注意が必要な嘘つき営業
セールスパーソンに限りませんが、世の中には嘘つきな人が一定数います。
ただ、そのような人には特徴があります。
まず、言っている最中にも新たな嘘を思いつくので、最初と最後で主張が食い違うことです。
自分の中に幹となる考え方がないので、主張がブレるのです。
その場しのぎの嘘に、さらに嘘を塗り重ねると、言っている本人ですら何のことかわからなくなるのです。
そして、ネットワークビジネスなどにありがちですが、商品の仕入れ先についてや、会社代表者の経歴、会社の沿革、本社所在地、会社の取引先など、普通であれば答えられる質問に回答できないケースは危険だと思います。
ビジネスモデルを理解できていない人がセールスしている状態なので、これでは何かトラブルが起こった時に対処することができません。
なので、購入する側として聞くべき項目は遠慮なく質問するようにしましょう。
嘘はトラブルの原因になる
誰でも理解できると思いますが、営業現場で嘘をついてまで商品を売ることは、絶対に良いことではありません。
セールスパーソンは、お客様に対して誠実であるべきなのです。
もちろん、嘘をつくことはトラブルの原因にもなり得ます。
例えば、訪問販売ではお客様が契約した後でもクーリングオフすることができます。
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html
もし、クーリングオフできることを伝えない場合は法令違反になるので注意が必要です。
とはいえ最も理想的なのは、自身の営業スキルを高めて、嘘をつかずにセールスすることです。
たとえ失注したとしても嘘ついて揉めるよりはマシだと考えましょう。
そして、嘘をついて仕事をすることは自分自身の生き方に関わってきます。
仕事は人生のほとんどを占める大事な要素です。
その仕事に対して信念がブレているようでは、決して良い生き方ができないでしょう。
徐々に仕事が苦痛になり、自己嫌悪に陥り、結果的に退職せざるを得ないかもしれません。
うつ状態になることも考えられます。
とはいえ、全く嘘をつかない営業活動も難しいのが事実です。
つまり、お客様をワクワクさせたり、興味を持ってもらうためには、多少なりとも大げさに表現したり、演出することも必要なのです。
ですが、やはり顧客を欺くような悪い嘘をつくのはオススメしません。
それは結局、自分自身の首を絞めることになるからです。
営業では嘘も方便
ここまで、営業パーソンは”嘘をつかない方が良い”ことをお伝えしてきました。
しかし、営業職とはその仕事の性質上、時には嘘をついてでもお客様の背中を押してあげる必要があります。
例えば、この商品を購入するとお客様の課題が解決できるという確信がある場合でも、「買うか?買わないか?」を決めるのは顧客自身です。
しかし営業の本質とは、相手の悩みや課題を解決する手助けをすることなのです。
この観点から言えば、先程のケースでは何としても顧客に商品を買わせるべきでしょう。
そんな時に便利な言葉が「嘘も方便」ということわざです。
これは「時には嘘も必要だよ」という意味の言葉で、営業現場で自分自身を正当化することができる言葉になります。
例えば、購入を迷っているお客様に
- 皆さん購入してますよ
- こんなに安いのは今だけですよ
- 購入した後でも、簡単に解約できますよ
などと多少の嘘をいう事は、迷っている顧客の背中を押してあげる言葉になります。
このようなアシストが営業現場では必要になります。
そのような意味では、「嘘も方便」が成り立つのが営業職という仕事でしょう。