クレーム発生時の対処方法を解説!
ここからは、トラブルが発生したときの対処法を具体的に解説していきたいと思います。
商品サービスを購入していただいたお客様に何らかのトラブルが発生して、それがクレームに発展したと想定します。
その場合はお客様に謝罪することになりますが、謝罪する場合はとにかく初動が重要になります。
お客様からのクレームは基本的に担当者である営業マンにくると思いますが、そこでの対応を誤ったり、トラブルが起きたことすら知らなかった場合、火に油を注ぐことにもなりかねません。
この時の対応次第では「自分達は見下されている」という風にお客様が勘違いするケースもあるので、現場の営業マンはきちんと対応方法を理解しておきましょう。
まずお客様がクレームを言ってきた場合、それに対してはある程度の期待値があるはずです。
例えば「なぜこの問題が起こったのか?」「保証はどうしてくれるのか?」などのことです。
それらは大きく分けると下記3つに集約されていきます。
- 現状把握
- 原因究明
- 改善提案
①現状を把握する
現状把握とは、「今何が起こっているのか?」ということを確認するフェーズです。
お客様自身も「もしかしたら自分の間違いなのかもしれない…」と心の中では疑心暗鬼になっている可能性があるので、このフェーズではあまり強く言ってこないはずです。
なので、現状把握の段階では「現在調査中です。」という回答に留めるのが無難だと思います。
営業マンの憶測でモノを言ったり、自分の推測を伝えてしまうと、もし間違っていた場合、問題解決が長期化してしまう可能性もあります。
なので、このフェーズで重要なことは「事実だけを伝える」ということなのです。
とはいっても、緊急性のあるトラブルもあるはずです。
例えば、「大きなアラーム音が鳴り続けている」「子供がおもちゃを誤飲した」などのケースです。
このような場合には、マニュアルに沿った対処法を伝えることも大切です。
緊急性がある場合にはお客様も焦っているので、下手に待たせると影響が大きくなってしまいます。
この辺りはケースバイケースの対応が求められると思います。
➁原因を究明する
原因の究明は、お客様に安心感を与える上で非常に重要なフェーズとなります。
「なぜ起こったのか?」という原因がわからなければ、お客様はいつまでたっても安心できません。
その問題の根本原因を知るためには、時系列でその経緯を整理整頓していくべきだと思います。
本質的な問題にたどり着くためには、
- 何が問題だったのか?
- なぜそれが起きたのか?
- なぜ防げなかったのか?
という「Why(なぜ)?」を徹底的に追求しましょう。
➂改善提案する
現状が把握できて、原因がはっきりした場合、お客様に対して連絡をすることになると思います。
その時には、再発防止策も一緒に提示しましょう。
何が起こったか原因究明できたとしても、それがまた起きる可能性があれば、お客様は不安で仕方ありません。
しかしここで注意すべきことは、「トラブルを二度と起こさないことを約束するのは絶対に避ける」ということです。
例えば、提供した商品が壊れたのであれば「商品が壊れないようにする」というのは再発防止策になりません。
お客様は当然このような要求をしてくるかもしれませんが、それは現実的に無理なので、あくまでも「トラブルが起こった時にすぐ対処できる体制を整える」とか「トラブルが起こった時の影響を最小限にする」ような提示に留めましょう。
もしヒューマンエラー(人為的なミス)が原因なのであれば、業務フローを改善することや、業務フローを自動化するなどの再発防止策が良いでしょう。
この考え方を間違ってしまうと、後々大問題に発展する可能性があります。
またトラブルになった時に「あの時に二度と問題を起こさないと約束しただろ!」とお客様から言われないようにすることが大切です。
その上で、再発防止策は5W1Hのカタチでお客様に提出しましょう。
5W1Hは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の頭文字をとった言葉ですが、このような伝え方をすればお客様は内容を理解しやすくなります。
謝罪する時に重要なことは「伝える」ことではなくて、「理解してもらう」ことです。
相手に伝わらないと謝罪にならないので、お客様が理解できるような伝え方を心掛けましょう。