営業パーソンは、おそらくお客様との”会話ネタ”を常に探していると思います。
商談では良くも悪くも「間(ま)」ができますが、上手なコミュニケーションができれば、そんな場面でも難なく乗り切ることができるからです。
そこで今回は、営業成績と直結する鉄板トークの身に付け方と雑談ネタについてご紹介していきたいと思います。
営業職の会話ネタとは?
お客様と商談する機会が多い営業職には、一定の対人スキルが求められます。
しかし営業パーソンの中には、
- お客様との会話が続かない…
- 雑談が苦手だ…
- コミュニケーション能力がない…
という人も決して少なくありません。
そのような理由の一つとして、「話のネタが思い浮かばない」ということが挙げられます。
友人や家族とする世間話とは違って、商談での雑談は売上に直結してくるので、「一体どのような会話をすればいいのか?」と悩んでしまいますよね。
つまりセールスパーソンは、顧客の機嫌を損ねてしまうことを恐れているのです。
どんな話をすればいいの?
営業現場で最適な話ネタとは、商談や打ち合わせの障害にならず、もちろん盛り上がるネタだと思います。
商談相手は緊張していることが多いので、そのようなネタを相手から振ってくれることは期待しない方が無難でしょう。
まず初めにご紹介する『営業向きの会話ネタ』は、最近の時事ニュースです。
ビジネスパーソンであれば、経済ニュースくらいは誰でも興味があるはずなので、最近のニュースであればテレビや新聞などで目にする機会も多いはずです。
その中でも、相手の業界に関するニュースであれば、話にのってくれる可能性が高くなるでしょう。
Googleなどの検索エンジンには、特定の業界に関するニュースを絞込検索できる機能があるので、好きなKWD(キーワード)を入力して検索してみましょう。
他にも、話のネタをアプリで収集しておくこともオススメです。
雑談ネタアプリがたくさん登場しているので、そのようなものを活用するのがいいでしょう。
このとき、自分の好きな分野(興味のある分野)だけでなく、幅広い分野を把握しておくことが望ましいと思います。
話のネタを仕入れることも「営業準備」だと心得て、移動時間や寝る前のスキマ時間に少しずつ情報収集していきましょう。
世間話はいらない
営業時の雑談ネタとして”世間話”を思い浮かべる方は多いでしょう。
世間話とは、世の中の一般的な話のことをいいます。
つまり、その中身には大した意味が無くて、特に話の目的(ゴール)もありません。
日常的に話されている世間話ですが、結論から言うと、営業現場に世間話は必要ありません。
その理由としては『時間の無駄』になってしまうことが挙げられます。
「誰とでも楽しくコミュニケーションできる」というのは良いことなのですが、多くのビジネスパーソンは関係ない会話をすることにイライラしたり、めんどくさいと感じてしまうものです。
仕事をする時間は限られているので、プロフェッショナルな人(経営者など)ほど上記のような傾向が見て取れるので注意しましょう。
なので、お客様がストレスに感じるような「無駄な世間話」は控えることが望ましいと思います。
また世間話は、自分の話ばかり延々としてしまうケースや、喋るうちにヒートアップしてしまうケースも少なくありません。
自分では「商談の場が和やかになった」と感じても、知らないうちに余計なことを話していたり、砕けた話し方になってしまっているという危険性もあります。
世間話は場合によって、「相手を気遣う」という営業の心得を見落とす可能性があるので、以上の点から営業時の無駄話は慎みましょう。
営業では何を話せばいいの?
ここまで読み進めた人は、
- 営業ネタを話す
- 世間話はいらない
という対照的な内容に混乱しているかも知れません。
しかしこれが真実なのです。
営業現場でする雑談にはきちんとした目的があり、それは「受注を獲ること」です。
つまり、この”受注”を獲る為に必要な話をするべきで、無駄な世間話はしなくても良いということになります。
そう考えた場合にも、冒頭でオススメした時事ニュースには一定の合理性があることに気付くはずです。
つまり、顧客の事業環境が変化したことや、対応すべき課題感などをお互いに共有できれば、新しいソリューションに繋がるかも知れないのです。
会話が続かない場合はどうする?
営業マンの中には、「会話が続かないから雑談は苦手だ…」という人もいるでしょう。
もし会話が続かない時には、「相手の話題をさらに掘り下げる」ということを意識してみてください。
無言の時間を過ごしても仕方ないので、とりあえず営業の糸口を探す為に遠回りをしてみましょう。
例えば「休日に映画を観た」という相手からの話題があれば、
- いつ何処で映画を観たのか?
- どのような映画を観たか?
- 映画の内容はどうだったのか?
と受け答えの種類はたくさんあります。
話を掘り下げるには、相手の話をよく聞く(ヒアリングする)ことが必要です。
そして相手に返事をするときは、話が続きやすくなるように「はい」と「いいえ」で答えられる限定質問ではなくて、会話が続きやすい拡大質問をすることがおすすめです。
また話を続けるためには、最初のトークに気を付けることも重要です。
特に初対面の相手と話をするときや飛び込み営業を行う際には、最初に良い印象を与えた方がいいので、相手と自分との共通点を見つけたり、相手の気分が良くなるような話題を提供するのが望ましいでしょう。
過剰に話しすぎてしまうと反対に悪い印象を持たれてしまいますが、基本的に人から褒められて嫌な気持ちになる人はほとんどいないでしょう。
話す相手のことをよく観察しながら、相手の良い部分を見つけていきましょう。
雑談本を読む
雑談力を高めるためには、市販の雑談本を読むという方法もあります。
しかしコミュニケーションや会話に関する書籍はたくさん販売されているので、どれを読めばいいか迷ってしまいますよね。
そこでここでは『おすすめの雑談本』をご紹介したいと思います。
おすすめの雑談本
まず一つ目が「超雑談力」です。
著者の五百田達成さんは、テレビや雑誌などのメディア出演も多く、心理カウンセラーとして有名な方です。
今の自分が「雑談の素人」なのか「雑談の達人」なのかをチェックしつつ、改善する方法まで提示してくれるので、雑談力に課題のある人にはぴったりだと思います。
具体的な実践本だと言えるので、会話力を上げたい人は読んでみましょう。
次にご紹介するのは「雑談力が上がる話し方」です。
著者の齋藤孝さんは、テレビでもお馴染みの大学教授なので、ご存知の人は多いと思います。
- 人と話すのが苦手…
- 初対面の人だと気まずくなる…
- 沈黙が怖い…
などコミュニケーションに悩みを抱えている学生に対して、実際に教えている話し方をレクチャーしてくれる本です。
コミュニケーションの簡単なルールや具体的な方法まで明示してくれるので、本を読むのが苦手な人でも理解しやすいはずです。
最後にご紹介するのは「超一流の雑談力」です。
著者の安田 正さんは、コミュニケーション研修を提供している会社経営者です。
この本では「当たり障りのない無意味な雑談ではなくて、本当に意味があるコミュニケーションをすれば仕事や人間関係に好影響をもたらす」という持論を展開しています。
雑談力を高める実践的なテクニックが紹介されているので、すぐに会話力を高めたいという人にはぴったりだと思います。