いつも次より大きな状況の中でモノのデザインをしなさい。
<エリエル・サーリネン>
エリエル・サーリネンは、フィンランド出身の建築家です。
「次より大きな状況」というのは、椅子であれば部屋の中、部屋であれば家の中、という具合に考えます。
つまりデザインは『環境と調和する』ことが求められるので、単体でデザインしても仕方がないということです。
台所は作業場であるべきだ。
<室伏次郎>
先ほども台所に関する名言をご紹介しましたが、やはり建築家にとって”台所”は特別な場所みたいですね。
全く料理をしない人であれば、それを前提とした簡易的な台所を設計して、料理が好きな人であれば、様々な食材や調味料を保管できて、調理もしやすい台所にするべきだと思います。
建築家は同時に偉大な空想家でもある。
<フランク・ロイド・ライト>
数多くの独創的な建築物を生み出したフランク・ロイド・ライトの言葉なので、とても説得力がありますよね。
建築家はクリエイターなので、創造性を育みましょう!
誰もが自分の先を行った人たちからの影響を認めている。
<チャールズ・イームズ>
先人たちの知識やデザインは、必ず現在の建築家たちに受け継がれています。
そこからインスピレーションを得て、オリジナルのデザインとして落とし込むのです。
そう考えた場合、様々な知識やデザインを吸収することは、帰納法のように、創造性をさらなる高みへと導いてくれるのでしょう。
建築も釣りも、その場に身を浸けることで成果が出る。
<浦一也>
これは全てに通じる名言だと思います。
とにかく選択と集中をして、「これだっ!」と決めたものに没頭しましょう。
NEXT!
<フランク・ロイド・ライト>
これはフランク・ロイド・ライトが「これまで創った作品の中で、満足いく作品はどれですか?」と質問された時の答えです。
多くの建築家も語っていますが、「建築家は間違えを何度も繰り返す」そうなので、人間は不完全だと言えます。
そのような人類なので、「人間は一生涯完成することがない」そうです。
地球上に引っ掻き傷を残して死ね。
<伊藤ていじ>
伊藤ていじは民家研究の第一人者であり、工学院大学の学長だった人物です。
この言葉に出てくる「引っ掻き傷」というのは”功績”のことです。
墓石だけを残して死ぬのではなく、世の中に何か構造物を残すことが「建築家としての生き様だ」と語っています。
どんなに醜いと思われる家でも、人が住む限りは不思議な鼓動を失わないものである。
そして、変化しながら安定している。
<多木浩二>
人間は創意工夫するので、どんな家だったとしても、少しずつ住みやすい家に改善できますよね。
しかし、人間が住まなくなった途端、家はすぐに朽ち果てていきます。
これはとても不思議な話ですが、多木浩二も「不思議な鼓動」と表現しています。
住宅は住む機械である。
<ル・コルビジェ>
コルビジェといえば建築界の巨匠ですよね。
コルビジェは利便性を追求したクリエイターなので、このような名言を残したのだと思います。
東京で地上に何か立っているとすれば、それは紛れもなく帝国ホテルだ。
<フランク・ロイド・ライト>
フランク・ロイド・ライトが設計した”旧帝国ホテル”が竣工したのは1921年です。
その2年後に関東大震災が起こりましたが、そのニュースを聞いたフランク・ロイド・ライトは、「大地震を想定した設計になっている帝国ホテルが倒れるはずがない」と言ったのです。
確かにそれは現実のものとなり、旧帝国ホテルは無傷で建っていたのです。
地震のような”有事”にこそ、建築家の本領発揮ということですね。