使ってはいけないキラーフレーズ
ここまでキラーフレーズの使い方やテクニックについて解説してきましたが、絶対に使ってはいけないやり方もありますので、ここで解説しておきたいと思います。
絶対に使ってはいけないキラーフレーズとは、曖昧なキーワードです。
例えば「~だと思います」という言葉が代表的な曖昧ワードになります。
このような曖昧な言葉を聞くと、お客様は「本当に大丈夫か?」と不安になってしまうものです。
なので、「絶対に喜んでいただける自信があるので、一回ご利用くださいませんか?」というような強気のクロージングを心掛けましょう。
キラーフレーズを効果的に使おう!
営業テクニックを駆使すると、キラーフレーズの効果も抜群に上がっていきます。
例えば結婚式の見積もり依頼を出すと、想定よりも予算額が大きくなってしまうケースがほとんどですよね。
そんな時にはあらかじめ予算額の目安を聞いたり、伝えておくことが重要だと思います。
これはアンカーリング効果と言われる営業テクニックで、予算が曖昧な商材ほど効果的になります。
結婚式というイベントは、ほとんどのケースで一生に一度の買い物となります。
なので、その予算感について分からない人が多いのです。
よって、予算感を聞かずにいきなり「合計300万円です」「合計500万円です」と言えば、お客様は引いてしまうかも知れません。
このような高額商材の見積依頼を受けた際には、事前に予算感を聞いてみたり、「ほとんどのお客様は300万円~400万円くらいに収まっていますよ。」と一言添えるだけでアンカーリング効果が働くので、心の準備が違ってきます。
その上で少し高めの予算を提示するのです。
ここがセールスのポイントです。
「ほとんどのお客様は300万円~400万円くらいに収まっていますよ。」とアンカーリングした上で400万円の予算を提示すれば、「お客様は少し高い…」と感じるはずです。
ここですかさず「この金額はMAXの金額なので、ここからいらないのを削っていきましょう!」と提案するのです。
まさにこれがキラーフレーズになります。
お客様はアンカーリングによって300万円~400万円になっているので、基本的には自分にとって都合の良い300万円という数字を頭の中でインプットします。
その上で400万円の予算を提示されれば、高いと思うのは当然ですよね。
しかし、そこから予算を削っていくことを明言すれば、最終的な着地金額は350万円ほどになるはずです。
このような営業シナリオ(ストーリー)を組み立てた上で、「おふたりの幸せな未来のために、ぜひお手伝いさせてください!」と伝えましょう。
ここでのキラーワードは「おふたりの幸せ」です。
結婚式という一人では決断しにくいイベントの特性を活かして、「おふたりの幸せ」というキーワードをチョイスするのです。
このような仕掛けによって、有利にセールスすることができるはずです。
キラーフレーズはプレゼンでも使える
キラーフレーズは社内会議ではもちろん、クライアント向けのプレゼンテーションでも使うことができます。
自分の話に聞き手が興味を持ってくれるか否かは、冒頭のたった5秒で決まると言われてます。
具体的なプレゼンノウハウが知りたい人は下の記事をご覧ください。
スピーチで思うように聞き手を引き込めないと悩んでいる人は、もしかしたらプレゼンの冒頭で失敗しているかもしれません。
それでは、プレゼンの冒頭部分はどのように始めればいいのでしょうか?
つかみのキラーフレーズとしては、「は・ほ・ふ」の3つの始まりを覚えておくと便利です。
1つ目の「は」は、ハッとさせるという意味です。
つまり、聞き手を驚かせるようなつかみで始めることを言います。
例えば、「私は入社してからずっとこの会社が嫌いでした…」などと最初に言えばインパクトが大きいですよね?
人は思いがけない言葉を耳にすると「えッ!?」と驚くものです。
大切なのは、早々と結論を伝えてしまわないこと。
あえて先延ばしにすることで、期待感をもって傾聴してくれるようになります。
2つ目の「ほ」は、ホッとさせることです。
この場合、思わず聞き手がにっこりするようなつかみで始めます。
例えば、「今すぐ3歳の子が待つ自宅へ逃げ帰りたいほど緊張しています!」などと最初に言ってみましょう。
人前に立って緊張しないという人は少ないですし、そんな時は思い切って言葉にすると逆に落ち着くケースもあります。
これは人によっては精神安定剤の効果をもたらしますので、オススメできます。
3つ目の「ふ」は、ふと考えさせることです。
この場合、聞き手が一瞬考えるようなつかみで始めます。
例えば、「一人だけ夢を叶えてあげられるとしたら、誰の夢を叶えたいですか?」などと最初に問いかけてみます。
すると、聞き手はあなたと一緒になって答えを考え始めます。
このような質問形式にすることで、相手は考えながらあなたの話を聞いてくれることでしょう。
キラーフレーズの「具体例」を紹介!
ここでは、仕事でも営業でも実践的に使えるキラーフレーズの具体例を4つご紹介します。
1つ目は「私にお任せください」です。
お客様にとっては「契約(購買)したから終わり」という訳では無くて、契約後のアフターフォローやサポートを期待されるケースが少なくありません。
特にBtoB(法人向け)商材であればその傾向は顕著になります。
この言葉はそういった不安感を抱えている人への後押しになり得ます。
2つ目は「高品質な商品なので、他社製品と比較してみてください。」です。
日本人は特に品質を重視する傾向があります。
そのため、迷っている人にこの言葉を伝えると、「自社製品に自信を持っているんだな」と思ってもらえるでしょう。
3つ目は「迅速に対応いたします!」です。
すぐに対応できるということは、仕事を早く遂行する力を持っているということです。
そのため、仕事の進捗具合を心配している人に信頼してもらえるでしょう。
4つ目は「必ずご期待に添えると確信しています!」です。
提供されるサービスや商品がコストに見合うかは重要な点です。
この言葉で、コスパを重視する人に自信を伝えることができます。
まとめ
キラーフレーズをどう使うかは現場の営業マン次第だと思いますが、都合よく利用しようとして「誇大表現」したり、「嘘や偽り」を伝えることは絶対にやめましょう。
営業活動とは、お客様との信頼関係で成り立っているものです。
この信頼関係を壊す言動や行動を絶対にやってはいけません。
キラーフレーズといっても“自分ができる範囲の最大限の誠実さ”を提案するようにしましょう。
この記事でご紹介したキラーフレーズは営業テクニックの一つですが、このような営業テクニックを知りたい人は下の記事もご覧ください。