OA機器の営業は時代遅れとも言われているので、やりたくない人が増えていく傾向にあります。
これは飽和している市場だからこその悩みとも言えます。
そこで今回は、OA機器の営業で結果が出せるコツについて解説してきたいと思います。
ビジネスフォンや複合機を提案しているセールスパーソンは是非ご覧ください。
OA機器の営業会社とは?
OA機器会社について説明する前に、まずOA機器の定義を説明しておきます。
OA機器のOAとは「Office Automation」の略称で、企業のオートメーション化に貢献する機器のことを言います。
しかし、OA機器に対するビジネス界隈の捉えられ方は、オフィスで必要なモノ全般という認識が一般的です。
例えば下記のようなモノがOA機器に分類されています。
- ファクシミリ
- コピー機
- 光回線
- プリンター
- LED
- ビジネスフォン(ビジネスホン)
- デスク
- 椅子
- サーバー
- プロジェクター
- ウォーターサーバー
- 観葉植物 etc.
これは一例なので、実際にはもっと多くのOA機器が存在しています。
さて話を戻すと、OA機器の営業会社とは、これらのOA機器を販売する会社のことを言います。
このような会社はOA機器メーカーの販売代理店であることが多く、販社やディストリビューターと呼ばれることもあります。
そのような仕組みになっている理由は、多くのOA機器販売会社が、大手電機メーカーの製品を仕入れて売っており、自社でOA機器の開発・製造をしていないからです。
キャノンやシャープなどの大手メーカーが製造しているOA機器を仕入れ、販売やメンテナンスをしているのが代理店の実態です。
このような仲介業者を商社と呼ぶこともあります。
現在、多くの企業がファクシミリやコピー機、もしくは複合機などのOA機器を必ず導入していますよね。
代理店はメーカーではなく商社の役割なので、基本的にはどのような製品でも仕入れて販売できるはずです。
そのため多くのOA機器の代理店にはビジネスチャンスがあります。
何かしらの接点を見つけて、企業との商談を作り出し、ビジネスチャンスへと結びつけることが大切なのです。
それでは、次項からどの様にすれば営業がうまくいくのか説明を進めていきます。
コピー機・複合機が代表的
先に少し触れてしまいましたが、今一度、OA機器の営業会社が取り扱う製品を整理してみましょう。
OA機器と言えば、すぐに思いつくのがファクシミリやコピー機、プリンターです。
これらの機能が一つになった複合機という便利なモノもあります。
複合機はとても多機能なので、今ではどのような企業でも導入されているのが当たり前ですが、1台あたりの価格は100万円~200万円と高額なので、リース販売されることが多い商材です。
この様な高価な商材を販売する自信がないというセールスマンもいると思いますが、そこは辛抱どころです。
しっかりと業界や競合分析、製品知識を身に付ければ営業未経験者でも十分活躍できます。
複合機以外のオフィス機器もある
OA機器というカテゴリーに絞ると、サーバーやプロジェクター、電話機などもOA機器に該当します。
サーバーを販売する場合は環境構築する必要があるので、システムエンジニアのお世話になることもあるでしょう。
難しい分野ですが、サーバー構築などを手掛けると大きな売上が計上できる上、保守&メンテナンスも発生するのでストックビジネスになっていきます。
なお、サーバー、複合機、プロジェクターなどはどれも高価なので、メーカーからリースするケースが多いです。
よって、リース契約の知識はある程度つけておいた方が無難だと思います。
先にも紹介したように、商社では何でも取り扱うことができます。
シュレッダーや複合機のインクなど小さな商材からセールスしてみるのも一つの手段でしょう。
OA機器営業のコツ
OA機器のセールスは、ほとんどが「テレアポ営業」や「飛び込み営業」になります。
企業に電話でアポイントメントをとって、ソリューション営業を行うのです。
今や、どんな企業もOA機器を利用しているはずなので、その企業には必ず既存取引先があります。
そのOA商社をリプレイスしてでも入り込むスキを探すのが、OA営業の難しいところです。
とっかかりはどんなに小さなことでもOKです。
会社がOA機器商社に望んでいることは、「優れた機器を提供してくれること」もありますが、一番大切なことは、必要な時にすぐ来てくれるということなのです。
つまり、御用聞き営業の側面が強いのです。
御用聞き営業については下の記事をご覧ください。
この関係性を築き上げるには、セールスパーソンの人柄が重要になってきます。
営業マンは人と喋るのが仕事なので、コミュニケーション能力も必要になるでしょう。
そして、小さな約束事でも必ず守るというスタンスがとても大切だと思います。
OA機器営業のコツはこれだけではありません。
テレアポ営業という辛い業務も待っているのです。
テレアポは飛び込み営業よりも断られる率が高いので、とても辛いものとなるでしょう。
もしテレアポ営業に課題感があれば、下の記事をご覧ください。
OA機器はルート営業をすべき
OA機器セールスマンは、ルート営業がとても大切です。
むしろルート営業が基本中の基本と言えるでしょう。
ルート営業では、メンテナンスが必要な機器を保守&納入することになります。
例えば、複合機を納入したのであれば、必ずトナーが切れますよね。
また、サーバーなどを納入したのであれば、定期的な保守メンテナンスが不可欠になるはずです。
ルート営業できるルートさえ確立できれば、定期的な御用聞き営業が実現します。
その度に、何かついでの案件が発生するかもしれません。
逆にいうと、一度納入した業者に対して、ご無沙汰してしまうと相手も良い気がしません。
「なんだ、売って終わりか…」と思われてしまうのです。
ルート営業は継続取引を前提にしているので、大切にするだけの価値があります。
開拓した「お得意様」を大切にしましょう。
OA機器は時代遅れ
OA機器は時代遅れの営業スタイルという風潮があります。
例えば代表的なOA機器には複合機がありますが、企業ではペーパーレス化が加速しているのです。
今までは書類ができたらコピーを取って、ファクシミリにかけて先方に送信するというスタイルが取られていましたが、現代は何でも電子化される社会です。
ソフトウェアで作成した書類を、pdfでメール送信してしまえば終わりの時代なのです。
それすら省略して、クラウド環境で共有することすら当たり前になってきました。
そのため、ファクシミリ機能やコピー機能、プリントアウト機能などが集約された複合機の売り上げも頭打ちで、大手複合機メーカーであるキャノンやリコー、京セラも頭を抱えているそうです。
それに加えてコロナ禍の在宅ワーク推進です。
余計にOA機器の出番が少なくなって、益々状況は悪化する一方なのです。
それでも、企業は売り続けなければいけません。
例えば、高価な複合機をセールスせずに、セキュアなデータ共有サービスを提案するという方法もあります。
複合機を製造するメーカーは厳しいと思いますが、販売代理店であれば柔軟に対応できるはずです。
時代の変化は仕方ないことなので、「環境が変わった」と割り切って、大きく舵を切ることも大切だと思います。
もし、コピー機のセールスが頭打ちになったのであれば、システムエンジニアと組んでサーバーなどのセールスするのも良いかもしれません。
飽和していると言われるOA機器業界ですが、まだまだビジネスの糸口はたくさんあります。
必ずどこかに突破口はあるはずなので、諦めずに営業活動を頑張りましょう。