目次
提案資料に盛り込むべき要素
資料に盛り込むべき要素は、
- 提案者の氏名や設立年など法人情報
- 提供先や製造元の企業情報
- 製品・サービスなどの商材情報
- 価格やプランなどの料金情報
- 電話番号やメアドなどお問合せ先情報
- 申し込み&契約フローなどの情報
などが基本的だと思います。
しかし、これらの要素をどのくらい盛り込むかは、
- 営業の進捗状況
- 取引相手との関係性
- セールスに費やした期間
などの諸条件によって変わってきます。
例えば、既に何度か取引している顧客に対して、会社概要を資料で説明することは、あまり意味がありません。
その場合には、本題である製品サービスの説明にページ数を割いた方が効果的だと思います。
また、新商品を初めて売り込む段階では、業界説明や一般常識的な情報も説明することが必要だと思います。
しかし、いよいよクロージングの段階になると、
- 料金(価格)はいくらか?
- 費用対コストはどうか?
- どのように課題解決できるか?
に的を絞った方が、見込客に刺さると思います。
このように営業の全体像を見ながら、
- それぞれの要素を
- どのような順番で
- どのくらい詳細に提示するか
を考えることが資料作成におけるキモと言えるでしょう。
提案資料は”つかみ”が大切
提案資料では冒頭のつかみが非常に大切なので、ここで押さえておきましょう。
最初の30秒で顧客の心を掴めなければ、そのプレゼンは失敗する確率が高くなります。
なぜかと言うと、人間はそんなに長い間、人の話を聞いていることができないからです。
特に、プレゼンのような小難しい話を聞くことは、とてもストレスを感じますし、集中力が持ちません。
なので、プレゼンでは結論、つまり顧客が抱えている課題を解決できることを、冒頭でズバッと提示するようにしましょう。
提案資料を使ったプレゼン方法
せっかく良いプレゼン資料を作成しても、プレゼンテーションのやり方が良くなければ、これまでの苦労が水の泡になってしまいます。
もし営業資料を使ったプレゼンをしようと思っているなら、大前提として、人数分の資料を紙で持参することが基本になります。
資料のサイズはA4の横長書式が基本ですが、見やすければ何でも構いません。
そして提案書に記載する文字(テキスト)は、極力少なくしましょう。
資料は文字を見せるものではなく、直感的に読み取ってもらうものです。
なので、文字などの説明は口頭でするのが基本で、テキストは少なければ少ないほど理想的といえます。
しかし、この資料は決して最初に渡してはいけません。
提案資料は、良くも悪くも独り歩きするものなので、相手に資料を渡してしまうと、思うようなプレゼンができなくなる可能性があります。
つまり、聴衆が資料ばかりを見てしまうのです。
とはいえ、資料が無ければ印象の残り方が違ってくるので、紙の資料はプレゼン後に配布することをオススメします。
もちろん、モニターやプロジェクターと紙を併用するハイブリッド型でも大丈夫ですが、聞き手の注意が散漫になるので、この辺りは相手を見ながら判断するようにしましょう。
提案プレゼンの始め方
プレゼンの始め方には、ある程度のセオリーがあります。
まず、簡単な会社案内や自己紹介をしてから本題に入ることが基本で、この時にプレゼンの要点もあらかじめ説明しておくと分かりやすいでしょう。
ハキハキとした話し方でゆっくりと、相手が資料をめくる様子を見ながらペースを合わせていくと、好印象になるはずです。
加えて、プレゼンの冒頭と終了時には、もう一度ポイントを整理して説明するようにします。
「今回のご提案のポイントは3つあります。1つ目が●●。2つ目が■■。3つ目が▲▲・・・」といった具合です。
ある程度長尺のプレゼンでは、最初の方で話した内容が終わる時には忘れられているケースもあるので、要点をまとめて伝えておくことで、相手に対しての念押しにもなります。
質問も想定しておく
営業プレゼンをすると、お客様から必ず質問がでてきます。
なので、「どんな質問をされそうか?」ということは事前に想定しておいた方が無難だと思います。
特に契約手続きや、料金支払いについては必ず出る質問と言えるので、そのような質問に対してはFAQ(想定問答集)ページを設けて事前に記載しておくという方法もあります。
そのようにしておくと、見込み顧客が社内稟議を出す際にも便利だと思います。
営業資料は常に改善&修正しよう!
プレゼン資料はプレゼンテーションの原稿になるだけではなく、ビジネス上の売り上げをつくるために重要な役割を担っています。
非常によく出来たプレゼン資料であれば、「見せるだけで契約が取れてしまう」という可能性もあるのです。
しかしどうしても、プレゼン資料の作成に対して、
- なんか難しそう…
- 作り方が分からない…
- 作るのがめんどくさい…
というネガティブなイメージを抱いているビジネスマンが多いようです。
しかし、現在はインターネットで様々なプレゼン資料のサンプルを見ることができたり、作成方法も無料公開されているので、苦手意識を抱いている人は、まずはそのような情報を参考にしてみましょう。
お客様の課題を解決しよう!
資料作成では、最初だけ外部に依頼して、後はそれを雛形(テンプレート)にして作成する方法でも良いと思います。
どのような方法をとっても、プレゼン資料は制作すること自体が目的ではありません。
大切なのは結果であり、「提案された商材によって自分(自社)の課題が解決できる」ということが、お客様にとって重要なポイントになります。
その基本がしっかりと押さえられている資料であれば、そこまで優れたデザインじゃなかったとしても、お客様の心を掴むことはできます。
しかし、それを実現するためには、資料を一度完成させたら終わりではなく、プレゼンを重ねるごとにブラッシュアップして、良いものに仕上げていくという手間を惜しまないことが必要になります。