展示会リードを商談化!未経験でも成果が出る電話スクリプトとは?

多大なコストと時間を展示会に投じている企業は多いですよね。

集まった大量の名刺を前に、「ここからが本番だ!」と腕をまくっている方も多いことでしょう。

しかし、いざ電話をかけても「あー、はいはい」「資料だけ送っておいて」とあしらわれ、全く成果に繋がらないのが現実だと思います。

これは私自身もたくさん経験してきましたが、その原因の多くは、目的を見失った「とりあえずのお礼電話」に潜んでいると考えています。

そこで今回は、私自身の経験も交えながら、展示会リードを商談へとつなげる追客電話スクリプトと、その効果を最大化するノウハウを徹底解説したいと思います。

なぜ展示会後の「お礼電話」はアポに繋がらないのか?

多くの企業が良かれと思って実践しているものの、成果に結びつきにくい展示会後の「お礼電話」。

そこには明確な理由が存在しているので、まずは、その失敗の”本質”を理解することから始めましょう。

目的が不明確な「ご挨拶電話」になっている

「先日は弊社ブースにお立ち寄りいただき、ありがとうございました」という切り出し。

これは丁寧ですが、相手にとっては「で、要件は何?」という状態です。

目的が「お礼を言うこと」になってしまっているため、相手も「どうも」で会話が終わってしまいます。

長年現場を見てきた私の結論は、多くの企業が『まず電話する』こと自体を目的にしてしまっている、というものです。

電話の真の目的は、「相手の課題を再確認し、解決策を提示するためのアポイントを取ること」ですよね。

この目的意識がなければ、単なるご挨拶で終わり、せっかくのビジネスチャンスを失うハメになります。

相手の記憶が薄れ、熱量が下がっている

展示会の来場者は、あなたのブースだけでなく、何十社ものブースを訪れ、多くの担当者と名刺を交換しています。

なので当たり前の話ですが、数日経てば、あなたの会社や製品、担当者の顔といった記憶は急速に薄れていきます。

つまり熱量が高いうちに接触しなければ、「どの会社の誰だっけ?」という状態になり、話を聞いてもらうことすら難しくなってしまうのです。

相手の記憶と興味が残っているうちに、いかに的確なアプローチができるか?

これが追客の成否を分ける重要なポイントなのです。

【例文あり】商談化率を高める追客電話スクリプトの5ステップ

では、具体的にどのような電話をすれば良いのでしょうか。

ここでは、未経験者でも成果が出せる、商談化率を劇的に高める追客電話スクリプトを5つのステップに分け、例文とともに解説します。

ステップ1:アイスブレイクと自己紹介(思い出してもらう工夫)

先ほどお伝えした通り、展示会で名刺交換しただけでは記憶の片隅に残るだけです。

なので、最初の関門は「思い出してもらうこと」ということになります。

もちろん会社名と名前を名乗るだけでは不十分なので、相手が記憶を呼び起こせるような、具体的なフックを用意しましょう。

営業マン
株式会社〇〇の△△と申します。先日の『XX展示会』にて、弊社の『(製品名)』のデモをご覧いただき、名刺交換させていただきました。〇〇様は、特に△△の機能にご興味をお持ちでしたが、覚えていらっしゃいますでしょうか?

このように、展示会名、見た製品、話した内容などを具体的に盛り込むことで、相手は「ああ、あの時の」と思い出しやすくなります。

これは人間の記憶のメカニズムを利用した科学的なアプローチ方法なのですが、ここでスムーズに認識を合わせることが、その後の会話の土台となります。

ステップ2:課題のヒアリング(一方的な売り込みを避ける)

思い出してもらえたからといって、すぐに製品の説明を始めてはいけません。

一方的な売り込みは、相手の心を閉ざしてしまうからです。

重要なのは、相手の課題やニーズを改めてヒアリングすること。

営業マン
ありがとうございます。展示会の際、〇〇様は『〜〜という点にお困りだ』とお話しされていましたが、その後、その課題に何か進展はございましたか?もしよろしければ、現状についてもう少し詳しくお聞かせいただけますでしょうか?

