
就職や転職する時に、一度くらいは広告営業を考えたことがあると思います。
しかし、その仕事内容は一体どんなものでしょうか?
最近では、デジタル広告やweb広告が拡大しており、注目度も高まっている業界と言えます。
そこで今回は、広告営業の仕事内容などをわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
広告営業の仕事内容とは?
広告業界は、大きく分けて広告代理店とメディア運営の二つに分類されます。
同じ広告の仕事でもこれらの企業には大きな違いがあります。
広告代理店は、
- 広告を出したいクライアント
- 広告出稿する場所であるメディア
をつなぐ中間の立場にいます。
つまり簡単に説明すると広告を販売する立場なのです。
ゆえに「広告代理店」と呼ばれています。
広告を出すクライアントは、
- 自社商品やサービスの認知
- 顧客層の拡大
- イメージをアップを図る
などその目的は様々です。
そんなクライアントニーズを理解して、宣伝の仕方や利用するメディアの選定など、あらゆるマーケティング戦略を企画するのが、広告代理店の役割です。
広告代理店は様々な企画力や、各メディアに対する知識を持ち、クライアントの希望を満たす為に魅力的なプランを提示しなければいけません。
広告メディアの役割とは?
メディア運営は、フリーペーパーや有料の出版物、サイトやホームページなど自前のメディアを持ち、それらに広告を掲載してもらい広告収入を得るという企業です。
ちなみに、今ご覧になっている「営業シーク」もメディアの一種です。
メディアの内容は求人サイトやクーポン媒体、テレビ、新聞、飲食店予約システム、街中の看板など様々ですが、人が集まるものは全てメディアと言うことができます。
メディア運営企業は、自社メディアが売り物なので「当社に広告を掲載すればこれだけの反響がある…」というアピールが必要になります。

web広告の営業職が増えている
テレビ、雑誌など様々な種類がある広告媒体の中で、急成長しているのがweb上で展開されるデジタル広告です。
大手広告代理店である電通が発表した「2020年 日本の広告費」によると、web広告費は、テレビメディア広告費に次ぐ2兆2,290億円になっています。
web広告にかかる費用は、近い将来テレビを上回り、あらゆる広告の中でもトップになると予想されています。
今では、誰もがスマートフォンなどインターネット接続できる環境を有しているので、いつでもどこでも気軽にあらゆる情報が引き出せる時代になりました。
その反面、旧態依然のメディアであるテレビは、衰退していく一方と言われています。
利用者数が圧倒的に多いweb上で宣伝を行うデジタル広告が増える流れは「もはや必然」と言えるでしょう。
そして各企業や店舗も、自前のホームページやSNSを所有しているのが当たり前となっています。
したがって、かつては影響力のあったテレビや雑誌などのメディアよりも、デジタル広告を出したほうが反響があると考えている企業や店舗も少なくないのです。
ネット広告代理店が増加中
デジタル広告を出したいという企業・店舗のニーズに応えるために、広告代理店やメディア運営企業などの広告業界はweb広告に力を入れています。
そして、そのようなニーズに対応するため、web広告に特化した広告代理店も増えているのです。
その先駆け的な存在が、現在の株式会社サイバーエージェントです。
今後もデジタル広告のニーズは増える一方なので、広告代理店の仕事も増えていくことでしょう。

広告営業に必要なスキル
web広告が主流になりつつある広告業界ですが、メディアが変化しても広告営業に必要なスキルはそれほど変化していません。
高品質な広告を企画するための情報収集力や知識の蓄積はもちろん大事ですが、広告営業にとって一番大事なのはコミュニケーションスキルです。
求められる人材とスキル
広告業界で営業職に求められるスキルは「お客様とコミュニケーションするのが得意」というだけではありません。
クライアントの希望を引き出して具現化する、又はクライアントの気持ちを理解するスキルが大切なのです。
クリエイティブな作業が多くなりがちな広告業界では、相手側の要望をしっかりと把握して、要望以上の広告提案をすることが、営業マンに求められるのです。
つまり、いかにお客様を「ワクワクさせることができるか?」が重要なのです。
広告営業のコツ
広告営業も仕事である限り、ある程度のコツが存在します。
ここでは代表的なコツをご紹介していきたいと思います。
広告営業マンは、クライアントだけでなく、自社の広告作成チームと意思伝達がしっかりできなくてはいけません。
この能力はとても大事です。
いくらクライアントから本音や要望を聞き出せたとしても、その要望をチームにうまく伝えられないと、クライアントのニーズを満たした広告は実現できません。
人の意見を聞くだけでなく、聞いたことをしっかり正確に伝達できることも、広告営業マンに求められるスキルと言えます。
そして、広告作成などクリエイティブな仕事は、クライアントや自社の各担当者など複数の人間によって実現されます。
そのため、それぞれのスケジュールをしっかりと把握して納品する管理能力も求められます。
広告営業は女性向け?
広告営業には「男性or女性」どちらが向いているのでしょうか?
あまり考えたことがないかもしれませんが、実は女性に向いている営業職だと言われています。
実際に、大手広告代理店では女性営業が大活躍しています。
広告ではなく生命保険などの営業をする女性は「セールスレディ」と呼ばれており、女性が営業職として活躍している業界はたくさんあるのです。
女性特有の要素といえば「華やかさ」や「柔らかさ」ですよね。
営業職と言えば、昔ながらの体育会系的な押しの強さで契約を取るイメージがありますが、そのような押しの強い営業マンでは身構えてしまう人もいます。
大きな声で一方的にセールストークされても、冷静に話を聞くことができません。
しかし、物腰やわらかい華やかな女性営業が来た場合、契約する&しないは別として、とりあえず話だけは聞いてみようと思う人も多いことでしょう。
売れる女性営業の特徴
女性特有の感性に「きめ細かさ」があります。
細かい気遣いは「気配り」とも言い換えることができ、営業現場において大きな力を発揮します。
営業職はクライアントがどのような広告を望んでいて、広告を出すことによってどのような効果を期待しているか見定める必要があります。
女性特有のきめ細かい感性があれば、それらをしっかりと察知することができるでしょう。
女性の持って生まれた感性は、広告営業においても、確かな武器になるはずです。
このような特徴があるので、トップセールスになれる女性営業はとても多いのです。
広告営業の年収はいくら?
広告営業という仕事に就いた場合、給料や年収はどれくらい貰えるのでしょうか。
2017年9月〜2018年8月までのデータによると、広告営業の平均年収は424万円となっています。
数多い営業職の総合的な平均年収が444万円なので、営業職のなかでは安いという感覚はなく、一般的な給料額だと思います。
この年収で計算すると平均給料は25〜30万円になりますが、性別で見た場合、男性広告営業の平均年収は447万円、女性は383万円です。
世代別に見た平均年収は、
- 20代:369万円
- 30代:488万円
- 40代:566万円
- 50代:660万円
になります。
電通・博報堂などの有名広告代理店であれば年収1,000万円以上の人もいるでしょうが、中堅・小規模な企業も含めた際の平均年収はそんなに高くないようです。
世代別のデータを見てみると、他の職種同様に、勤続年数の長さが収入に比例しているように感じます。
しかし、営業職は歩合制を設けているところが多く、営業成績の良し悪しによって収入が上下する傾向があります。
そのため、実力次第で高収入が狙える仕事といえるでしょう。
そして、他の専門職のように特別なスキルや、資格が必要ないのも広告営業の魅力だと思います。
営業職は、クライアントである顧客とのコミュニケーションが重要視されます。
人と円滑に交流できるスキルを磨けば、誰にでも高収入を得られるのが、広告営業という仕事なのです。
