
営業職が活躍している会社では、スタッフのモチベーション次第で売り上げが大きく上下しますよね?
なので、営業会社では社員をモチベーションアップさせることが至上命題だといえます。
そこで今回は、モチベーションアップさせる施策や管理方法について解説していきたいと思います。
営業職はモチベーションが大事
商品やサービスなどを売り込み、顧客に貢献していくことを求められる営業という仕事では、「モチベーションを高く維持していくことがとても重要である」と言われています。
これはある意味では、営業という仕事が”単純作業の繰り返し(ルーティン業務)”であるため、マンネリ化が発生しやすいためです。
しかしながら、手を抜いてしまっては個人成績はもちろんのこと、会社の業績ダウンに繋がってしまう可能性もあります。
そのため、「いかに手を抜かずモチベーションを維持して仕事に取り組んでいくのか?」ということは、多くの営業マンに求められる課題なのです。
営業におけるマンネリ化を打破する方法として取り入れられているのが、ゲーム感覚で取り組むという方法です。
「仕事なのにゲーム感覚なんてダメでしょ?」という意見もありますが、これは決してゲームのように遊ぶという意味ではありません。
例えば、営業をロールプレイングゲームに見立て、所定の条件を満たした時にレベルが1上がったと換算する方法です。
このようにすると
- 営業マンAはレベル6
- 営業マンBはレベル19
- 営業マンCはレベル30
のような感じになるので、その営業パーソンごとの能力が可視化されることになります。
また、月にいくら売り上げるかをゴールに設定しておき、その過程にもマイルストーンを設定しておきます。
それが達成できた度に敵キャラを倒したと表現する方法もあります。
このようなケースでは
- 営業マンAはスライムまで倒した
- 営業マンBはキラーマシンまで倒した
- 営業マンCはバラモンまで倒した
みたいな感じになります。
つまりゲームと同じように、目指すゴールを明確にしておくことで、業務の進捗具合がわかることと、楽しみながら働くことができるのです。
このような情報を名刺に記載している営業会社もあるので、お客様との話題作りや商談時のネタとしても一役買っています。
モチベーション管理が重要
マンネリ化しやすい営業という仕事は個人でモチベーション維持するということが大原則になりますが、もちろん会社としてもモチベーションアップできるように支援するということが大事になります。
その為に必要なことはデータ化です。
なんとなく「あの営業マンはモチベーションが低い気がするなぁ~」と言っているのでは本当の管理とはいえません。
従業員のモチベーションをデータ化し、そうしたデータを分析して改善策を実施するということが企業のモチベーション管理の基本になります。
社員が活躍する為に必要なモチベーションとは、人事評価や社内の人間関係、仕事のやりがいなどに直結していきます。
「営業マンのモチベーションをアップさせたいなら給料を増やせばいい!」というマネージャーをたまに見かけますが、この手法は三流経営者のやり方です。
お金を支払えばいいなら、給料30万円の営業マンより、給料60万円の営業マンの方が2倍の生産性になるはずです。
でも実際はそんなことありませんよね?
例えば、今はダメ営業マンと言われている人に、60万円の給与を渡せば、翌月から給料30万円の営業マンの2倍の実績が出せるでしょうか?
そんなこともありませんよね?
インセンティブ制度も同じ考え方になります。
- 1件受注する度にインセンティブ1万円
- 売上100万円を超えた分の5%がインセンティブ
など営業会社では様々なインセンティブ制度を設定していると思います。
しかしこのような成果報酬体系のインセンティブは、モチベーションアップにほとんど効果がありません。
もちろん効果ゼロではありませんが、基本給で満足している人にとって、インセンティブが魅力的に見えないということです。
このような点からも理解できるように、最も重視すべきことはお金に関することではなく、仕事に対するやりがいなのです。
こうした仕組みを構築する上で、企業や上司は「従業員がどこにやりがいを見出しているのか?」「どういった部分が得意なのか?」ということをしっかり把握しておくことを求められます。
つまり、モチベーションアップに繋がる改善策というのは、社員毎に異なるということです。
そこで重要になってくるのが、人事評価制度の仕組み化になります。
人事評価に完璧なものなどなく、各企業毎に最適なカタチは異なりますので、フルオーダーメイドで構築しなければいけません。
そして明確で透明な人事評価制度が仕組み化できれば、従業員は自然にモチベーションアップしていくのです。
これこそがモチベーション管理なのです。
これは社長(経営者)をはじめ、管理者である営業マネージャー達の仕事といえます。
従業員が自ら自発的に行動することを促し、仕事に対しての評価(リターン)が明確になっている仕組みを用意してあげましょう。
これが実現できれば、モチベーションアップだけでなく、離職率の低下にも繋がっていくはずです。
このような仕組み作りを支援するサービスがいくつかありますので、もし興味があれば問い合わせてみてください。
