私がいつも思いますことは、商売に難しい理屈はいらないということです。
商売の基本とは「相手に喜んでもらう」というシンプルな行動原理だと思います。
相手が喜んでくれれば、その対価が貰えるので、とにかくお客様第一で考えれば良いと思います。
「この社員から買いたい」「この店が好きだ」というお客様を何人作るかが商いの極意なのです。
これは「ファンを増やす」ということだと思います。
ファンを増やせば増やすほどビジネスは拡大するので、ビジネスパーソンは覚えておきましょう。
一人一人のお客様を大切にする。
「遠くから来店してくれたり、たくさんあるお店から選んでくれたことに感謝するべきだ」と川野トモは語っています。
それと同時に、一生懸命働いてくれる社員にも感謝しましょう。
お客様は店全体をトータルで評価しています。
たとえ自分一人の接客が良かったとしても、お店の雰囲気が暗い、レジ打ちの態度が悪い、商品の陳列が雑、などのマイナス要因があれば、それを含めてお客様は判断します。
強いお店を作るためには「店舗単位でのサービス向上」を心掛けましょう。
店の社員一人一人に「新しいお客様を創るのだ」という心構えがあってこそ、初めて売上に貢献していくのです。
せっかく来店したお客様を「その場限りのお客様」と見てはいけません。
店舗経営とは「売る人と買う人との交流である」と心得ましょう。
多くの皆さんの仕事は、全くと言って良いくらいお客様の方に向いていないのです。
社長や上司の方を向くのではなく、お客様の方へ顔を向けましょう。
このような基本ができていないから、顧客ニーズがわからなかったり、商売がうまくいかないのだと思います。
会社の利益というのは貢献の尺度であり、お役立ち料なのです。
会社の利益が多いということは、お客様にたくさん喜ばれたということです。
このような考え方になれば、売上&利益を追うのも悪くありませんよね。
お客様が不満を持ったとしても、不満を口に出し表明してくれるお客様は、不満を持つお客様全体のわずか4%だと言われ、後の96%のお客様は、何も言わないで黙って去っていく。
とあるクレームの裏には、たくさんのクレーム予備軍が隠れているということです。
経営者はこの事実を自覚するべきだと思います。
創業時というのは、「資金はない」「売れ筋商品はない」「お客様はなかなか信用してくれない」「人材は乏しい」というないない尽くしの中から、悪戦苦闘してここまでやってきたのです。
できない言い訳をするのは簡単ですが、それをしても全く意味がありません。
「どうすれば改善できるのか?」という前向き思考を持ちましょう。
売れ筋は常に変化し、人も老います。
ビジネス環境は変化するので、現状に満足してあぐらをかいてはいけません。
ビジネスが「順風満帆」だと思った時こそ気を引き締めましょう。