PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)を理解する
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)とは、四象限マトリックスのことです。
自社が取り扱っている製品サービスをマトリックスにはめ込むことによって、商材ごとの現状を評価し、意思決定するために使われています。
PPMを活用することで、
- そのプロダクトは育成するべきなのか?
- そのプロダクトは保持すべきなのか?
- そのプロダクトは収穫すべきなのか?
- そのプロダクトは撤退すべきなのか?
という経営判断ができるようになります。
ここで一つずつ解説していきたいと思います。
「金のなる木」とは?
「金のなる木」とは、自社にとって最も優良な顧客のことを言います。
安定して売上利益を自社にもたらしてくれて、まさに言葉通り「金のなる木」なのです。
このようなお客様とは末永く取引ができるように継続的なフォローアップを実施して、顧客満足度を高めなければいけません。
ここで得た資金を「問題児」に投入し「花形」の事業に育てていくのです。
「問題児」とは?
取引はありますが、自社の売上に対しての貢献度が低い顧客のことを言います。
問題児はポテンシャルがあるので、まずはサービス提供の中身を見直してみて、原価を減らすなど努力することが必要です。
問題児から脱却してもらうためには、とにかく自社に対する売上貢献度を高くしなければいけません。
そのためにできることを色々と考えてみましょう。
「花形」の顧客とは?
花形のお客様は、取引関係が拡大しつつあり、自社への売上貢献度も高まっている顧客を言います。
しかし「金のなる木」ほどの信頼関係が構築できていないので、ふとしたことで競合他社に鞍替えしたり、取引停止になるリスクを抱えているお客様なのです。
このような顧客に対しては、とにかく信頼関係の構築に専念すべきだと思います。
そしていかに早く「金のなる木」になってもらうかが重要なのです。
「負け犬」の顧客とは?
過去に取引があったものの、現在は取引高が少なく、自社への貢献度も低いお客様のことを言います。
このお客様は、顧客ニーズと自社が提供する製品サービスとの間にギャップ(乖離)があるはずなので、顧客ニーズに合った商材が提供できるかを判断しなければいけません。
その判断によっては、この顧客から撤退することも視野に入れる必要があります。
ポイントは「負け犬」が「問題児」になれるかどうかです。
もし「問題児」に慣れないと判断した場合、取引解除するのが賢明でしょう。