
フルコミッションという言葉をご存知でしょうか?フルコミッションとは「フルコミ」とも略される完全歩合制を意味する言葉です。
世の中にはフルコミッションで働ける人を募集している企業がたくさんあり、フルコミッションで働きたいというニーズも同時にあります。
今回はこのフルコミッションについて解説していきたいと思っています。
概要
フルコミッション(完全歩合制)の意味
フルコミッションとは完全歩合制を意味しています。完全歩合とは、出来高や実績に応じて報酬が支払われる給与形態を言います。
つまり、実績がゼロであれば収入もゼロで、実績が多ければその実績に比例して収入も増えていくという仕組みになります。よって、給与形態としては最もハイリスクハイリターンの仕組みと言われています。
しかし、その一方で、高収入の代表格とも言えるのがフルコミッションです。よって、稼ぎたい人にはとても人気な給与形態になります。
営業・セールスに自信がある方にとっては、売れることが当たり前になっているので、逆にフルコミッションのリスクはほぼ感じることがありません。
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フルコミッションの仕事
高い報酬が期待できるフルコミッションの仕事にはどんなものがあるのでしょうか?ここではフルコミッションの仕事をご紹介していくたいと思います。
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フルコミッションの営業
フルコミッションの営業はフルコミの中でも代表的な仕事です。フルコミッション営業の仕組みは、1件受注につき10,000円というような支払い制度になります。つまり受注が獲れなければ収入はゼロ円という事になります。
しかし、相対的にフルコミッションの報酬は高いことが多く、1件受注につき100,000円という仕事もあります。
例えば、ウォーターサーバーや電気代のコスト削減など「無料提供」「デメリット無し」の商材でも、1件の受注で50,000円~100,000円が支払われるのがフルコミッションの報酬感です。
これであれば1日1件の受注でも全然問題なく、50,000円を20日間契約すれば「50,000円×20日間=1,000,000円」の収入になります。
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フルコミッションのテレアポ
フルコミッションのテレアポという仕事もあります。コールセンターの運営会社が募集していることが多く、フルコミッションの中でも人気な仕事です。
仕事内容は、インバウンド対応やアウトバウンド対応など電話で行う業務なので基本的には内勤になります。
よって、見た目が派手な方や、外でする仕事は嫌という人に向いています。主な報酬形態は、受注1件につき10,000円、アポイント1件につき10,000円というような実績に応じた報酬体系になります。
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フルコミッションが多い業界
フルコミッション活用してる業界としては不動産や保険があげられます。不動産は高額な商材を扱う為、1件受注で数百万円の報酬になることもあります。中には月収で1,000万円を超えるのが不動産フルコミッションです。
保険もフルコミッションが多いことで有名な業界です。特に外資系の保険会社ではフルコミッションが当たり前になっています。その分、報酬も高くなる傾向にあり、年収で1,000万円を超えることがほとんどです。
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フルコミッションは違法!?
フルコミッションは完全出来高払いなので雇用する側からするととても都合の良い制度になります。
例えば、営業職を全員フルコミッションにしてしまえば、売れない営業員に対するストレスは無くなることでしょう。売れれば報酬を払うし、売れなければ報酬を払わないで済むからです。
しかし、労働者の保護を第一とする法律がそれを許しません。
出来高払いの保障給(労働基準法 第27条)
出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。
つまり、フルコミッションの労働契約は違法になるということを意味しています。では、フルコミッションで人を扱いたい場合にはどうすれば良いのでしょうか?
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業務委託契約を活用する
フルコミッションで人を扱うには業務委託契約を活用するしか方法はありません。業務委託契約とは、ビジネスパートナーとしての相対契約を意味します。
このような業務委託契約では雇用契約に該当しない為、フルコミッションの場合に良く活用されるスキームになります。
しかし、業務委託はあくまで外部パートナーになるので、「拘束力が弱い」「業務を拒否される」などの不都合を生じさせる可能性もあります。自社の戦略によって適切な雇用形態を選択することをおすすめします。
関連記事:フルコミッション制(完全歩合制)と業務委託の違い|その違法性は?
フルコミッションの副業
フルコミッションは完全出来高払いなので、副業としても取り組むことができます。実際に、フルコミッションで行える副業はたくさんあり、様々な業種・業態で募集しているます。
関連記事:フルコミッション副業の代表的な6種類を紹介|フルコミ営業の特徴
営業・セールス系が人気
フルコミッションの代表格と言えば営業系のビジネスです。これを副業で行うとなると土日や隙間時間で行うことになりますが、そのような取り組み方は現実的ではなく、ニーズも少ないです。
そこで、最近人気なフルコミ副業がリファラル営業です。リファラル営業とは「紹介営業」を意味する言葉で、副業解禁の流れで徐々に注目されてきています。
関連記事:フルコミッションの仕事って何?営業セールスや副業の代表例5選
リファラル営業の業務内容は”見込案件を紹介するだけ”なので隙間時間でも十分取り組むことができます。
ただ紹介するだけの業務内容ですが、商材によっては数十万円~数百万円の紹介報酬が支払われるケースもあります。
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フルコミッションの募集方法
フルコミッションに興味が出てきたところで、フルコミッションの募集方法について触れておきます。実際に、フルコミッションで働いてくれる人とはどうすれば出会えるのでしょうか?
一番手っ取り早いのは、個人事業主として活躍している人をヘッドハンティングすることです。個人事業主はフルコミが当たり前という感覚があるので、特別な説得が必要なく、話も早いです。
よって、個人事業主を狙ってフルコミッションの提案をしてみましょう。
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交流会に参加してみる
交流会には様々な事業主が参加しています。その中にはもちろん個人事業主がたくさんいます。交流会をきっかけに個人事業主と交流を持ち、時間を掛けてフルコミッションのご提案をしてみると良いかもしれません。
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募集サイトを利用してみる
フルコミッションを募集することができるサイトはいくつかあります。
代表的な募集サイトには「リファラル営業サイト」「代理店募集サイト」「フルコミ募集サイト」などがあります。サイト規模がまちまちなので、まずは問い合わせしてみると良いでしょう。
まとめ
フルコミッションはアイデア次第で様々な活用ができる制度ですが、営業系のニーズが高いのが特徴です。実際、「フルコミッションで働きたい」という人がいるから成り立つ仕組みでもあります。
フルコミッションという仕組み自体は双方にとってメリットがある仕組みですが、契約周りなど注意点もあります。きちんと調べた上で、ぜひ積極的にフルコミッションを検討してみましょう!