目次
代理店の種類を徹底解説!
代理店は役割によって様々な種類が存在しています。
ここでは、代表的な代理店制度5種類について解説していきたいと思います。
これから代理店展開する人はもちろんですが、代理店担当者の人も是非ご覧ください。
総代理店とは?
総代理店とは、代理店を束ねる役割を担った”親”代理店といえます。
総代理店が存在する理由はメーカー(代理店本部)の都合によるものです。
メーカーが製品開発や研究などに集中したい場合、営業活動までは手が回らないケースが散見されます。
しかし、製品は良質なので「販売促進すれば売れる!」という場合に総代理店の出番となるのです。
本部が特定の会社を総代理店として指名し、代理店募集を含めたプロモーション全般をその会社に一任します。
このように役割分担することで、お互いの事業シナジーを最大化できる施策が総代理店制度になります。
取次店とは?
取次店は先程も少し触れましたが、商材の取次を役割とする代理店の仕組みになります。
具体例としては『宅急便の取次店』などが挙げられます。
町中には宅急便の集荷場があると思いますが、その商圏は店舗の周辺しかなく、何キロも離れた顧客の獲得は現実的に難しいはずです。
しかしこのような悩みは、取次店というスキームを活用すれば解決できます。
店舗がカバーしきれないエリアの個人・法人(コンビニエンスストア、酒屋、電気屋など)と取次店契約して、顧客からの申込みと、料金の回収を依頼するのです。
実際にそのような仕組みでコンビニエンスストアは荷物を取次していますよね。
その荷物を本部が車で回収して、取次マージンを差し引いた料金も回収します。
このような仕組みにすれば商圏が広げられることになるので、営業強化にも繋がっていきます。
また、取次店側にとっても収益機会が増えることと、店舗への来店動機になるので集客ツールとしてのメリットがあるのです。
紹介店(紹介代理店)とは?
紹介店とは名前の通り「紹介すること」を業務内容にした代理店スキームになります。
具体的に「何を紹介するのか?」と言えば、それは”見込顧客の紹介”となります。
例えば、街中で行われている「お友達紹介制度」みたいなものは、紹介店がカタチを変えたものになります。
代理店というと「業務負荷が重い…」と感じる人がいますが、紹介店であれば『見込顧客を紹介するだけで業務完了』になる為、とても手離れが良く簡単なのです。
最近ではリファラル(紹介)営業という名前で呼ばれることもあり、リファラル営業サイトも出てきています。
紹介店は副業感覚でも取り組めるので、営業職のサイドビジネスとして人気を博しています。
販売店とは?
販売店と代理店はそこまで大きな差異がありませんが、細かな違いがあります。
これはあくまでも一般論となりますが、代理店は訪問営業を主体とした『セールス色の強いアウトバウンドマーケティング』に対して適用されることが多いと思います。
それに比べて、販売店は店舗での販売スキームに限定される為、『待ちのインバウンドマーケティング』が主体となってきます。
このような違いで使い分けられることが多いようです。
特約店とは?
特約店とは、メーカーと特別な約束をした代理店スキームをいいます。
通常の代理店では付与されないような特別な条件を提示されていることが特徴です。
先程解説した携帯ショップ(看板を掲げてOKなど)もその一例だと言えるでしょう。
なお、特別な条件を提示される代わりに”特別なノルマが課される”など、条件付きの相対契約が一般的だと思います。
代理店の管理方法
代理店の意味や種類が理解できたところで、実務的な話をしていきたいと思います。
それは、代理店の管理方法についてです。
代理店展開は代理店開拓(獲得)することで終わりではなく、代理店が売ってくれる仕組みを構築する事が重要になります。
よって、代理店獲得自体はあくまでも手段に過ぎないので、「その後どうするのか?」を考えるようにしましょう。
代理店を管理するやり方にはコツがあるので、ここでは一般的な管理方法を2つだけご紹介したいと思います。
1.レポート提出
代理店に対して1ヶ月に1回のレポート提出を義務付ける方法です。
受注数は勿論のこと、本部側で把握できない「提案数」「見込数」「見込金額」「失注数」などの数値もまとめてレポートしてもらいます。
ただし、エクセルなどで提出を義務付けると、100件の代理店がいる場合には100件のエクセルが送られてくることになります。
これを本部が集計するのはとても大変なので、その為に新しい仕事(=人件費増)ができてしまうほどです。
これでは手段と目的がすり替わってしまうので、クラウドベースの集計システムを構築するなど、ある程度の工夫が必要だと思います。
2.定期面談
代理店に定期訪問して状況をヒアリングする方法です。
これはとても効果のあるフォロー行為ですが、訪問できる数が限られるので、一人で月間100社を回ることは現実的ではありません。
よって、ある程度の代理店数であれば良い施策ですが、規模に応じて修正が必要だと考えられます。
どのような手法を選択しても構いませんが、代理店展開する上で最も重要なことは、代理店との信頼関係です。
代理店に信頼してもらえなければ代理店制度は決して機能しません。
ここを肝に銘じて代理店の管理方法を検討しましょう。
まとめ
ここまで読んだ人は、代理店制度についての基礎知識が学べたはずです。
代理店と一言にいっても様々な形態がある為、非常に複雑ですよね。
代理店制度は使い方によって「とても大きな可能性を秘めた販路拡大方法」になり得ます。
このビジネスモデルをうまく活用して、NTTやソフトバンク、マイナビ、光通信、アフラックなどは大企業へと成長しました。
ただし代理店展開にセオリーはあっても、正解などはなく、どの会社も自社商材やビジネスモデルに応じた代理店制度を独自に展開しています。
よって自分たちに最適なカタチを構築しつつ、強力な販売代理店を探しながら、常にPDCAを回し続けることが必要だと思います。
この辺りは泥臭い話になりますが、コツコツ時間をかけて取り組むのが、実務的には正解なのだと思います。
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