
孫子の兵法は世界的に有名な名著です。
私も「孫子の兵法」は愛読していて、これまで何十回も読み直しています。
その時の状況によって、読む人の受け取り方が変わるので、常に新しい発見のある書物だと思います。
そこで今回は、ビジネスパーソンが知っておくべき最強のビジネス書「孫子の兵法」について解説していきたいと思います。
目次
「孫子 兵法」の内容とは?
誰でも「孫子(そんし)」という名前くらいは聞いたことがありますよね。
孫子は古代中国の春秋時代に生きた軍略家で、呉の将軍として手腕を奮ったとされている人物です。
この孫子が残した兵法書「孫子」は、優れた軍略を示した書物であり、長い時代を経た現代でも高く評価されている名著なのです。
春秋時代を舞台にした人気歴史漫画「キングダム」でも、孫子の兵法は取り上げられているので、その名前を知っている人は多いかもしれませんね。
孫子には兵法の基本から戦略の立て方、実践の戦い方まで、戦のあらゆる考え方が要約的に網羅されています。
まさに戦争における「虎の巻」と言えるでしょう。

兵法はビジネスに役立たないの?
この孫子の兵法は、戦のためだけではなくビジネス書として応用できると言われています。
その一方で、兵法はあくまで戦の為のノウハウなので、仕事には役に立たないという考えもあるようですが、決してそんなことはありません。
孫子の兵法は多くのビジネスパーソンの愛読書になっていて、ソフトバンク社長の孫正義氏もその有効性を認めているほどです。
孫子で説かれた兵法は、仕事の進め方やリーダーシップの取り方などを考える際にも活かせる部分があるはずです。
孫子の兵法はとてもわかりやすく、さまざまな翻訳書も出ているので、しっかり理解すれば必ずビジネスに役立つ内容だと思います。
ただし、孫子をビジネスに活かす目的で読む際には注意が必要です。
それは、ビジネスそのものに対する答えが書かれているわけではないということです。
あくまでも孫子は、軍略について詳しく記した書物なのです。
つまり、書いてあることをビジネスに当てはめて、それを応用する考え方がなければ活かすことができません。
つまり孫子の兵法に書かれていることは、戦いにおける真理なので、それを噛み砕いて仕事に活かす必要があるのです。
孫子兵法の名言&格言
孫子の兵法にはビジネスに関するヒントがたくさん詰まっています。
これを仕事に活かすことができれば、営業でも結果が出せるはずです。
孫子の兵法を営業に活かすコツは、「見込み顧客」を兵法で言うところの「敵」に見立てることです。
孫子は敵をいかにして攻略するかという方法や、その心得について示したものですが、これは顧客にアプローチする上での基本的な考え方に置き換えるのです。
孫子兵法には様々な名言&格言が散りばめられていて、短い言葉の中に兵法の神髄がある場合もあります。
そのような名言や格言は覚えておいて絶対に損しません。
ここでは、孫子兵法における代表的な名言・格言をピックアップしてご紹介していきたいと思います。
①敵を知り己を知れば百戦して危うからず
「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」は、孫子の中でも特に有名な格言だと思います。
これは「敵のことを知り、己のことを知れば、百度戦っても負けることはない」という意味です。
この格言はそのままビジネスに当てはめることができる言葉だと言えるでしょう。
例えば営業を行う際、顧客が何を求めているかなど、相手のことを熟知することが重要です。
また、自社製品やサービスについて、深く理解することで顧客にも様々な提案ができます。
敵を知り己を知ることは、ビジネスにおいても欠かせないことなのです。
➁戦いは正を以って合し奇を以って勝つ
これは「戦は正攻法を携えて相対し、奇策を使って勝つ」という意味の格言です。
戦は目に見える部分で勝負するだけでなく、ときに相手の思いもよらぬ方向から攻め込んでいくことも大切なのです。
ビジネスでも、正攻法で勝負していける場面ばかりではありませんよね。
相手が想像しているような平凡な提案だけではなく、相手の期待感を超えるような提案をするとお客様は感動するのです。
そのようなギャップが功を奏すこともあるでしょう。
➂百戦百勝は善の善なる者に非ず
この言葉は「百度戦って百度勝つことが最善なのではなく、戦わずして勝つことが最善である」という意味の名言です。
これは非常に深い言葉だと思います。
戦わずして勝つという戦法は究極ですが、戦いの前からある程度勝負を決めておくのはビジネスでも有効だと言えます。
例えばビジネスにおいて根回しは非常に重要です。
大事な場面で必ず勝利を掴めるよう、勝負の前から水面下で動いておき、勝負を有利に進めておく…
これを実践できるのが優秀なビジネスパーソンです。
④人を致して人に致されず
勝負に勝つためには「人を動かす立場に回り、人に動かされないこと」という名言です。
これは兵法やビジネスのみならず、試合でも交渉でも、世の中の様々なことに対し言えるでしょう。
相手のペースに飲まれながら勝ちを得ることはできません。
例えば商談においても、相手のニーズに寄り添う姿勢を保ちながら、真の主導権はこちら側が握っておきたいものです。
話の進め方や場の雰囲気など、いかに自分がリードできるかによって、営業成績は大きく左右されます。
➄囲師には必ず闕く
これは「敵を取り囲むときには、完全に包囲するのではなく必ず逃げ道を残すこと」という意味の格言です。
相手を徹底的に追い詰めてしまうと、後がなくなった相手は思わぬ攻勢に出てくる可能性があります。
「窮鼠猫を噛む」ということわざがありますが、それと同じような意味です。
ビジネスも同じで、あまりにこちら側に有利な条件のみ突きつけていくと、相手の不満が爆発するかもしれません。
相手も納得できる、お互い良い落としどころを見つけることが大切なのです。
⑥善く戦う者は勝ち易きに勝つ者なり
この言葉は「戦に長けているとされる者は勝ちやすい状態で勝った者である」という名言です。
つまり、負け戦に挑むようなことをせず、勝ちやすい状態を作った上で勝負を仕掛けるということです。
また、力で押していくのではなく、相手が隙を見せた瞬間を突く戦法も説いています。
ビジネスにおいても大切なのは
- 自分たちが勝てるように根回しを怠らないこと
- 相手との対話の中で主導権を握っていくこと
なのです。
この名言を意識しながら動けば、スマートに仕事できるはずです。
孫子兵法は最強の兵法書
孫子の兵法は現代にも通じる最強の兵法書と言われています。
孫子の兵法に記されている敵を「顧客」と置き換えれば、そこに書かれている内容は全てビジネスに活かすことができます。
営業職として働く上で、「何を指南しながら動けば良いのかわからない…」と悩んでいる場合には、孫子の兵法がおすすめです。
孫子は「負けないためのテクニック」を教えてくれる戦術書なので、きっとあなたのバイブルになるはずです。
孫子の考え方を自分の中に落とし込み、自分のビジネススタイルに合わせて活用していきましょう。
ぜひ孫子の兵法を参考にして自分のビジネススタイルを確立し、営業成績を最大化させてください。
