
営業職として転職する時に必要なのが職務経歴書です。
職務経歴書は営業職にとって重要な書類で、書き方にもコツがあると言われています。
そこで今回は、職務経歴書の書き方や自己PRの重要性について解説したいと思います。
キャリアアップしたいビジネスパーソン、転職を目指す人や就職活動する人まで幅広くご覧ください。
目次
営業職の職務経歴書は重要?
職務経歴書とは、過去の仕事内容や仕事の実績をまとめた書類を指します。
ただ情報をまとめるだけではなく、携わった仕事を通じて得た知識&スキルを、新しい職場の採用担当者に伝える書類でもあるのです。
そう考えた場合、転職活動において必要不可欠な書類だということが理解できるはずです。
営業職の職務経歴書は、採用担当者が入社後の実績をイメージするために利用する書類でもあります。
なので「職務経歴書にはこれまでの営業実績を単純に記載すればOK」という訳にはいきません。
まずは「採用担当者がどこに注目しているのか?」を知っておくべきなのです。
担当者が求めているものは、営業実績などの成果はもちろん、持っている人脈や顧客属性、取引のあった業種業態、取り扱ってきた商品サービスなどです。
つまり「即戦力になるか?」という点をチェックしているのです。
その内容によって合否(内定)が出ると言っても過言ではありません。
職務経歴書では実績をアピールする
職務経歴書を作成する時に気をつけるべきなのは、そこに記載する内容です。
自分の実績を記載する場合には、単なる売り上げや件数だけではなく、その達成率や成約件数などを具体的に記載すべきだと思います。
例えば売上金額だけでは、その人の実力がわかりません。
「1年間で1億円を売り上げた」といっても、1件=1億円なのか、100件=1億円なのかで評価が全然違ってきますよね。
また、取り扱った製品サービスについても出来るだけ細かく記載する事が大切だと思います。
例えば、電話営業や飛び込み営業の有無、得意な営業手法や商材などを細かく伝えることで、情報に対する信憑性が増してきます。
この時に、実績が無いからといって「嘘を記載する」ような真似だけは避けましょう。
採用してもらうには「多少オーバーに記載した方が良いのでは?」と思ってしまいますが、嘘の内容を記載すると履歴書詐称や経歴詐称として解雇事由に該当してしまいます。
どうせ嘘はすぐにバレるので、職務経歴書の情報は正確に記載しましょう。
もし実績が無い場合には「実績なし」と素直に記載するのが良いでしょう。
これも下手に取り繕うと、後で手痛いしっぺ返しをくらう羽目になるでしょう。

職務経歴書の書き方
職務経歴書に記載した情報は面接時の質問にも使われたりします。
なので、正しい職務経歴書の書き方を知っておいた方が良いと思います。
職務経歴書にはある程度書き方があります。
まずは一般的な個人情報である氏名や住所、連絡先などを記載します。
そして、これまでの経歴を要約して記載しましょう。
その中でも一番重要なのは職務経歴と職務内容の項目です。
ここで、自分が今までどんな経歴を歩んできて、どんな点に強みや特徴があるかを人事担当者に伝えなければいけません。
さらに、自己PRや志望動機にもつながることが大切です。
志望動機は採用面接で必ずと言っていいほど聞かれるので、事前に考えておきましょう。
そして職務経歴書が完成したら、必ず一度読み返しましょう。
誤字や脱字があると、それだけでマイナス評価へと繋がってしまいます。
大切なのは正確&明快に情報を記載するということです。
自分の経歴を全てを知ってもらう為に、あえて長い文章を書きたくなるかも知れませんが、それは控えたほうが賢明だと思います。
採用担当者が目を通す職務経歴書は1通や2通ではありません。
職務経歴書を長文で記載するよりも、必要な情報を簡潔にまとめて書いた方が読み手は疲れませんし、効率的に情報収集できるはずです。
大切なのは採用担当者の印象に残るような、インパクトがある職務経歴書を書けるかどうかです。
そのためには強調したい文面を見やすくするなど、分かりやすい文章構成にするのが良いでしょう。

