
チェ・ゲバラといえば、世界的に有名な革命家であり、フィデル・カストロと一緒にキューバ革命を成し遂げた偉人ですよね。
もちろん一人で成し遂げたわけではないのですが、その行動力には賞賛するべき部分がたくさんあるはずです。
そこで今回は、革命家『チェ・ゲバラ』の名言集をご紹介していきたいと思います。
何か大きな事を成し遂げたいビジネスパーソンや、行動力をアップさせたい人はぜひご覧ください!
チェ・ゲバラの略歴
エルネスト・チェ・ゲバラは、1928年6月14日にアルゼンチンのロザリオで生まれました。
1947年にブエノスアイレス大学の医学部へ入学し、卒業後はラテンアメリカ各地を旅して回ったそうです。
そして1954年、グアテマラに滞在中、ハコボ・アルベンス政権を転覆させようとするCIA(アメリカ中央情報局)の試みに反対する政治闘争に参加します。
この時はハコボ・アルベンスが失脚し国外亡命することになったので、ゲバラも追うようにメキシコへと逃れます。
その逃亡先のメキシコで、1955年に出会ったのがフィデル・カストロです。
カストロと話すうちに、バティスタ独裁政権を倒そうとしていることが分かりました。
その志にチェ・ゲバラは賛同し、バティスタ政権を倒すための運動組織である『7月26日運動』の遠征軍ナンバー3として参加したのです。
その後、カストロとゲバラを含む82人の遠征軍はキューバ入りし、革命戦争を開始しました。
ゲバラは医師免許を持っていたので、反乱軍第2部隊の司令官に任命されたり、戦闘では非常に重要な役割を果たしたそうです。
1959年1月1日、バティスタ政権の崩壊に伴い、ゲバラは新生革命政府の国立銀行総裁や工業大臣、革命軍の将校など、数多くの要職に就きました。
国連や国際会議などの舞台にも顔を出すようになり、国際的にも存在感を高めていきましたが、反帝国主義・反資本主義闘争に加わるため、全ての要職を辞任してコンゴへ渡ります。
コンゴでの反帝国運動を支援した後、ボリビアではゲリラを率いて政府軍と戦いましたが、その戦いの中で負傷して捕らえられ、その翌日の1967年10月8日に殺害され、39年という短い一生を終えました。
このような生涯だったので、チェ・ゲバラは「弱者の味方」「反骨精神の象徴」として認識されています。
革命家『チェ・ゲバラ』の名言集まとめ
クーデターは原則に基づいたものでなければならず、同時に、政権を握ってから何をするかもしっかり考えておくべきだ。
ゲバラが所属していた『7月26日運動』のメンバーは血気盛んだったので、とにかくバティスタ独裁政権を倒すことだけを血まなこに追い求めていました。
しかしチェ・ゲバラは頭脳派なので、冷静に物事を見極めて、きちんとしたロジックを組み立てていたのです。
革命とは特定の集団によるものではなく、全キューバ人民によって達成されるべきものだ。
クーデターは「一部の人間が起こす反乱」というイメージですよね。
しかしそれを成し遂げたところで、肝心要の国民から賛同を得られなければ意味がありません。
よって本質的な革命とは、「国民主体で行われるべきものだ」とチェ・ゲバラは語っています。
各地域の反乱軍のメンバーは、自分たちの基本任務を頭に叩き込んだ。
任務とはすなわち、農民の生活状況の改善、土地獲得の戦いへの参加、学校の建設だ。
キューバ革命は「独裁政治からの解放運動」だったと言えますが、その主体は農民でした。
なので、抑圧されていた農民が解放され、生活環境が改善される、というのが最も重要なスローガンとなったのです。
このようなコンセンサスを一致させることは、ビジネスにおいても重要なポイントになると思います。
もし指導者が、行動の先になって適切な理論的知識を持っており、その理論が現実に適合していれば、多くの過ちを避けることができる。
これは、インプットとアウトプットについて語った名言です。
適切な理論的知識とは「インプット」のことで、行動は「アウトプット」のことです。
つまり、きちんとしたインプットができていれば、間違ったアウトプットする可能性は極めて少なくなるということです。
このことからも”インプットの重要性”が理解できますよね。
人がマルクス主義者であることは、物理学者が「ニュートン主義者」であり、生物学者が「パスツール主義者」であるのと同じぐらい当然のことなのだ。
キューバは社会主義国なので、もちろんマルクス主義が根底にあります。
つまりチェ・ゲバラにとって、マルクス主義はこれ以上の議論を必要としない『当然の真理』として受け入れられているのです。
社会主義の良し悪しは別として、カール・マルクスは「経済学上の最重要人物」と言える一人なので、マルクスが残した『資本論』は必ず読んでおきましょう!