この部分は非常に重要なポイントなのですが、自社製品を語る前に、まず相手の課題に耳を傾けましょう。

営業マンはどうしてもセールスをしたがりますが、この「傾聴」の姿勢こそが、ありふれた営業電話と、心に響く価値提案とを分ける境界線だと、私は確信しています。

相手に話してもらうことで、より深いニーズを引き出すことができ、後の提案の精度を高めることができるのです。

ステップ3:解決策の提示(自社製品・サービスとの接続)

ヒアリングで引き出した課題に対し、自社の製品やサービスがどう貢献できるのかを具体的に提示します。

もちろん、ここですべての機能を網羅的に説明する必要はありませんので、相手の課題に直結するポイントに絞り込み、簡潔にお伝えしましょう。

営業マン
なるほど、やはり△△の部分がボトルネックになっていらっしゃるのですね。実は、先日お話しした弊社の『(製品名)』は、まさにその△△の課題を解決するために開発されたものでして、〇〇様の状況ですと、〜〜という形でご活用いただくことで、大幅な業務効率化が期待できます。

ステップ4:具体的なアクションの提案(商談への誘導)

相手の興味が最も高まったこのタイミングで、具体的な次のアクション、つまり商談を提案します。

ここでのポイントは、「資料を送ります」で終わらせないこと。

なぜかといえば、「資料を見て検討します」は、事実上の「お断り文句」であるケースがほとんどだからです。

営業マン
もしよろしければ、〇〇様の具体的な業務内容に合わせて、弊社の製品でどのように課題解決ができるか、導入事例なども交えながら30分ほどでご説明させていただくお時間をいただけませんでしょうか?オンラインでもご訪問でも、ご都合の良い方法で対応させていただきます。

この時に「詳しい話を聞く」という明確なメリットを提示し、相手が断る理由を減らすことが重要です。

ステップ5:クロージング(日程調整とネクストステップの確認)

相手が商談に合意してくれたら、その場で具体的な日程を調整します。

「後ほどメールで」と先延ばしにすると、そのまま流れてしまう可能性がありますので、候補日をいくつか提示し、スムーズに日程を確定させましょう。

営業マン
ありがとうございます!それでは、来週ですと火曜日の午後か、水曜日の午前あたりはいかがでしょうか?」「では、〇月〇日(火)14時でお願いいたします。後ほど、Web会議のURLをメールでお送りしますので、ご確認いただけますでしょうか。

最後にお礼とネクストステップを明確に伝え、相手が安心して商談当日を迎えられるように配慮して電話を終えます。

スクリプトの効果を最大化!架電の最適なタイミングと事前準備

素晴らしい電話スクリプトを用意しても、それを使うタイミングや準備を疎かにすれば効果は半減します。

ここでは、スクリプトの効果を最大限に引き出すための、架電タイミングと事前準備について解説していきます。

架電は「展示会翌日〜3日以内」が鉄則

先述した通り、来場者の記憶と熱量は時間とともに急速に低下します。

したがって、追客電話は早ければ早いほど効果的だと言えます。

理想的には展示会翌日、遅くとも3営業日以内には最初のコンタクトを取りましょう!