- カオナビ:https://www.kaonavi.jp/
- あしたのチーム:https://www.ashita-team.com/
- モチベーションクラウド:https://www.motivation-cloud.com/
モチベーションアップの施策
企業がモチベーションアップの一環として行える施策には様々なタイプのものがあります。
最も代表的な施策といえるのが表彰制度の導入です。
これは営業パーソンに効果的な施策であるとされていて、多くの企業で実施されています。
例えば、
- 成績優秀者に対して金銭や商品券などを支給する、
- 月間賞や社長賞という名前の賞状やトロフィーを進呈する
などのやり方がありますが、共通しているのは表彰者を全体に知らしめることです。
役職や立場などに関係なく平社員でも表彰されるという枠組みが重要で、みんなの前で表彰された人は誇らしく感じますし、他の営業マンは悔しく感じるはずです。
つまり自然発生的に競争心を鼓舞するのです。
同じようなやり方ですが、数字(売上実績)をさらすというのも効果的だと思います。
社内に営業マンごとの実績を掲示することで、トップセールスは自分を誇らしく思い、ダメ営業マンは焦って奮起します。
最近では「営業実績を社内掲示することはパワハラ」なんて言われる奇妙な時代ですが、数字を追うことが営業職の仕事なので、そんな甘い考えをしている人はそもそも営業職に向いていないと思います。
人間は元々怠け者なので、ライバル(競争環境)がなかったり、放置されると結果を出すことができません。
あくまでも「自分のモチベーションをアップさせてくれているんだ!」と前向きに捉えるようにしましょう。
他に営業現場でよく行われるモチベーションアップの施策としては、朝礼活動があります。
これは、朝会などと言われることもありますが、自分の今日の目標やチームのメンバー目標を共有する場として機能しています。
しかし、ただぼ~っと参加している営業マンもいるので、せっかくの朝礼が形骸化しているケースもあります。
飛び込み営業している会社では、大声で朝礼することでチームの士気を高めて、メンバー同士でハイタッチするような朝礼もあります。
朝一から営業するのはとても面倒に感じるものですが、朝会は一気にスイッチを切り替えるきっかけになり得るので、ぜひ有効活用してみてください。
モチベーションアップする名言
世の中にはモチベーションがアップする名言がたくさんあります。
このような名言を朝礼で共有したり、社内に掲げることで、社員のモチベーションがアップするかも知れません。
逆に言えば、モチベーションがアップする名言を共有することで、モチベーションが下がるということは無いでしょう。
それであれば、やらないメリットなんてありませんよね?
やる気の無い従業員のモチベーションをアップさせる“心に響く言葉”というのはとても効果的だと思います。
営業マンに響く名言としてセレクトされやすいのが古代中国春秋戦国時代の思想家であり、論語などの著作がある儒教の創始者、孔子の名言です。
孔子の名言集は下の記事にまとめているので、ぜひご覧ください。
特に「高貴な人間は自分自身に、平俗な人間は他人に、要求を課する。」という名言は朝礼などでよく使われています。
これは「人に何かを与えてそのリターンを期待するのではなく、自分自身に要求をすることで自分を研鑽していこう」という前向きな言葉になります。
営業職というのは常に順風満帆という人は少なく、「今月のノルマがどうしても達成できない…」なんてことが頻繁に起こり得ます。
そんな時には
- お客様が悪い
- 商材がイケてない
- 不景気だから売れない
などと外部環境にできない理由を求めがちです。
そうではなく、自分の提案内容や営業スタイル、言葉遣いや服装など、自分自身を見つめ直してみましょう。
他にも、歌手の美輪明宏さんの名言である「人を幸せにできるためには、自分をまず幸せにしなければならない。それが自分の中の革命である」という言葉も営業マンに響くとされています。
人にモノを買ってもらうには、買ってもらえるような人間でないといけないというニュアンスでよく用いられます。
モチベーションアップに繋がる名言集は下の記事をご覧ください。
営業成績もアップする
モチベーションアップを図ると、企業としても社員としても大きなメリットがあります。
つまり、企業の場合は業績がアップするということです。
従業員がモチベーションアップすることによって貢献度が増して、営業成績が伸びるということが起こり得ます。
そのため、モチベーションアップを図るというのは企業にとって大きなメリットがあるというわけです。
従業員の場合は、会社へのロイヤリティが高まる点が挙げられます。
会社のことが好きなればなるほど離職率は下がりますし、従業員の満足度は高まるでしょう。
自分が貢献することによって企業の業績が上がったり、年収も増えて、役職も上がったとなれば、さらなるモチベーションのアップにも繋がります。
そのような成功体験を経験した社員が多くなればなるほど、強固な組織になっていくはずです。
このようにモチベーションアップというのは、営業成績に直結しやすいものなのです。
会社業績をアップさせる一番の近道とは、従業員のモチベーションアップなのかも知れません。