営業職として働きたい人は多いと思いますが、どの職種に転職すればいいのかわからない人もいますよね?
そこで今回は、営業未経験でも働ける仕事や、転職を成功させる志望動機について解説していきたいと思います。
目次
営業職の仕事とは?
営業職への転職を検討するときには、「そもそも営業職とはどんな仕事なのか?」をよく理解しておくことが大切です。
世の中に抱かれているイメージとして多いのが、商品サービスを買ってもらうために個人宅や企業などに売り込むことです。
確かに営業職の役割は自社商材、あるいは販売代理店として他社商材などを売ることが基本になります。
しかし、営業のやり方には、
- アポなしの飛び込み営業
- テレコールで売り込む電話営業
- 既存顧客に営業するルート営業
- 既存顧客をサポートするカスタマーサクセス
- 問い合わせ対応するインバウンド営業
など様々な手法があるので、一概に営業職の仕事を言い表すことは難しいはずです。
新規顧客の獲得だけでなく、既存客を維持をしていくのもセールス職の重要な役割なのです。
その成果が給料に反映されるのも特徴的で、売上などの数字をベースにする歩合制(インセンティブ制度)が導入されています。
なので稼ぎたい男性が営業職に就くことが多かったのですが、最近では男性だけでなく女性の活躍も目立つようになっていて、金融業界やファッション業界、美容業界などでは女性のほうがメインプレーヤーになっているほどです。
営業部には若手社員が多い傾向があるものの、40代~50代までのベテラン営業マンも活躍している職種なのです。
営業職は未経験でも転職できる?
転職するときには「未経験のものにチャレンジしてみたい!」というニーズもあると思いますが、給与が支払われる仕事となれば話は別です。
仕事に対する基本的な考え方とは、「労働力を提供することに対して賃金が支払われる雇用契約」になります。
つまり、価値のある労働力が提供できているからこそ給料が貰えるのです。
なので給料が低いということは、価値の低い労働力しか提供できていないことを意味します。
経営者としては「価値のある労働力が欲しい!」と思うはずなので、つまりプロフェッショナル社員を雇用したいと思うものです。
特に中途採用であれば尚更だと思います。
しかし、営業職に限っては少し事情が違っています。
営業職の求人情報には「未経験歓迎!」という文言が入っていることが多く、営業に全く触れたことがない人であっても採用してくれる企業が多いのです。
中途採用の場合には即戦力になる人材を獲得したいものですが、営業職に限っては企業側が未経験者でも受け入れてくれる稀な職種になっています。
このようになっているのには、それなりの理由があります。
詳しくは下記で解説していきますので、ぜひご覧ください。
未経験でも転職できる理由
企業が営業未経験でも受け入れてくれる理由とは、結果が全くわからない仕事だからです。
例えば経理職であれば、簿記の知識が無ければ成り立ちませんし、「短時間でどれくらいの仕訳ができるのか?」というスキル面も問われます。
つまり、その人の資格や経歴で労働価値が計りやすいのです。
それに比べて営業職には必要な資格がありませんし、他社でトップセールスだったからといって、入社後にトップセールスになれるとも限りません。
商材が違えば業界も違うので、必然的に商習慣も違ってきます。
これが上手くフィットしなければ、トップ営業マンとして活躍することは難しいでしょう。
このように偶発的な側面があるからこそ、経験や実績がほとんど当てにならない職種なのです。
ただ、誰でも採用してもらえるというわけではなく、「どれくらい売上貢献してくれる人材なのか?」という期待値は見極められるので注意しましょう。
なぜわざわざ未経験者が営業職を志望しているのかは、採用担当者から必ず聞かれる質問になります。
志望動機を考える上で大事なのは、起承転結がきちんとあることです。
つまり全体ストーリーがしっかりしていると説得力が増すのです。
例えば、業界全体に関心があるという場合には、興味を持った経緯を説明して、「なぜ業界の中でもこの会社に入社したいのか?」を伝えられるようにしましょう。
この段階で気付く人は多いのですが、実は営業職の採用面接もプレゼンの場なのです。
営業職とは商材を魅力的にプレゼンして売り込む仕事ですよね?
“自分という商品”を魅力的にプレゼンできない営業パーソンを採用したいと思うことは決してありません。
つまり営業未経験者であっても、自分自身を魅力的にプレゼンできる人はポテンシャル採用される可能性が高いということなのです。
これまでの職歴との関連性も指摘して、必然的に営業職を選んだというストーリーに仕立てられるとアピール力が高まるはずです。
営業未経験だと不安
確かに未経験者でも営業職は務まるかもしれませんが、「本当にできるか不安だ…」という人は大勢いると思います。
やったことがない仕事は不安になっても当たり前ですよね。
確かに慣れるまで時間がかかってしまうかも知れませんが、きちんと正しいやり方をしていれば必ず結果が出るのが営業という仕事なのです。
この”正しいやり方”が明確になっていないので、とても難しいクリエイティブな仕事になっているのです。
正しいやり方のイメージとしては、ゴール(受注)に対して、一歩づつ近づいていくような感覚になります。
このルートが正しくないといつまで経ってもゴールできませんし、回り道をしてしまう可能性もあります。
なので、営業活動を開始する時には、まずゴールまでの最短ルートをシミュレーションしてみましょう。
それがゴールまでの地図(MAP)になります。
その地図を基に営業していけば、道に迷うことがありませんし、ルートを反れても軌道修正することができますよね。
営業初心者がやりがちなのは、この地図を作成せずに動き出してしまうことなのです。
これをやってしまうとすぐに迷子になってしまって、正しいルートがわからなくなります。
このような状態では正規ルートが見えていないので、不安になるのも当然ですよね。
なので、営業活動する時には必ず勝てるシナリオを作成して、そのイメージを頭の中に叩き込みましょう。
営業の基本を身に付けておく
営業未経験者は不安になるのが当然だと思いますが、これは誰でも抱く普通の気持ちです。
転職先の商材は売ったことが無いはずなので、数々の修羅場をくぐり抜けてきたベテラン営業マンでも不安になることがあるのです。
ただ、自信をつけることはできます。
実際の営業現場に出ればお客様から見れば”プロの営業マン”になるので、それらしい立ち振る舞いができなければいけないのは確かです。
なので、最初はベテランの営業マンに同行して挨拶回りを兼ねた実践的なトレーニングをしたり、ロールプレイングを実施して営業ノウハウを教えてもらいましょう。
事前に想定問答をFAQとしてまとめておくだけでも気持ちは楽になるはずです。
漠然とした不安感を抱くのではなく、「努力すればきっと一人前になれる!」と信じて、前向きに行動していきましょう。
営業未経験の40代は無理なの?
