陳列を工夫しよう!
マーケティングが成功して、お店の中にお客様が入ってきた場合、次にやるべきことはセールスになります。
一般的に、販売員が積極的に声掛けして、お客様にセールスすることはやらないので、ここでお伝えしている「セールス」とは、あくまでもお客様が自発的に購買する仕組みのことをいいます。
例えば陳列を工夫するだけでもお客様の購買意欲は高まります。
店内に入ってお目当ての商品を探そうとしても、なかなか見つからないとお客様はお店から出て行ってしまいます。
なので、陳列は「大分類⇒中分類⇒小分類」とカテゴリー分けすることが大切なのです。
例えば「ラーメン」という大分類があった場合、その中には「袋麺」と「カップ麺」という中分類がありますよね。
そして中分類の中には、「カップヌードル」「スーパーカップ」「どん兵衛」などの小分類が出てきます。
このように、パっと見でわかるようにグルーピングしておくと、お客様はストレスを感じません。
他にも様々なグルーピング方法があります。
- サイズごとに分ける
- 色ごとに分ける
- メーカーごとに分ける
- ブランドごとに分ける
- 素材ごとに分ける
- 型番ごとに分ける
- 価格ごとに分ける
- 機能ごとに分ける
商品の分類方法にはある程度のセオリーがありますが、「こうすれば絶対正しい」というものは無いので、色々と変えてみることをお勧めします。
その時の判断材料としては、お客様の声を大切にしましょう。
店舗運営をしていると、必ずと言っていいほどお客様から商品の場所を聞かれるはずです。
それはつまり「顧客の本音=商品の場所が分かりづらい」なので、その声を基にして売り場を改善していきましょう。
顧客の本音は必ず記録する癖をつけて、スタッフ全員で内容を共有することがおすすめです。
商品数は多すぎてもダメ
初めて店舗を運営する人は「商品数が多いほど良い」と思いがちですが、実はそんなことありません。
商品数が多すぎると、お客様は迷ってしまうので、逆に選ぶのが面倒に感じてしまうのです。
例えば、あなたがペットボトルのお茶を買いにコンビニエンスストアに入った時、そのコンビニには20種類のお茶が置いてあったとします。
それを見た時、きっとあなたは「多すぎてよくわかんないな…」という感想を抱くはずです。
この現象には様々な論文が発表されていて、米コロンビア大学のビジネススクールでは「選択肢は5~9が最適」と結論付けています。
これは「7つ」という商品数を軸にして「±2」の範囲内に収めるということです。
人が主体的に選ぶ場合、「7±2」の範囲内でなければ、逆に迷いが生じるので購買に至る確率が減ってしまうのです。
もちろん4つ以下の商品数でも、同じく購買意欲は減ってしまいます。
例えば、お茶を買いに入ったコンビニエンスストアに、ペットボトルのお茶が1種類しか置いてなかった場合、あまりに選択肢が少ないので「ちょっと別のお店に行ってみようかな…」と考える人は多いはずです。
なので、もし商品棚にある程度置けるのであれば、同一カテゴリーの商品を「7±2」の範囲内で置くようにしましょう。
店舗内を回遊させる
これは一般論ですが、店舗の回遊時間が長ければ長いほど、購買に至る確率は高くなっていきます。
店舗の回遊時間が長いということは、レイアウトが見やすくて、購買意欲をそそられることになるからです。
もし店舗内の陳列を考える場合、ゾーニングを前提に考えていきましょう。
ゾーニングとは、ある空間を用途に応じて分けることを言います。
スーパーマーケットをイメージしてもらえると、野菜売り場があったり、お肉売り場、スイーツ売り場、お酒売り場、お菓子売り場など、様々なジャンルごとに分けられていますよね。
このようなやり方をゾーニングと言いますが、これを計画する場合には、お客様の興味関心が途切れずに、最後まで一筆書きで辿っていけるルートをイメージすることが前提になります。
それをやることで、ついで買いが起こったり、無駄な買い物もしてくれるので、購買意欲が最大化されるのです。