具体的な内容を確認していきたいと思います。
Specific(具体的)は、目標が明確で具体的なことを指します。
目標達成するためには「何を達成するのか?」「何をするべきなのか?」が明確でなければいけません。
それが具体的であればあるほど、目標達成できる確率は上がっていくはずです。
Measurable(測定可能)は、目標の達成状況を測定できることを指します。
営業マンが気になるのは「どのように評価されているのか?」という部分だと思います。
つまり「売上」という絶対的な指標だけでなく、「日頃の努力も評価してくれている」と思えば、やりがいに繋がるでしょう。
Achievable(実現可能)は、目標が現実的で実現可能なことを指します。
毎月の新規受注が10件前後なのに、いきなり「今月は新規受注100件が目標だ!」と言われても、あまりに現実味がないので、そもそも戦う気すら起きませんよね。
これでは逆にモチベーションが下がってしまうので、実現可能性というのはとても重要だと思います。
目標を達成するために必要なリソースや能力があるのかも確認しておきましょう。
Relevant(関連性がある)は、目標が組織のビジョンやミッションに関連し、重要であることを指します。
これは企業経営するために必要不可欠な指針だと思うので、目標がどのように組織や個人の成長、又は成功に貢献できるのかをセールスパーソンに明示しましょう。
Time-bound(期限がある)は、目標が期限を持って設定されることを指します。
仕事にはなんでも期日がありますが、それは営業職も同じです。
基本的に”営業ノルマ”というのは「今月達成しなければいけない目標」だと思うので、ほとんどのケースで月末が期日になると思います。
このような「達成するべき期限」があることで、目標に向かって取り組むモチベーションに繋がります。
以上を踏まえた場合、「今月中に新規顧客を10件獲得する!」というのはSMART目標の原則に沿った、とても合理的な目標だと言えます。
このように目標をより具体化し、達成可能性を高めることが、営業マンのモチベーションアップにつながっていくはずです。
目標(営業ノルマ)の共有方法は?
目標(営業ノルマ)は設定するだけでなく、周りに共有しなければ意味がありません。
これは心理学的に「コミットメントの法則」とも呼ばれており、とても重要な意味を持ちます。
例えば、上司やチームメンバーと目標を共有することで、営業マン自身だけでなく、周囲の人たちも目標達成に向かって協力しやすくなりますよね。
このようにノルマを共有することで、チーム全体が同じ方向に向かって取り組むことができ、モチベーションや生産性アップにつながることがあります。
そのやり方にはいくつか方法論があります。
- ミーティングや打ち合わせで共有する
- メールやチャットで共有する
- ツールで共有する
リモートワークが一般化した現代では、ミーティングや打ち合わせで共有するのは、もはや「旧態依然」かもしれませんが、やはり今だに効果のある共有方法だと思います。
例えば「朝礼で営業マンが今日の目標を宣言して、終礼で結果を報告する」というのは、とても効果的だと言われています。
しかし昨今では「パワハラ」と言われたり「時代に即してない」という意見もあるので、この辺りは賛否両論でしょう。
そのような公の場でなくても、チームメンバーだけが集まる場所で目標を共有し、ノルマ達成の現実味について議論することで、認識の共有やアイデア出しも出来ると思います。
そして手軽なのがメールやチャットで共有するやり方でしょう。
現在はデジタル社会なので、チーム内のコミュニケーションツールを使って、目標や進捗状況を共有するのもアリだと思います。
ただし、メールやチャットではコミュニケーション不足や誤解が生じるケースもあるため、運用には注意が必要です。
他にも、Googleドライブ(スプレッドシート)やITツールを活用するやり方もあります。
共有のやり方には「自分たちの会社に適したやり方」があると思うので、その辺りは社内で協議してみましょう。
目標達成のプロセスを考える
目標達成するためには、ある程度のプロセスがあります。
これを明確化することで、チームメンバーは進捗状況が把握できるようになるので、会社運営もやりやすくなるはずです。
まず必要なのは「目標の明確化」です。
これはSMARTの法則で解説した通り、具体的かつ明確な目標を設定しましょう。
そして営業プロセスの分析も必要となります。
目標を達成するために必要なプロセスを洗い出すのですが、この作業には必要なタスクやスキル、人材や予算、リソースなども含まれるので、マーケティングの側面が出てきます。
なのでSFAやMAツールなどを導入した方が業務効率は高いでしょう。
そして問題点を発見したら、プロセスの改善を試みましょう。
現在のプロセスにおいて問題がある場合、その原因を特定し、改善点を洗い出します。
プロセスにおけるボトルネックやムダを特定することで、改善案も出やすくなるはずです。
それに伴って、新しいプロセスを策定していきます。
具体的には、どのような手順で、誰が、どのようなタスクを担当し、どのようなスキルが必要で、何に予算を使うのか、などを決めていきます。
そして最後に、改善したプロセスを実施しましょう。
必要な人材やリソースを確保して、タスクの割り当てやスケジュールの設定、進捗管理、コミュニケーションなどを行いながら、目標達成に向けて邁進していきます。
その結果を改めて評価し、また改善することを繰り返していくのです。
このような作業を一般的に「PDCAサイクル」と呼んでおり、理解しているビジネスパーソンは多いはずです。
当たり前のように目標達成しよう!
ここまで目標達成のやり方について触れてきましたが、営業ノルマを当たり前に達成することは難しくありません。
営業ノルマ(=目標)から逆算すれば良いだけなので、重要なのは「目標達成するためにどうすれば良いのか?」をしっかり考えることだと思います。
もちろん目標達成に向けたモチベーションの維持も欠かせません。
ストレスばかり溜め込んでも良い仕事はできないので、仕事の後は同僚と飲みに行ったり、休日は趣味に没頭してリフレッシュすることも大切でしょう。
営業というのは孤独感のある戦いですが、チーム一丸となれば達成できる目標も上がっていきます。
なので、同僚と飲みニケーションしたり、他部署と連携することも個人的には大切だと思っています。
それらもすべて「目標達成するために必要なこと」だと思うので、驕らずサボらず実行していきましょう。