「営業未経験の人は何歳くらいまで採用してもらえるのか?」というのはとても興味深い問いだと思います。
例えば、40歳になって初めて転職を経験するというケースでは、なかなか採用してもらえる企業が見つからないことがよく知られています。
というのも、初めての転職リミットは35歳までといわれていて、40代になってしまうと採用を前向きに考えてくれる企業が少なくなります。
転職が初めてであることや、未経験の仕事に挑戦すること自体には問題ありませんが、年齢を重ねるほど厳しくなるという現実は理解しておく必要があるでしょう。
これは営業職でも例外ではありません。
比較的間口の広い営業職ですが、営業現場には若い人が多いので、企業組織の問題で”採用見送り”というケースがあるのです。
また先進的なIT商材などは、フレッシュな若手社員が提案した方がイメージ的に良くなるので、ベテラン営業マンを嫌煙する傾向があります。
実際、自分よりも一回り年下の営業部長に指導してもらうのは、正直しんどいですよね。
なので総合的に考えて、営業未経験からセールス職に転職するためには、30代のうちに決断したほうが良いと心得ておきましょう。
しかし、逆に40代の営業パーソンが重宝される現場もあるんです。
それは説得商材の販売になります。
説得商材とは、差別化が難しくて、販売難易度が高い商材をいいます。
例えば保険や不動産、教育商材などがそれに当たりますが、同じようなモノがいつでもどこでも買えるので、お客様との信頼関係ありきで販売していくのです。
このような商材を売るコツというのは「信頼性」なので、どうしても年齢を重ねた人の方が有利になりがちです。
逆に新人営業マンは信頼度が低いので、不利といわざる負えません。
なので40歳を超えてから営業職に挑戦するなら、説得商材の販売を検討してみるのもオススメです。
営業職の種類
営業職で働きたいと思って転職を決意したなら、あらかじめ知っておくべき知識が”営業の種類”になります。
実は営業職といってもたくさんのお仕事があるので、代表的なものくらいは「どんな仕事なのか?」を理解しておきましょう。
以下で代表的な営業職をご紹介していきたいと思います。
その1:代理店営業
まず最初にご紹介するのは”代理店営業”になります。
販売代理店とは、自分達の代わりに、自社商材を代理販売してくれるセールスパートナーになります。
この外部パートナーを募集&開拓したり、販売サポートするのが代理店営業の仕事なのです。
自分が直接セールスする訳ではないので、楽な仕事と思われがちですが、意外と高難易度の営業職として知られています。
その2:ソリューション営業
ソリューション営業は、提案営業ともいわれる仕事です。
お客様に対して独自の提案をすることが求められる仕事なので、高いスキルとノウハウが求められる職業になります。
お客様が抱えている課題に対して、解決策を提示するというのが仕事なので、絶対に押さえておきたいポイントがあります。
それは顧客ニーズです。
お客様のニーズが理解できていないと、全く見当違いのソリューションを提供する羽目になるので注意しましょう。
その3:飛び込み営業
飛び込み営業は、ほとんどの営業パーソンが経験する営業スタイルだと思います。
古典的な営業スタイルですが、意外と効果があるので、未だに現役の営業スタイルとして重宝されています。
新規開拓では見ず知らずの人にアプローチしていくので、メンタルもフィジカルも負担が大きい仕事だと言われています。
その4:反響営業(インバウンド営業)
反響営業とは、見込み顧客から問い合わせがあったときだけに対応するインバウンド営業になります。
ある意味では問い合わせ対応なので、比較的ラクな営業スタイルだと思われがちですが、決してそんなことありません。
コールセンター気分で気軽に勤務できると思いきや、そこは営業職なので結果を求められることになります。
問い合わせからの受注率や失注率が明確な数字になるので、これが大きなストレスになってしまう人がいるほどです。
その5:アウトバウンド営業
インバウンド営業は先ほど触れた通りですが、アウトバウンド営業は自ら積極的に仕掛けていく営業スタイルをいいます。
一般的にテレアポ営業と言われるのが、代表的なアウトバウンド営業になります。
ここで紹介したのはほんの一部の営業スタイルですが、これだけたくさんの職種があれば迷ってしまいますよね?
なので、「どの営業スタイルを希望するのか?」だけでもかなり候補先は絞り込まれるはずです。
転職活動する前に希望する営業スタイルを検討しておきましょう。