
直行直帰の営業スタイルは様々な業種業態で採用されています。
中には「サボれる」「楽(ラク)」という都市伝説的な話もあったりするので、今回は直行直帰制度について解説したいと思います。
直行直帰するメリット&デメリット
営業職として働いていると、現場によって直行直帰できる場合がありますよね。
ちなみに、直行直帰は「ちょっこうちょっき」と読みます。
一般的な会社員であれば、オフィスに出社して打刻するのが当たり前ですが、営業職だけは業務効率化の観点から、遠方のお客様へ訪問するときに自宅から直接向かう「直行」が許されているのです。
そのようなケースでは、行きと同様に帰りもオフィスへ立ち寄ることなく、そのまま自宅に帰れる「直帰」になるケースが多いようです。
営業をサボることもできちゃう!?
直行直帰を採用するメリットは以下の通りです。
- 営業職の負担を軽減する
- 時間の無駄をなくす
- 業務効率を上げる
帰り際にオフィスへ立ち寄るのは時間をロスするだけでなく、精神的&身体的な負担も大きくなってしまいます。
そのような点を改善した結果、出来上がった商習慣が直行直帰なのです。
つまり営業パーソンにとって直行直帰は便利な仕組みで、「できればずっと直行直帰したい!」と言う人もいるほどなのです。
しかし実際に営業職として直行直帰してみると、運用方法など様々なデメリットもあることに気付きます。
例えば直行直帰であれば、その日は単独行動になるので、考え方によってはいくらでもサボることができるのです。
ということは、日常的に直行直帰が許されている会社の場合、毎日かなりの勤務時間を自由に使うことができてしまいます。
これは雇用主(=企業)にとってかなり大きなリスクだと思います。
仕事中なのに旅行気分で休憩したり、一日オフみたいに満喫されたらたまったもんじゃありません。
オフィスに立ち寄る必要がないので、上司や同僚に監視されることがなく、社用車で音楽を聴きながらドライブ気分を満喫している外回り営業マンもいるのです。
直行直帰のルールはどうする?
もし直行直帰の仕組みを導入したいのであれば、それなりのルールを整えなければいけません。
直行直帰型の営業スタイルが一般化されたとはいえ、実際に労使間でそれを管理するシステムを導入しているという事例はそれほど多くありません。
直行直帰では「自宅→商談→帰宅」という流れになるので、物理的にタイムカードを切ることができません。
とはいっても、直行直帰する場合には「本当に仕事をしているのか?」ということをきちんと管理しなければいけないので、そのための仕組みを考えなければいけません。
「直行直帰で営業していると思ったら、実はマンガ喫茶でサボっていた!」なんてことも十分あり得るのです。
- アポの時刻に遅刻をしていた
- 実質的に早退していた
- 営業車で昼寝していた
このようなことも起こり得るので注意が必要です。
直行直帰を管理する方法
このような問題点がある一方、ITツールを活用して管理体制を整えていこうという動きもみられます。
典型的なのは勤怠管理についてです。
従来式のアナログなタイムカードではなく、オンラインで打刻ができるITシステムを取り入れて管理する方法があります。
それであれば、営業マンが持っているスマートフォンでも打刻できるので、形式的には稼働時間を管理できるでしょう。
仕事を始める時にオンライン打刻し、仕事を終えたらまた打刻するというルールで運用すれば、外出先でも問題ありません。
さらに厳密な管理をしている企業では、スマートフォンを貸与してGPS管理しているケースもあります。
この仕組みでは打刻したタイミングに限らず、日中行動したルートまで把握できるので、もしサボっている場合にはすぐにバレてしまいます。
他の職種と平等感を持たせるという目的でも、このような勤怠管理システムの導入が進められているのです。
その他にも、商談が終わる度に上司に連絡するように指示しているケースもあります。
外回りをする営業マンとしてはめんどくさい話ですが、きちんと管理する為には、誰かが面倒な部分を巻き取らなければいけないのです。