一善言(いちぜんげん)を聞く
これはつまり「座右の銘を持ちましょう!」という格言です。
自分の心の支えとなる言葉は、人生を歩むための道しるべになるはずです。
まだ座右の銘が決まっていない人は、ぜひ下の記事をご覧ください。
倹なる者の貧にして余りあり
求めるから不足するのです。
欲しい欲しいと思うと、いつまで経ってもその欲望が消えることはありません。
そうではなくて、他人に与えるようにしましょう。
それを推奨しているのがイエス・キリストです。
この考え方はキリスト教にも通じるので、気になる人は下の記事をチェックしてみてください。
人心に、一部の真鼓吹(しんこすい)あり
真鼓吹とは「立派で完全な音」のことを指します。
つまり自然界に存在する音のことを言っているのです。
現代人はとても忙しいですが、自然の音に耳を傾ける余裕を持った方がいいと諭しているのです。
直にして、矯(きょう)に過ぎず
真面目でまっすぐなことを「直」と言って、矯は弓を引いて矢をまっすぐ放つことを言います。
この名言が言いたいのは、「何事もほどほどに」ということです。
たとえ正しいことであっても、度を超すのはやめたほうがいいでしょう。
死を起して生を回(かえ)す
死を意識することで、人生が充実していくのです。
そういった意味では「死を覚悟する」というのは、前向きな考え方のように思えます。
動処(どうしょ)に静にし得来たり
動処とは騒がしいところを言います。
そして「静にし得来たり」とは、心安らかに過ごせるようになったことを意味しています。
つまり「騒がしい場所にいたとしても、自分は心安らかに過ごすことができるようになった」と言っているのです。
これは物理的な騒がしさもそうですが、イライラしたり、プレッシャーを感じて心が騒がしく思える場合も含まれています。
そのような緊張する場面でも、心静かに過ごせるほど強い人なのです。
人の小過を責めず
人間は過ちを犯す生き物ですが、小さな過ちであれば咎めてはいけないという意味の名言です。
揚げ足を取るようにチクチクと言い続けることは、あまり得策ではありません。
清を濁(だく)に寓(ぐう)す
寓すは、そこに住むとか、留まるという意味の言葉です。
この言葉が伝えたいのは「たとえ自分が皆より優れていたとしても、それを隠して、劣っているようにした方が良い」ということです。
己の長を以って、人の短を形(あらわ)すことなかれ
この言葉は「自分は優秀だと勘違いをして、他人の弱点や失敗を指摘してはいけない」という意味です。
そうではなくて、人の長所を見つけて、それを褒めるようにすれば、お互い成長できるのです。
徳は才の主にして、才は徳の奴なり
徳とは、人を思いやる心のことを言います。
つまり人を愛する気持ちを持った人は、才能に恵まれますが、優れた才能だけを持って、人を思いやる心がない人はダメだと言っているのです。
菜根譚は間違いなく名著!
菜根譚が書かれた中国明(みん)王朝は、1368年~1644年の頃に栄えました。
このような古典が、今もなお読み継がれているのは、それなりの理由があるはずです。
つまり言いたいのは、菜根譚の内容は普遍的であり、素晴らしい内容であることに疑いの余地がないということです。
きっとあなたの人生に役立つ名言ばかりなので、ぜひこの中から座右の銘になる言葉を見つけてください。