
紹介営業は誰もが知っている一般的な営業手法ですが「リファーラル営業ほど難しい方法はない…」と言われるほど難易度が高い営業手法でもあります。
そこで今回は、トップセールスマンが実践している紹介営業のコツ&極意をご紹介していきたいと思います。
紹介営業の意味とは?
紹介営業とは知人、友人、取引先などに見込み顧客を紹介してもらう新規開拓手法のことです。
最近では「リファラル営業(=リファーラル)」と呼ばれることもあり、リファラル営業プラットフォームというクラウドソーシングサービスも登場してきました。
紹介営業という手法は一般的な営業手法として知られていますが、あまり表に出てくることが少ない営業手法なので、詳しいやり方が分からない人は多いでしょう。
その上「紹介営業は難しい…」と言われているので、なかなかハードルが高そうに感じますよね。
そこでまずは、「なぜ紹介営業が難しいと言われているのか?」という部分について触れていきたいと思います。
紹介営業が難しい理由
まず始めにお伝えしたいのは「紹介営業はとても難しい」ということです。
難しいと言われるには所以がありますが、それは主に以下のような理由が考えられます。
- 紹介者側に義務感がない
- 紹介者がメリットを感じていない
- お互いの信頼関係ができていない
- 製品サービスが良くない
紹介営業の仕組みは代理店制度を活用したものなので、基本的に紹介者側には義務感がありません。
つまり「見込み客を紹介しなければいけない」という責任感がないのです。
そのようになってしまう理由は、紹介者がリファラルするメリットを感じていないからだと思います。
人間は行動する動機には色々ありますが、一番分かりやすいのが経済合理性だと思います。
- 見込み顧客を紹介することで自分が儲かる
- 見込み顧客を紹介することで、本業にプラスになる
- 見込み顧客を紹介すれば自分の価値が上がる
このようなメリットが無いと、紹介者は積極的にリファラルしてくれません。
もしこのような経済合理性が無いのであれば、信頼関係でのリファラルをお願いすることになると思います。
そうなった場合に重要なのは、製品サービスの良し悪しだと思います。
もちろん相手にとって良い情報(良い製品サービス)だと思えば、誰だって口コミしてくれるはずです。
よって、基本的には良質な製品サービスであればリファラルは捗るのです。
最低でもこれらが網羅できないと、リファラル営業の成功確率は低くなってしまうのです。

紹介依頼のやり方
紹介営業の成功セオリーが理解できたところで、紹介依頼のやり方について触れていきたいと思います。
知人・友人やお客様から紹介をもらうには、紹介依頼のやり方をマスターする必要があります。
実際に、紹介営業にはある程度のやり方が存在しています。
例えば異業種交流会で出会った人に対して、やたらめったら「見込み客を紹介してください!」とお願いするのはNG行為だと言われています。
なぜかと言うと、相手にメリットを提示していないからです。
先ほどもお伝えしましたが、基本的に紹介者には義務感がないので、「見込客を紹介してください!」と言われても、なんとなく受け流されるだけです。
それでは全く意味がないので、きちんと成果の出るリファラル戦略を考えるべきだと思います。
紹介報酬を提示する
もし紹介営業で成果を出したいなら、迷わず紹介報酬を設定しましょう。
先にお伝えしておきますが、リファラル営業では紹介者に報酬を支払うことが一般的になっています。
この報酬は「リベート」「キックバック」「マージン」と呼ばれていますが、それ自体は全く問題のない一般的な商行為なので、法律的には「販売奨励金」とみなされています。
しかし「リベート」と聞くと、なんとなく悪いイメージがありますよね。
それには理由があるので、詳しくは下の記事をご覧ください。
紹介営業では、紹介者に報酬が支払われる仕組みになっている為、その情報が表に出しすぎると、紹介者にとって不都合が生じるケースもあります。
なので、リファラル営業はこれまでひっそり行われてきました。
とはいえビジネス的な視点で見れば、紹介マージンは馬鹿にならない金額になることもあります。
高額商材になった場合、紹介報酬が数百万円になることだってあり、サラリーマンの年収を超えてしまうことも決して珍しくないのです。
紹介営業のトーク
紹介営業というネーミングの通り、あくまでも営業活動になるので、成功させる為には営業トークが必要不可欠となります。
つまり適当な口コミをしても紹介営業は成功しないので、きちんと戦術を考える必要があるということです。
まず紹介営業をする場合の心得ですが、あくまでも「お客様のため」「顧客メリットがあるため」というスタンスが重要です。
これは表面上というよりも、本質的に重要だという話なので、製品の良し悪しを自分で見極める必要もあると思います。
しかし、リファラル営業の場合には、製品サービスの詳細まで理解する必要はありません。
あくまでも概要が理解できていれば十分なのです。
例えばウォーターサーバーを例に説明したいと思います。
A社のウォーターサーバーを口コミする場合、必要な情報は以下のようなものだと思います。
- どのメーカーの製品なのか?
- 水とお湯が使えるか?
- 料金プランは月額いくらなのか?
- ボトル返却タイプか?捨てられるタイプか?
なんとなく情報量が少ないように感じるかもしれませんが、正直これくらいで十分なのです。
むしろこれ以上の情報を与えてしまうと、相手から色々質問されてしまうので、失敗する可能性が大きくなってしまいます。
リファラル営業の役割は「興味付け」なので、情報が足りないくらいでちょうど良いのです。
例えば「解約ルールは?」とか「最低契約期間は?」という突っ込んだ質問が出てきた場合、「それはメーカーの営業マンに聞いてほしい」と伝えて、すぐに繋いでしまうのがベストでしょう。
なので会話の流れは以下のようなイメージだと思います。








