不遜な言い方かもしれないが、減収減益決算になってぼくは逆にホッとした。
これは上場後初の「減収減益」決算になった時の言葉です。
フリースが爆発的なヒットになったので、ある意味では決算がバブル化していたそうです。
正常の”成長”ではなく”膨張”に近い決算だったので、それが正常に戻ってホッとしたということです。
増収増益が続いて有頂天になるのではなく、その理由をきちんと把握することが経営者には求められるのだと思います。
会社というのは、何も努力せず、何の施策も打たず、危機感を持たずに放っておいたらつぶれる、と考えている。
何もしないということは”現状維持”なので、「会社は現状維持だと倒産する」ということです。
資本主義において現状維持は相対的に”衰退”を意味するので、いずれ会社は潰れてしまうのです。
危機、つまりリスクを裏返すとプロフィット、要するに利益に通じる。
会社経営では、危機は利益と同義語なのだ。
これは百戦錬磨の経営者ならではの名言ですよね。
柳井正は「危機と聞くとどうしても”不安”と同一視してしまう人がいる」と言っていますが、危機感を”不安”と勘違いしていたら会社経営はできないそうです。
つまり「ピンチはチャンス」という言葉通りですね。
常に自分たちがやっていることが間違っているのではないかと問いかけながら、一切他人に甘えることなく経営していかなくてはならない。
稀に他人へ頼り切っている経営者を見かけます。
- ウチの会社の顧問に紹介してもらおう!
- ウチの会社の投資家の人脈を活用しよう!
- 有力な販売代理店がいるから大丈夫!
もちろんこれらは素晴らしい話なのですが、経営者はそれに頼り切ってはいけません。
事業とは「あくまでも自分の手で切り開かなければいけない」と考えています。
ユニクロは、低価格をやめます。
これは2004年に全国の新聞で宣言したキャッチコピーです。
ユニクロは上質なカジュアルウェアを最低価格で提供しようと考えていましたが、それによって「ユニクロは安物」という間違った認識が広がってしまったそうです。
なので、これまでよりもさらに品質を上げて、価格を上げていく戦略に舵を切ったのですが、価格を下げる努力をやめたわけではありません。
考え方としては、「まず第一優先に品質を求めて、それに見合う最低価格を設定する」ということになります。
一般的な小売業では「まず販売価格(=欲しい売上や利益)を決めて、それに見合う範囲の原材料でまかなう」というやり方なので、全く逆のアプローチですよね。
なので、このキャッチコピーの裏側には「絶対に良い商品を売るので、ぜひ買ってください!」というユニクロの自信が隠れているのです。
スキニージーンズでは成功したのだが、その次に出したワイドジーンズでは失敗した。
一流の経営者と呼ばれている柳井正でも、ビジネスの勝率は”一勝九敗”だそうです。
そのことを本にまとめているので、もしよければご覧ください。
サラリーマンではなく、自分自身で考え行動する自律・自立型の社員(ビジネスマン)を会社内で育成しなければ会社は成長しない。
これは多くの経営者が語っていることです。
社員全員が当事者意識を持って、まるで個人商店主のように振る舞うのが理想的だそうです。
それを仕組み化したのが、京セラ創業者の稲盛和夫が考案したアメーバ経営です。
アメーバ経営について知りたい人は下の記事をご覧ください。
ユニクロの商品が売れたとしても、たまたま「低価格だから売れた」というのであれば将来性は全くない。
ユニクロが品質を求める理由が、この言葉に凝縮されています。
「品質が悪くて、ただ”安い”だけの商品を売ることは楽しくない」と柳井正は語っています。
本来、仕事というのは自分で作り出していくべきものである。
柳井正は「指示待ちのサラリーマンが多すぎる」と危惧しています。
この金言の通り、自ら率先して取り組んだり、自ら創造するのが”本当の仕事(=価値)”なので、単なる作業をしている人は考え方を改めるべきだと思います。
仕事はやればやるほどいろんな発見があり、仕事の目的である「顧客のため」にやるべきことが山ほど出てくるものなのだ。
これは「仕事が楽しい!」と言える状態だと思います。
このような働き方を目指しましょう!