営業マンが持つべき心得
トップ営業マンが共通して大切にしている考え方のひとつに「三方よし」という考え方があります。
これは「お客様、会社、社会にとって有益な営業をする」という近江商人の考え方です。
単に売り上げを挙げるだけでは、会社が満足してもお客様は満足していないかもしれません。
会社の利益だけではなく、お客様の満足度や関係者のメリット、社会価値の創出などを考えたうえで行動する、それが大切なことなのです。
このような心得があるか無いかでは、営業戦略や必要となるスキルなども変化します。
それは自分自身への成長へとつながり、営業レベルの向上につながるのです。
営業マンの基本姿勢
モノが溢れている現代では、物不足の時代とは営業活動が全く異なります。
単純な経済学だけで成り立っていた時代は既に終了し、営業の仕事には不合理性が入り込んできたのです。
このような考え方を研究する行動経済学という学問があります。
行動経済学の第一人者と言えば、デューク大学教授のダン・アリエリーでしょう。
著書である「予想どおりに不合理」は行動経済学を学ぶ上で最適な本だと思います。
現代の営業を考えるうえで、顧客心理を無視することはできません。
営業マンの基本行動として「徹底的にお客様視点に立つ」という点は忘れていけないポイントになります。
お客様が求めているモノを理解して商品を提供することで、お客様の心を掴むことが必要なのです。
お客様の心を理解するためには、コミュニケーションを密に取ることが重要になります。
その過程を経ることで、お客様の心を動かす情報をベストなタイミングで発信することができるからです。
トップ営業マンのルール
売れる営業マンはどのように行動し、売上を伸ばしているのでしょうか?
共通の特徴として、まず勘がいいという点が挙げられます。
勘がいいといっても第六感が優れている訳ではなく、クライアントが抱えている不満や不安を素早く察知できるということです。
これはコミュニケーション能力とも言い換えることができます。
コミュニケーション能力と聞くと、「話が上手い」「口が達者」というイメージを持つ人がいますが、営業マンのコミュニケーション能力とは「聞き出す力」と「誘導する力」を意味します。
営業マンの基本行動は、お客様が抱えている不満や不便を解決することにあります。
中には、”解決したい課題”を自分ではっきりと認識できていないお客様も少なくありません。
優秀な営業マンは、会話を通じてその箇所を発見することができるのです。
こうした能力は自分で伸ばすことができます。
お客様の課題はパターン化されているため、自分でその解決パターンを蓄積していくことが重要なのです。
トップ営業マンに共通する習慣
トップ営業マンにはある習慣があると言われてます。
それは、必ず商談の目的(ゴール)を設定して、何回もそのシミュレーションしていることです。
商談のゴールを予め設定しておくことで、どのような局面があっても、そのゴールに行きつくように商談をコントロールすることができます。
顧客の話が道をそれることは、商談ではよく起こることです。
また、想定外の返答や、質問、悩みが飛び出すケースもあります。
そんな時に一流の営業マンであればいつでも軌道修正することができます。
売れている営業マンはこのような想定外のシチュエーションに出くわさないよう、周到な準備を行っています。
トップ営業マンは、予め設定したゴールに向けて、着実に話を進めていくコミュニケーション能力と営業スキルを持っているということになります。
お客様のことを第一に考える
優秀な営業マンが実践しているコツとして「お客様の為なら、ときには突き放す」ということがあります。
自社商品でお客様の課題が解決できないとわかった時には、無理に契約を結ばず、むしろこちらから断る勇気を持っています。
もちろんそれでは商品が売れませんが、その理由を論理的にしっかりと説明することができれば、お客様は「この営業マンは自分のことを本当に考えてくれている」と感じ、信頼するようになります。
お客様からの信頼を得るということは営業マンにとって一番重要なポイントで、目先の利益にはつながらずとも、将来の大きな成果につながる可能性を秘めています。
そんな売り方ができることも、優秀なできる営業マン共通の特徴と言えるでしょう。