どんな時代にも、人材はいると思う。
ただ我らの方がそれに気づいていないだけのことではないのか。
<李世民>
これはリーダーにとって耳が痛い話だと思います。
リーダーはいつも「適任がいない」「優秀な部下がいない」と嘆いていますが、どんな時代、会社、場所にも「優秀な人材は必ずいる」と李世民は語っています。
名君と言われる人は、集まった人材に適した仕事を与え、相手の力量に応じて使いこなしているのです。
それができなければ二流の経営者(リーダー)ということになります。
賞と罰こそは国家の重大事である。
<李世民>
きちんと実績を残した人に賞を与え、罪ある人だけを罰する仕組みにしなければ、全体のモチベーションが下がってしまいます。
李世民は「実績を残した人に罰を与えたり、罰を与えるべき人に実績を与えることは、絶対にしてはいけない」と語っています。
仕組み作りには十分注意しましょう。
林が深ければ、たくさんの鳥が棲みつき、川幅が広ければ、魚は群をなして集まってくる。
<李世民>
これは「仁義を持って、心の通った政治をすれば、人民は自然に慕って寄ってくる」という意味の比喩です。
李世民の「人民第一」という考え方が伝わってくる名言ですよね。
肝心なのは、あくまでも人材の登用である。
<李世民>
李世民は「本当に有能な人材であれば親族でも構わぬ。仇敵であってもためらってはならぬ。」と語っています。
敵側陣営だった魏徴と王珪を自らヘッドハンティングした李世民らしい言葉だと思います。
流水が澄んでいるか濁っているかは、源の良し悪しにかかっている。
君主と人民の関係を河に例えれば、君主は源であり、人民は流水のようなものだ。
<李世民>
これはつまり「頭が腐れば尻尾も腐る」ということです。
リーダーを目指す人が覚えておくべき格言だと思います。
君主たるもの、臣下に語るとき、わずかな失言もあってはならない。
たとい些細な失言でも、影響するところは大であって、庶民の失言とは同列に論じられない。
私はこのことを常に肝に銘じている。
<李世民>
これは「リーダーたるもの言葉に責任を持つべき」という意味の言葉だと思います。
言葉は君子にとってこの上なく重要なツールなのです。
我が身を不幸に落とし入れるのは、利益を貪ろうとするからである。
<李世民>
鳥は高い木を探して巣を作りますし、魚は岩陰に隠れています。
それでも人間に捕まってしまうのは、餌を求めて出てくるからです。
欲を出しすぎると、手痛いしっぺ返しを食らうかもしれません。
十分注意しましょう。
国の法令は単純明快であるべきだ。
<李世民>
これは法律について語った名言ですが、全てにおいて言えると思います。
例えば、料金プランが複雑だったり、サービス内容が複雑だと、お客様は理解しづらくなります。
何事においても「シンプルイズベスト」を心掛けましょう。
兵は凶器である。
万やむをえざる時に用いるものだ。
<李世民>
これは兵隊について語った言葉ですが、それと同時に戦をするリスクについても触れています。
つまり孫子の兵法に書かれている通り「戦わずして勝つ」というのが理想だと言ったのです。
孫子の兵法はビジネスパーソンの必読書なので、ぜひ下の記事も読んでみてください。
国内が平和に治まっていても、戦いを忘れてしまえば、侵略の危険にさらされる。
人民の疲弊は国家の滅亡を招き、侵略の危険は外敵の侮りを受ける。
<李世民>
これはつまり「戦いを忘れれば人危うし」ということだと思います。
常に緊張感を持って取り組みましょう!