こんな無味乾燥な四畳半で、ボクは連載中の鉄腕アトムやジャングル大帝を描き続け、宝塚的で派手なリボンの騎士などは、ここで交渉を立てたのである。
これはトキワ荘について語った名言です。
人気漫画家をこぞって排出したトキワ荘は、1982年に解体されてしまいましたが、手塚治虫はトキワ荘を気に入っていたそうです。
アトムは元々女性のロボットとして考え出したのです。
初めは、お色気たっぷりな美人のアンドロイドとして誕生したはずだったのです。
ところが誕生した場所が、たまたま少年雑誌だったもので「鉄腕」がついちゃったのです。
これは眉唾物の話ですが、もともとは女性ロボットの構想だったみたいですね。
鉄腕アトムの頭の両方に、ピンと立ったもの、あれをツノだという人がいる。
あれは髪の毛なのです。
鉄腕アトムのビジュアルのモデルは、手塚治虫本人みたいです。
手塚治虫は天然パーマだったので、風呂上がりに鉄腕アトムのような髪型になってしまうので、それをモデルに作られたキャラクターが鉄腕アトムです。
作品としての評価は別として、主人公の魅力の点では、未だにアトムは、実の息子のように、いや、それ以上に僕は好きです。
ビジネスパーソンは”自社プロダクト”に惚れ込まなければいけません。
自分すら好きになれないプロダクトが、世の中に受け入れられるわけないからです。
ジャングル大帝が終わったので、僕は南方民族漂着説を独断と偏見に満ちたSF物語として描き始めた。
これが「火の鳥」である。
手塚作品の中で、個人的に一番好きなのが「火の鳥」です。
何度見ても飽きませんし、その奥深さには舌を巻きます。
永遠に読み継がれる名作だと思っていますが、まだ読んだことがない人は、是非一度読んでみてください。
天才?
とんでもない。
私ほど苦しんでいる人間はいないんじゃない。
これは手塚治虫の”苦悩”が垣間見える言葉ですよね。
全て努力の賜物ということです。
生き物は、必ず動く。
この動きを絵に書くのがアニメーションだ。
手塚治虫は作品に”動き”を求めました。
紙の漫画だったとしても、まるで生きているかのように感じなければダメだと思っていたそうです。
その理想像を、万人でも理解できる形に表現したのがアニメーションだと語っています。
漫画は消耗品で、その都度屑箱に捨てられるかもしれないけれど、その漫画の内容や主人公は、いつまでも読者の胸の中に生きている。
手塚治虫は亡くなりましたが、作品は今でも読み継がれて、読者の中で生き続けています。
これはつまり”不老不死”を手に入れたのと同義だと思います。
お先真っ暗で、不合理で、不安定な現代生活。
鬱積したものを一番手っ取り早く、一番はっきり周囲に伝える手段…
それは結局漫画と呼ばれている表現方法ではないか。
手塚漫画の特徴は「メッセージ性が強い」ことです。
火の鳥もブラックジャックも、様々な社会問題にメスを入れています。
そのような視点で本を読めば、また新たな楽しみが発見できるはずです。
正直な話、藤子氏の作品に解説はいりません。
買った、読んだ、面白かった、のシーザーもどきの感嘆で全てということです。
これはユリウス・カエサル(シーザー)の「来た、見た、勝った」をもじった言葉です。
漫画にもったいぶった評論は不要で、ただ単純に「面白かった!」だけで十分だと語っています。
カエサルが活躍した時代の名言集は下の記事をご覧ください。