人間は誰しも自己顕示欲を持っていると言われます。
なんとなく「自己顕示欲」と聞くとマイナスのイメージを持ちますが、果たしてその意味とは一体何なのでしょうか?
自己顕示欲と承認欲求を混同している人も見かけられるので、今回は「自己顕示欲」という言葉にフォーカスしつつ、承認欲求との違いについても解説していきたいと思います。
自己顕示欲の意味とは?
自己顕示欲(じこけんじよく)と聞くと、なんとなく「欲望の塊」というイメージがあると思います。
しかし、実際の自己顕示欲は「誰もが持っている一般的な欲求」なので、決してマイナスイメージのものではないのです。
まず自己顕示欲の定義から説明すると、自己顕示欲とは周りの人から注目されたいという欲求のことを言います。
つまり、周りから注目されることで、自分自身の存在価値を定義する本能的な行動なのです。
人間は良くも悪くも周りの目を気にしながら生きています。
有名な心理学者のアルフレッド・アドラーは下記のような言葉を残しています。
人生における全ての悩みやトラブルは人間関係に起因する。
アドラーは生活する上で起きる全ての物事の原因を「100%人間関係」だと言い切ったのです。
これはなかなか大胆な発言ですよね。
もしアドラーに関する著書を読みたい場合には、下の書籍がおすすめですよ。

しかし、実際に色々思い返してみると、人間関係に起因することがほとんどな気がしますよね。
それほど人間は周りの目を気にしながら生きているということです。
人間は社会の一個人として生きているので、自分なりに存在価値を提示しなければ孤独感に苛まれてしまうのです。
その孤独感を埋めてくれる欲求が「自己顕示欲」ということになります。
承認欲求とは?
自己顕示欲について解説する場合、どうしても承認欲求について触れなければいけません。
というのも、自己顕示欲と承認欲求を混同している人がとても多いからです。
なので、ここではまず承認欲求の定義について解説したいと思います。
承認欲求とは、他人から肯定されたいという欲求のことを言います。
人は誰しも、周りから否定的な評価をされたくないと思っているはずです。
- あの人は使えない
- あいつは面白くない
と言われるよりも、
- あの人は優秀だ!
- あいつの話は面白い!
と言われたいですよね。
人間は自分自身を価値のある存在だと思い、その存在価値を世の中に知らしめたいと思っています。
承認欲求も自己顕示欲と同様に、誰もが持っている本能的な欲求なのです。
なので「あなたは承認欲求の塊だね」と言われても、それはむしろ当たり前のことだと思います。