マルクスの法則がキューバ革命の一連の出来事の中にそのまま体現されたということだ。
革命軍の上層部が全員、カール・マルクスの思想を完璧に理解していたわけではありません。
しかし古い権力構造と戦い、人民の生活向上を目指した結果、最終的にはマルクスが唱えるカタチに収まったそうです。
この話はとても興味深いですよね。
ゲリラはいかなる状況に置かれても命がけで戦い、運を天に任せることを知っていた。
ゲリラ活動では、個々人が戦闘で生き残った or 死んだ、というのが重要ではないそうです。
ゲリラ活動において重要なのは”志”です。
敵となっている政府軍は『ただお金で雇われた兵士』ですが、革命軍は『自分たちの実現したい未来』のために戦っています。
なので、両者のモチベーションは全く違っていたそうです。
キューバ革命で一際目を引く独自の要素といえば、ここ数年で歴史的な重要人物となったフィデル・カストロ・ルスという存在の傑出した力だろう。
チェ・ゲバラはカストロのことを「どのような運動に参加したとしても指導力を発揮しただろう」と評価しています。
組織を導くためには、圧倒的なリーダーシップを持った人物を選ぶ必要があります。
リーダーシップについて知りたい人は下の記事を参考にしてください。
ラテンアメリカの国々の経済は、帝国主義によってゆがめられている。
帝国主義とは、つまるところ「アメリカ」のことです。
アメリカのCIAが支援するキューバの政府軍と対立していたチェ・ゲバラは、とにかくアメリカを憎んでいました。
なので、アメリカが支援する政府を倒そうとして、様々な革命に参加するのですが、それが結果的に自らの命を落とすことにつながっていきます。
疲労は、来る日も来る日も、わずかな金と引き換えに自分の労働力を売ることによって蓄積される。
これは資本主義経済を批判した名言です。
資本主義では何でも”商品”になるので、労働者は自分の”労働力”を売ることになります。
それをすると労働者の最大の利潤が搾り取られていく一方で、資本家は利潤を吸い上げてしまいます。
チェ・ゲバラは、そのような仕組みを批判したのです。
ちなみに、このような仕組みをマルクスは資本論で『G-W-G'』と表現しています。
Gは『お金』を意味していて、Wは『商品』を意味しているのですが、つまり一般的な商取引はモノを販売してお金を得ますが、資本主義においては『G(お金)』すらも商品化する(例えば金融業など)ので、頭の賢い一部の資本家だけが儲かり続ける経済構造になってしまうのです。
計画は生き物だ。
その根本的な目的は国内に眠っている資源を見つけ出し、それを生産のために働かせることにある。
計画があるから行動が起こります。
そしてそれが仕組み化に繋がるということです。
よって、計画が中途半端だと、行動も中途半端になってしまいます。
マネジメントする経営者は、できるだけ具体的な絵(計画)を描きましょう!
労働者は革命の最も重要な代弁者だ。
これは歴史を見ても明らかですよね。
資本主義でも社会主義でも、労働者階級が最も重要なリソースになるのです。
社会主義とは単なる言葉の問題ではなく、経済と意識によって作られるものだ。
結局国家とは”人民”によって構成されるのです。
社会主義といえども血の通った経済システムが作れるということです。
エアコンの効いた快適な役所の部屋に閉じこもっていたら、労働者の鼓動は耳に入ってこない。
この言葉からチェ・ゲバラは現場主義だったことが分かります。
優秀な経営者はみんな”現場第一主義”を掲げているので、これは見習うべきポイントだと思います。
現場第一主義の経営者といえばホンダ創業者の本田宗一郎ですよね。
本田宗一郎の名言集は下の記事をご覧ください。
社会主義とは人民のための生産手段を人民が所有するところにその特徴があるという点を頭に入れておくべきだ。
チェ・ゲバラが目指していた社会主義国家とは、政府主導型ではなく人民主体型でした。
完全に民主的で、人民の要求と願望にのっとった、人民の意志で決定される、文字通り『民主的な社会主義社会』なのです。
革命の勝利を確かなものとし、さらに全面的に強化するために、様々なタイプのカードルを育成すべきだ。
カードルとは、政権中枢が発した全体的な方針を噛み砕いて自分なりに理解し、それを具体的な指針として大衆に伝える能力を身につけた、政治的に成熟した人間のことです。
そして創造性に優れていて、高い指導力(リーダーシップ)を持ち、政治的な専門性も身につけている人物なので、かなり希少だと言えます。
このカードルが不足すると、せっかく革命を成功させたとしても、国家運営に失敗してしまうそうです。
失敗やつまずきもあったし、正しい道を探すために後戻りせざるを得ないこともあった。
どんなに優秀な人であっても、失敗しないことはありません。
その失敗から何か学び、改善させることに価値があるのです。
一年一年、我々は少なくとも前進している。
毎日前進していけば、必ず成長できます。
『日進月歩』の精神で、日々精進しましょう!
男性も女性も、労働を終えて疲れていようが、必ず学習するように努めるべきだ。
チェ・ゲバラは「1日1時間であっても30分であっても、必ず知識を蓄えるように」と語っています。
勉強するのが苦手な人は、読書するのでも良いでしょう。
オススメのビジネス書は下の記事を参考にしてください。
暴力は搾取者だけの所有物ではない。
被搾取者も暴力を使用できる。
チェ・ゲバラは「必要な時には被搾取者も暴力を使用するべきである」と語っています。
それはすなわち”革命”を推奨していることになるのですが、それが搾取者への抑止力にもつながります。
暴走した独裁者を出さないためにも、「被搾取者はいつでも暴力を使える」という環境が必要なのだと思います。
実際には二つ目の部隊だったのだが、敵を欺くために「第四」と名付けた。
チェ・ゲバラは、反乱軍第2部隊の司令官に任命されていましたが、対外的には「第4部隊」と呼んでいたそうです。
これは頭脳戦であり、まさに情報戦ですよね。
祖国か、さもなくば死か!
我々は勝利する!
これが一番有名なチェ・ゲバラの言葉だと思います。
チェ・ゲバラ曰く、ゲリラにはこれしか生きる道がないそうです。
チェ・ゲバラの”覚悟”やキューバ革命の”困難さ”が垣間見える、歴史的な名言だと思います。
まとめ
ここまで革命家「チェ・ゲバラ」の名言集をご紹介してきました。
ゲバラは反骨精神たっぷりの人物ですが、決して単細胞というわけではなく、かなり頭の切れる”頭脳派”だったことが伺えます。
いわゆる”インテリヤクザ”みたいな人物ですが、現在のキューバを作った偉人でもあるので、チェ・ゲバラの精神から物事を成し遂げるコツを学びましょう!