今しばらく心を修羅にして、飛天の剣を振るって欲しい。
<桂小五郎>
これは桂小五郎が、剣心に投げかけた言葉です。
たとえ人を殺すのが犯罪だったとしても、「時代を変えるために必要だ」と言われれば、ケースバイケースで正義になるのかもしれません。
明治維新という変革の時代だからこそ、各人それぞれの正義があったのです。
こんな血で血を洗う修羅共が蠢くこの現世こそ、地獄と呼ぶにふさわしくないか?
<志々雄真実>
これは志々雄真実が「明治維新」という時代を表現した名言です。
混沌としているカオスな状態が伝わってきますよね。
まさに戦国時代と同じだと思います。
活人剣を振るう者は、いかなる敗北も許されない。
<緋村剣心>
活人剣とは「自分自身」と「守ろうとする人」の二つの命を守るための剣術です。
剣心はその教えを弥彦に問いたのです。
やがて剣術は「術」を教えるものから「道」を説くものに形を変えながら、これからの時代に続いていくんじゃないかって思うの…
<神谷薫>
新渡戸稲造が「武士道」という名著を残しましたよね。
まさにこの名言と同じように、剣術は精神論に進化していったのです。
そのための道は前にしか、前にしか拓かれないんだ。
<明神弥彦>
何事も前進するしかありません。
後ろを振り返っても無駄なので、前に進むしかないのです。
俺が刀を振るうのは、俺の正義のためだけだ。
<斎藤一>
新撰組唯一の生き残りである斎藤一は、独自の哲学を持っています。
それは「自分だけを信じ、自分の信念を貫く」ということです。
明治維新のような動乱の時代には、このような強い精神力が必要なのでしょう。
ただ生きるだけなら家畜同然。
誇りも尊厳も必要ないからな。
<斎藤一>
人生とは何でしょうか?
目的を持って生きているでしょうか?
ほとんどの人が、人生の目的など持っていないはずです。
そのような生き方を、斎藤一は「家畜同然」と表現しているのです。
あんたのような人間は俺の部下に要らない。
孤高の人間はいづれ組織破綻のカギになる。
<志々雄真実>
これは志々雄真実が、御庭番衆の御頭「四乃森蒼紫」に言った言葉です。
蒼紫が優秀な人間だと理解した上で、自分の手には負えないので、対等な同盟関係を提案したのです。
この考え方はビジネスパーソンにとっても、学ぶべき部分が多いと思います。
全ての戦いの中で、お前が感じた全てを、渾身の一撃に込めて撃てばそれでいい。
<緋村剣心>
とにかく全力を尽くすことです。
手抜きなどしてはいけないのです。
守られてばかりいたらもう、これ以上強くなれない。
<明神弥彦>
これは弥彦の覚悟を言い表した名言だと思います。
成長するためには、リスクを負って戦わなければいけません。
常に成長することを望みましょう!
死んだ者が望むのは、仇討ちではなく、生きている者の幸福でござる。
<緋村剣心>
命のやり取りをしていた維新志士らしい名言ですよね。
日本の将来を憂いて、命をかけた人達も、きっと同じだったはずです。
悔いの無い人生を送りましょう。
まとめ
ここまで「るろうに剣心」の名言集を解説してきました。
るろうに剣心には「緋村剣心」を始めとして、魅力的なキャラクターがたくさん出てくるので、セリフも魅力的ですよね。
明治維新という動乱期なので、各人にはそれぞれ信じる道があり、「どれが正義で、どれが悪か?」という見当もつかない時代だったはずです。
さらに廃刀令が出たことも見逃せません。
侍が瀕死の状態だったにもかかわらず、生き方を変えられない剣心や志々雄真実の姿は、痛々しくも感じるほどです。
それは剣心が志々雄真実に言った名台詞にも表れています。
こんなに楽しいのは幕末以来だが、この先、国盗りが控えているんでな…、これ以上遊んでやる時間はねえ…
恐らく作者の和月伸宏 先生も、幕末に生きた武士は「時代の被害者」だったことを伝えたかったのでしょう。
そのような視点で見ると、「るろうに剣心」という作品の奥深さに気付くはずです。
まだ読んでない人はもちろんですが、もう一度見直したい人も、ぜひコミックスをご覧ください。