起業家はつらいし孤独…
独立起業するタイミングで誰かに相談する人は多いと思います。
仲の良い友人や、信頼できる知人、家族などに意見を求めるはずです。
しかし「サラリーマンを辞めて起業しようと思っている」と言えば、大半の人からは「起業はやめとけ」というアドバイスが出てくることになると思います。
そのように言われる理由は、起業という選択肢がとても辛い選択になるからです。
「起業する」ことは「経営者(社長)」になることを意味します。
経営者は良くも悪くも全ての責任を自分で背負うことになるので、成功しても、失敗しても自己責任が大原則です。
このような状況で経営者は全ての意思決定をしていく訳ですが、もし仮に間違った選択をすれば、会社が倒産して莫大な借金を背負う可能性もあります。
その責任を取れないので、アドバイスを求められた場合、ほとんどの人は起業することをおすすめしないはずです。
また、起業して失敗した人が身内にいた場合、かなりネガティブな意見が出てくると思います。
そもそも、独立起業して成功できる確率は非常に少ないのです。
つまり、独立開業して失敗する可能性の方が高いので、周りにいるほとんどの起業家が儲かっていないことになります。
なので、必然的に入ってくる情報もネガティブな情報が多くなってしまいます。
そして一番の問題は、アドバイスする自分自身が起業を経験したことがないということです。
自分が経験したことないことに対してアドバイスを求められても、実体験がないので本質的には何も分かりません。
これは「アフリカのケニアに行こうと思うんだけどナイロビの治安ってどうかな?」と聞かれる感覚と一緒です。
ほとんどの人はケニアに行ったことがないでしょうし、都市の治安や、政治情勢、病気の蔓延状態なども分からないはずです。
なので、誰からも適切なアドバイスをもらえず、多くの起業家は孤独感を感じながら事業を開始するのです。
そのような不安感を常に抱えることは、とてつもないストレスを抱えることになり、緊張の連続になります。
出来たばかりの小さい会社は、少しの判断ミスで会社が潰れてしまう可能性があります。
このような日常を送ることは、とても辛くてきつい毎日になることが容易に想像できることでしょう。
なので、アントレプレナーやシリアルアントレプレナーに出会えた人はラッキーだと思います。
そのような先輩と壁打ちすることで、ビジネスモデルがブラッシュアップできたり、する必要のない失敗を避けることができるからです。
独立起業する上で重要なことは、できる限り初期段階の失敗を避けることです。
事業を始めたばかりの頃は資金力が乏しく、キャッシュ(現金)にも限界があります。
なので、出来る限り最短距離を駆け抜けて、事業を軌道に乗せなければいけません。
回り道をしている時間はないので、無駄な失敗を避ける努力が必要なのです。

新規開拓営業がうまくいかない
起業することはとても孤独で辛いことだと思いますが、その中でも独立起業したばっかりの時期は「最悪期」と言っても過言ではありません。
意気揚々と起業したのは良いですが、新しくできたばかりの社歴が浅い会社にいきなり発注してくれる会社は少なく、新規営業に苦戦することでしょう。
知人・友人からのご祝儀発注もすぐに切れてしまい、新規開拓営業が課題になります。
しかし、実績が少ないことを理由に断られ続け、次第に自信を無くしてしまうはずです。
このような状況になってしまうと最悪で、何をやっても上手くいかなくなります。
基本的にビジネスは力業で立ち上げることになりますが、そのやり方は大きく2種類あります。
- マーケットイン
- プロダクトアウト
マーケットインとは、既に市場がある場所に、自社製品やサービスを投入するやり方を言います。
すでに一定のニーズがある状態なので、ゼロベースで事業を立ち上げるよりも楽ですが、あまり儲からないのが難点です。
販売代理店として独立開業するようなケースがマーケットインに該当します。
それと逆にプロダクトアウトとは、自分たちの考え出した製品サービスを世の中に発信していくやり方を言います。
このやり方は市場が未完成のケースが多いので、そもそも商習慣や文化すらありません。
なので、事業の立ち上げ自体に苦慮しますが、もし上手くいった場合大きなイニシアティブが取れるのが特徴的です。
もしこれから独立起業する場合には、マーケットインのやり方でビジネス展開したほうがリスクが少なくなるはずです。
スタートアップ的な生き方をしない場合には、できる限り既存のビジネスモデルに相乗りできるマーケットインというやり方を選択しましょう。
そして、起業しようと考えた場合、大義名分を掲げることも大切です。
多くの人は独立開業する時に何かを成し遂げようと考えているはずです。
よって、その目指す先に対して絶対的な自信を持つことが重要です。
その上で、他人がどう判断しようが、信念をブラさずに邁進することが大切なのです。
このような気持ちを持てれば、あなたの事業は高い確率で成功することでしょう。