このようなセールストークであれば1~2分くらいで終わると思います。
あとは提携しているA社にトスアップするだけなので、とても簡単ですよね。
これだけで1万円~3万円ほどの報酬が受け取れるケースが多いので、リファラル営業はとても効率的に稼げる副業だとも言われているのです。
紹介をもらうコツ
ここまで読み進めた人は、リファラル営業のやり方がある程度理解できたと思います。
しかし、もう一つ重要なポイントがあるので、次はその部分に触れていきたいと思います。
見込案件を紹介してもらうコツとは、ズバり「人脈&販路のマッチング」です。
これが理解できていないと、いくら頑張っても口コミしても意味がありません。
リファラルが起こるはずもなく、リファラル営業が成功することもないのです。
人脈&販路のマッチングとは?
例えば、あなたが法人向け商材を販売しているとしましょう。
受注数を最大化させるため、営業戦術の一つとしてリファラル営業を採用したとします。
そのためにはまず紹介者を探すところから始めますが「個人向けに健康食品を販売している人」を紹介者にするのは果たして効果的でしょうか?
はたまた「ポケットwi-fiを個人向けに催事販売している営業マン」を紹介者にするのはどうでしょうか?
恐らくどちらも上手くいきませんよね。
その理由とは、販路のマッチングができていないからです。
もし法人向け商材を販売したいなら「法人向けに営業している人」を紹介者にしなければいけません。
さらに、法人向け商材の中でも、人事部向けに提案しているのであれば「人事部に販路がある人」を紹介者にしなければいけません。
たとえ経理部にたくさん販路があったとしても、その人は良質な紹介者にはなりえないのです。
本当に紹介営業を成功させたいのであれば、徹底的に紹介者のペルソナを深堀りする必要があります。
例えば、あなたが飲食店向けのサービスを提供していた場合、以下のような部分を検討すべきでしょう。
- 毎日飲食店に出入りしている業者はどんな会社なのか?
- 店長と仲が良い人はどんな人か?
- 協業するメリットのある業種は何か?
お伝えした通り、店舗向けのビジネスを展開している人と組むべきだと思いますが、フック商材を使うやり方もあると思います。
フック商材について説明すると長くなるので、詳しくは下の記事をご覧ください。
とにかくお伝えしたいことは、相手の人脈や販路をきちんと把握し、適切な人だけに紹介者としてのオファーを出すのです。
この部分が理解できた人は、異業種交流会で出会った人にやたらめったら「紹介してください!」と言いまわるのはNG行為なのだと理解できたはずです。
もし紹介営業を成功させたいのであれば、徹底的に紹介者のペルソナを深堀りしてみましょう。

まとめ
ここまで紹介営業について解説してきました。
リファーラル営業は決して簡単ではありませんが、仕組み化すると、もの凄く強い仕掛けになり得ます。
バカ売れするきっかけにもなり得るので、どのような企業だったとしても、絶対に取り組むべき営業戦術だと思います。
逆に、リファラル施策に取り組んでデメリットを被ることはないので、今日から、今すぐにでも始めていきましょう!