社会は人間が構成しているから人間が中心である。
これは出光佐三の人生哲学であり、経営哲学でもあります。
出光佐三は、この言葉を一生涯のポリシーにしていたそうです。
「愛情」をテーマにしている出光佐三らしい名言ですよね。
資本は人なり、資本は金なり。
この2つは似た言葉なので「企業経営に必要な資源のこと」と捉える人は多いはずです。
しかしその真意は「両方とも(別々に)企業経営に必要な資本」という意味なのです。
出光佐三は「ヒト」を大切にする経営者なので、ヒトとカネは全く別軸で考えて、両者をはっきり区別していたそうです。
単なる「ヒト・モノ・カネ」という話ではないのです。
金儲けに走らずに商人の使命を果たし、それの「報酬」という考え方が、日本人の利益の考え方なんだよ。
企業を存続させるためには利益が必要ですが、利益は企業生存のための前提であって、決して目的とは言えません。
出光佐三の言う『企業の目的』とは、商人としての使命を果たすことだそうです。
それはつまり『顧客への貢献であり、ひいては社会へ貢献すること』になります。
「海賊と呼ばれた男」の経営哲学
ここまで出光興産創業者『出光佐三』の名言集をご紹介してきました。
出光佐三は「海賊と呼ばれた男」を見る限り、かなり強引な人物だと思っていましたが、実際には愛情溢れる経営者みたいですね。
「海賊と呼ばれた男」は出光佐三の半生を描いたベストセラー小説ですが、とても面白いので、まだ読んでない人はぜひ読んでみてください。
出光佐三は「ヒト」を愛する経営者なので、人材育成に力を入れていました。
人間を自由に働かせて、失敗しても怒らず、時間をかけて育てていくと、立派な強い個人が出来上がるそうです。
そのような個人が集まった組織が、少数精鋭の『出光』という企業だと語っています。
ところが今の経営者は「経営学に頼った経営をやっている」と出光佐三は憂いていました。
そのような様子を「経営学の実験室」と揶揄したのです。
「企業の本質は人である」という出光佐三の言葉は、いつの時代でも通用する経営哲学だと思います。
このような経営哲学が知りたい人は、有名CEOの名言集もご覧ください。