職務経歴書は自己PRである
ここまで読み進めた人は、職務経歴書への記入が「単なる経歴説明ではない」ということが理解できたはずです。
つまり職務経歴書とは自己PRをするための書類だとも言えるのです。
自分の実績を知ってもらう以上に、
- なぜこの仕事を選ぶのか?
- なぜこの会社に入りたいと思っているのか?
- 自分を採用すると、どんなメリットがあるのか?
これらがアピールできればベストだと思います。
中でも大切なのが長所の記載です。
長所を記入するのは、自己PRの中で最も大切なポイントになります。
しかし、長所を知ってもらうためにはただそれを記載すれば良いというものではありません。
その長所が「新しい職場の営業職としてどのように活かされるのか?」をアピールする必要があるのです。
自己PRでは強みや特徴をアピール
採用担当者がイメージしやすいように、自己PRは具体的に記載する事が大切です。
例えば自己PRにおいて「真面目」である事をアピールするのはとても好印象だと思います。
真面目で誠実な人を嫌う企業はないので、そのような人は採用される可能性が高まります。
ですが、そのアピール方法には注意が必要です。
単に性格が真面目だと書いても、採用担当者の印象には残りづらいでしょう。
そんな時には実体験を交えると伝わりやすくなります。
例えば、
- お客様から褒められた経験
- 独自の営業テクニック
- 顧客満足度の上げ方
- 仕事に取り組む姿勢
などがあれば、他の求職者と差別化できます。
職務経歴書には内面も強く反映されるものです。
自分がセールス向きである事を知ってもらうためには、出来るだけ自分の長所や性格を分かりやすく記載しましょう。

営業未経験の場合はどう書けばいい?
営業未経験の場合、職務経歴書はどのように書けばいいのでしょうか?
この時に「採用してもらいたい」からといって嘘を記載したり、見栄を張ってはいけません。
その場合には、素直に「営業未経験」と記載しましょう。
「未経験歓迎」と書かれている求人もあるぐらい、未経験である事は営業成績と関係ないケースが多いのです。
それよりも、他職種から転職する場合は、そこで培ってきた経験を「どうやって営業活動に活かせるのか?」をアピールしましょう。
営業経験が重要ではない
営業職は現場を経験している人の方が有利に感じるかも知れませんが、未経験だからといって一律不採用になる訳ではありません。
事務職やマーケティング職など、異業種から営業職に転職することに不安感を抱いている人は多いかもしれませんが、そこで培ってきた様々なノウハウは必ずセールスに活かす事ができます。
事務職から営業職に転職する場合、書類の作成やデータ処理、顧客対応や電話応対など、営業に使えるスキルはたくさんあります。
例えば、事務職が経験した丁寧な対応は顧客から好印象を持たれることでしょう。
営業に必要なスキルは商品を販売するだけではありません。
膨大な顧客データを処理して、見込み顧客を探し出します。
この時にはマーケティング担当者としてのノウハウが活用できます。
また、販売(セールス)から営業職へ転職する場合は、特に転職がしやすいと言われています。
販売職はカウンターセールスとも呼ばれていますが、店舗で接客するセールス職のことを言います。
なので、販売の仕事に携わっていた人はコミュニケーション能力が備わっているのです。
営業で必要な接客の基礎が出来ている分、他職種と比べて仕事がしやすいと言われています。
このように、異業種で得られたノウハウは、営業職でも大いに役立つ可能性があります。
営業は実績が全て
営業職はどれだけスキルを磨いても、努力をしたとしても、結局実績(数字)を出さなければ評価されません。
このような観点では、とてもわかりやすい職種と言えますが、その反面シビアで厳しい仕事とも言えます。
そういった意味では、どんなに職務経歴書を綺麗に書いたとしても、その事自体にあまり意味はありません。
肝心なのは「なぜこの売り上げ実績が作れたのか?」ということです。
営業職は、地道な努力が売り上げに反映される職業といえるので、その辺りを伝えることができれば好印象を得られるはずです。
つまりトップセールスの人は、他の人よりも工夫して、他の人よりも努力したから、結果的にトップセールスになれたのです。
なので、そのようなポテンシャルを伝える必要があります。
つまり自分なりの工夫や努力を伝えれば良いのです。
それを人事担当者は伸び代に感じて、もしかしたら採用してくれるかもしれません。
営業成績が悪い時の対処法
転職する時には、過去の実績がアピールポイントになり、それが未来へと繋がっていきます。
しかし、アピールできるような営業実績がない場合は、ダメ営業マンと思われてしまうかもしれません。
この場合は、入社後にどれくらい実績を出せるかをアピールするのが良いと思います。
もしそれすらできない場合には、意気込みや熱意だけでも伝えるようにしましょう。
本来なら、実績を分かりやすく説明するためには数字を用いると分かりやすいのですが、これまでの実績が乏しい場合には、これまでの営業に対するスタンスを記載する事が必要です。
顧客との接し方や、営業成績が悪い場合には自己分析を説明する事も大切です。
自己分析がきちんと出来る人は、向上心の高さや真面目さをアピールする事ができます。
確かに業績は大切ですが、社長賞を受賞したり、年間MVPに選出されたからといって、それが新しい職場で絶対に役に立つとは限りません。
人と職場、商材にはそれぞれ相性があるのです。
実際に、営業成績がいまいちだった人でも、新しい会社に転職したらトップセールスになれたというケースはよくある話です。
肝心なのは、営業という仕事に対する姿勢や取り組み方、ポテンシャルの高さということになります。
ぜひ高いモチベーションを維持しながら仕事へ取り組みましょう。