このスピード感が、数多くの競合他社から一歩リードするための鍵となります。

「鉄は熱いうちに打て」という言葉は、まさに展示会の追客にこそ当てはまるのです。

事前準備で差がつく!名刺情報と会話メモの整理

電話をかける前に、必ず名刺情報と、展示会で話した内容のメモを見返しましょう。

相手の役職、部署、そして何に興味を持ち、どんな課題を口にしていたのか。

これらの情報を頭に入れた上で電話をかけることで、一人ひとりに合わせた、質の高いアプローチが可能になります。

CRMやSFAといったツールを活用し、チーム全体で情報を共有できる体制を整えておくことも非常に有効です。

未経験でも成果を出すためのスクリプト改善とFAQ活用術

スクリプトは一度作ったら終わりではありません。

現場で活用し、改善を繰り返すことで、より強力な武器へと進化します。

特に、経験の浅いメンバーでも成果を出せるようにするためには、スクリプトの運用方法に工夫が必要です。

「軸となるスクリプト」と「FAQ」の組み合わせが最強の理由

営業現場は常に流動的で、顧客から想定外の質問が飛んでくることは日常茶飯事です。

すべての分岐を網羅した完璧なスクリプトを作ろうとすると、複雑になりすぎて誰も使いこなせません。

私の経験上、この『軸となるスクリプト』と『FAQ(よくある質問と回答集)』の組み合わせこそが、新人育成と成果の最大化を両立させる、最も現実的で強力な手法です。

軸となるスクリプトで会話の王道を学び、FAQで応用力を身につける。

この方法なら、営業担当者は守備範囲を広げながら、自信を持って顧客対応にあたることができます。

現場の声を反映させるスクリプト改善のサイクル

スクリプトやFAQは、定期的な見直しが不可欠です。

成功したトーク、うまくいった切り返し、顧客からよく聞かれる質問などを現場の担当者からヒアリングし、反映させていきましょう。

日々の営業活動で得られた「生きた情報」をチームの資産として蓄積し、改善のサイクルを回し続けることで、組織全体の営業力は着実に向上します。

録音ツールで実際の通話を分析するなど、客観的なデータに基づいた改善も非常に効果的なので、組織にあったやり方を確立させましょう。

テレアポだけじゃない?展示会リードを育成する追客の選択肢

ここまで電話での追客を中心に解説してきましたが、すべてのリードがすぐに電話でのアプローチを求めているわけではありません。

また、テレアポに割けるリソースが限られている企業も少なくないでしょう。

視野を広げ、複数の追客手法を組み合わせることが重要です。

メールマーケティングによるナーチャリング

すぐに商談化しない「中長期的な見込み客」に対しては、メールマーケティングが有効です。

定期的に役立つ情報(お役立ちコラム、導入事例、セミナー案内など)を提供し続けることで関係性を維持し、ニーズが顕在化したタイミングを逃さず捉えることができます。

これを「リードナーチャリング(見込み客育成)」と呼びますが、MAツールなどを活用して、ナーチャリングを自動化できるサービスも存在しています。

電話で「まだ検討段階です」と言われた相手をすぐに見込み顧客リストから外すのではなく、ナーチャリングの対象として丁寧にフォローアップしていくことが大切なのです。

テレアポ人材不足という現実と向き合う

「今時の若手営業マンはテレアポを嫌がる」という話をよく耳にします。

これは単なる世代論ではなく、働き方や価値観の変化の表れだと考えています。

なので、もしテレアポ人材の確保が難しいのであれば、Webマーケティングへのシフト、DMやリファラル営業の強化といった、組織全体での戦略転換も視野に入れるべきでしょう。

これは決して「逃げ」ではありません。

環境の変化に適応するための、極めて戦略的な一手だと私は考えています。

無理にテレアポを強いるのではなく、デジタルツールを活用したインサイドセールスやコンテンツマーケティング、リファラル営業など、多様なアプローチを検討すべき時期に来ているということです。

まとめ

展示会で獲得したリードは、企業の未来を担う貴重な資産です。

その価値を最大化するには、「とりあえずのお礼電話」から脱却し、目的意識を持った戦略的な追客が不可欠です。

今回ご紹介した5ステップの電話スクリプトは、そのための強力な武器となるでしょう。

しかし、何より大切なのは、スクリプトの根底にあるべき「相手の課題を深く理解し、その解決に貢献したい」という真摯な姿勢です。

これこそが、私の掲げる『本質的な営業活動』なのです。

この姿勢さえあれば、あなたの電話は単なる営業コールではなく、顧客にとって価値ある対話へと変わるはずです。

この記事でご紹介した手法を組み合わせながら、展示会の成果を最大化させていってください。


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