
営業現場で緊張してしまうと、良い提案ができないどころか、失注する恐れすらあります。
営業マンが緊張するのは仕方ないことですが、マイナス要素が多いので、出来る限り避けたいところです。
そこで今回は、営業で緊張しなくなる為のコツをご紹介していきたいと思います。
営業で緊張する人の特徴
営業職は電話や対面で人と話すことが多い職種です。
しかし営業パーソンでも、
- あがり症で人とうまく話せない
- 緊張するので電話で話せない
- 飛び込み営業が怖く、苦手意識が強い
という人は意外と多いのです。
果たして、営業で緊張する人にはどのような特徴があるのでしょうか。
まず、コミュニケーションに自信がないことが挙げられます。
自分の言いたいことをうまく相手に伝えられなかった、あるいは相手の言いたいことを正しく理解できなかったという経験から、コミュニケーションに対する自信を失ってしまい、会話するときに緊張してしまうのです。
また、業務知識が万全ではない場合も緊張してしまいます。
「質問されても答えられなかったらどうしよう…」という恐怖心があるので、常に緊張してしまうのです。
さらに、過去に対人関係で失敗したり、人前で失言した経験があると対人恐怖症になり、同じような場面では緊張したりパニックになってしまう人もいます。
このようにセールスで緊張する人は、営業職に向いてないと思ったり、なかなか良い営業成績が出せないため、モチベーションが維持できないのです。
営業で緊張する理由
そもそも、なぜ人は緊張してしまうのでしょうか?
それは「失敗したらどうしよう…」という気持ちがあるためです。
たとえば、人前でスピーチをするときに「聞く人の心に残るいいスピーチをしよう」「気の利いたことを言おう」などと考えすぎた結果、失敗を恐れて緊張し、流暢に話せなくなってしまったり支離滅裂なことを言ってしまった経験は誰にでもあると思います。
あるいは、重要な会議で上司からプレゼンを任されたときに、
- 聞き手を引き込むような良いプレゼンをしなければ
- 上司から良い評価をもらえるように頑張らなければ
というプレッシャーから、緊張して頭が真っ白になってしまう人もいます。
つまり、人に良く見せようとすればするほど失敗への恐怖心も比例するので、結果的に緊張感が増してしまうのです。
実力以上の成果を出そうとすることで自らハードルを上げ、その結果、多くの場合は緊張に負けてしまいます。
緊張しやすい人は、「緊張する原因は自分自身が作り出しているのだ」ということを、まず自覚する必要があります。
以上のことを踏まえて、電話営業と飛び込み営業のそれぞれについて、緊張してしまう理由を詳しく見ていきましょう。
電話営業が緊張する理由
電話営業が緊張する理由は、相手の顔が見えないためです。
表情がわからないので相手の心理を読み解くことができず、声だけが頼りになります。
もし対面であれば相手の表情から感触を伺い知ることができますが、電話の場合は声のみで判断しなければいけません。
つまり暗闇の中を手探りしている感覚と似ているのです。
そのため、対面営業よりもコミュニケーションが難しく、「会話に失敗してしまったらどうしよう…」という不安感から緊張が増してしまうのです。
実際にお客様が考えてる間は無口になるので、その空白が耐えられないという人もいます。
緊張であがってしまうと、ついつい早口になり、とても聞き取りづらいセールストークになってしまいます。
そうすると相手を怒らせてしまったり、不信感を与えてしまうこともあるので、もちろん営業もうまくいきません。
相手の反応によって柔軟に対応を変えたり、会話をもっと弾ませて警戒心を解くことで、受注率は上がっていきます。
少しでも契約数を多くする為には、あがり症を治して、落ち着いた態度で電話する必要があるでしょう。
飛び込み営業が緊張する理由
飛び込み営業が緊張する理由は、過去に怒鳴られたり断られたりして、怖い思いをした経験が関係していると思います。
飛び込み営業では、アポイントを事前に取らず、いきなり個人宅などに突撃していきます。
当然商談の約束があるわけではないですし、相手にとっては不要不急な商材を押し売りされるので、基本的に飛び込み営業を歓迎してくれることはありません。
それでも勇気をもって訪問するのですが、インターホン越しに冷たく断られてしまったり、しばらく粘ってみたら最後には「いい加減にしろ!」と怒鳴られてしまうこともしばしばあります。
飛び込み営業をして拒絶されるという経験を何度も繰り返すと、次第に自信を失ってしまい、飛び込み営業に対して恐怖心を覚えるようになります。
失敗することが怖くなり、インターホンを押すこともできないのです。
これも先ほど解説したのと同様に、「失敗したらどうしよう…」という気持ちが原因になっています。
つまり、まだ失敗すらしていないのに、失敗するイメージトレーニングを何回もしている状態なのです。
営業で成功する秘訣とは、成功する為のイメージトレーニングを何回も繰り返すことです。
これと真逆のことをやっているので、ある意味では失敗して当たり前と言えます。
飛び込み営業を成功させるためには、ある程度のコツがあります。
続きは下の記事をご覧ください。
緊張を克服する方法
緊張を克服するには、何といっても自信を持つことです。
そのためにはたくさんの成功体験が必要なので、繰り返し営業活動をすることで成功体験を増やしていきましょう。
その時に、自分の身の丈以上のことをしようとすると緊張するので、「うまくやろう」と意識しすぎないことがポイントです。
提案内容や資料の事前準備をしっかりしておくことも、対策としては有効的でしょう。
営業職としての心構えは「もし断られてもプラマイゼロ」という思考術になります。
つまり受注はプラスで、失注はゼロなので、営業活動にマイナスは無いという思考回路になります。
これが理解できれば、電話営業でも飛び込み営業でも臆することが無くなり、緊張することもありません。
例えば電話する時や飛び込み営業する時、緊張して怖くなったとします。
しかし、仮にあなたがそれをやらなければ、競合他社か同僚が電話営業や、飛び込み営業をして受注するかも知れません。
そのように考えるとやらない訳にいかず、勇気も出るはずです。
とはいえ、緊張するのは決して悪いことではありません。
営業活動を成功させたい真面目な気持ちや、慎重さが緊張感につながっているのです。
また、緊張すると神経伝達物質が分泌されます。
これが過度に分泌されるのが「あがり症」であり、声が震えるなどの症状が出ますが、適度な量であれば逆に集中力が高まるのです。
仕事に対して適当に取り組んでいる人は緊張しないので、適度に緊張するのは本来良いことなのです。
営業活動を繰り返しながらコツがつかめれば、次第に成功体験が増え、過度な緊張もしなくなります。
適度な緊張感を味方につけ、営業活動に活かしていきましょう。